第三回
ジョン・カラザース
その1

先月までのポールリヴェラの続きを楽しみにしていたみなさん。ごめんなさい。カールトンのブギーMK-1がどうなったかはまた今後まとまり次第UPしますので、どうかお楽しみに。
そんなわけで今回の記事は、突然カラザース・ギターのインタビューになりました。それでは、気を取り直して行ってみよう!!

最近カラザースという名前をここ、日本でもよく聞くようになりました。
今、日本で最もカラザースで知られているのは、なんといっても毎月のように音楽雑誌に登場しているTokieさん<AJICO, ExRIZE>のもっているサイレントアップライトベースSUB-1でしょう。
ところが、以前から彼は業界の中ではよく知られた大ベテランで恐らくアメリカ本国では最も古くからリペアーをはじめた1人に数えられ、60年代より開発に携わったメーカーやミュージシャンとのプロジェクトの数は山の数ほど。
アメリカの楽器の情報がまだあまり入ってきていない1976年、 主婦の友社から出ている『楽器の本』にも、(20年以上のベテラン、クラプトンのエクスプローラーを弾けるように直した男)と紹介されていたほどです。
最近だと、巷をにぎわせている『バジーフェイトン・チューニングシステム』
なども、彼が共同開発したものです。
が、あえて本人は表舞台には全く興味が無く、未だ裏方に徹しているのが、居心地が良いと考えています。
そんな訳で今まで余り語られる事がなかった事ですが、有名ミユージシャンの実際に使っているギターは、実はカラザース製だった!!なんて事もしばしば。
エッ!あの人のあのギターが!!


そんないままで誰も語られずにナゾだった彼のインタビューです。どうぞお楽しみ下さい。

<製作中のカラザースのガットギターのBODYを見せてくれる>


デビッド・T ウオーカーのオーダーしたネック。何とブロックポジションである。

ジョン: これはデビッド・T ウオーカーのオーダーだよ。日本には良く行ってるの?
そうですね。彼は有名ですよ。ここには良く来るんですか?
ジョン: しょっちゅう来るよ。常連だね。フィル・アップチャーチやボブ・ ベイン、彼は70年代から毎日TVで活躍しているスタジオミュージシャンで、あの『ピーターガン』の作者だよね。あとは、ラリー・コリエルとか、ジョー・パスなんかも生前は良く来ていたね。リー・リトナーはテイーンエイジャーの頃から良く来ていたよ。まだこんな頃から知ってるよ。
<と言って自分の腰の辺りに手を置く。リーはカラザース工房があるベニスビーチに程近いマリブビーチに住んでいる。共に映画俳優やミュージシャンの別荘が多くある高級住宅街といった感じのところで、リーなんかいかにもオボッチャン風だものね。>
バジーは最近来ました?
ジョン: バジー・フェイトンは昨日居たよ。昨日だったら会えたのに。残念だったね。最近はグレッグ・オールマンのヨーロッパとアメリカのツアーをやっていたよ。
日本の音楽雑誌の彼のインタビューにカラザースのギターを使っているよ、という記事が出ていましたよ。
ジョン: 2本のソリッドとアコースティックナイロンを造ってあげたからねえ。