Groove Tube Soul-O-75はクラスAアンプ?

クラスA回路についてまた読者より質問がありましたので Groove TubeとDr.Zに問い合わせた結果を下記に報告します。

読者:クラスA駆動についての質問です。私の所有しているアンプはGrooveTube Soul-O-75のスタックタイプの極初期物です。社長本人製作のものです。このアンプはおそらく75Wと思われるのですが、バックパネルにクラスA/AB切り替えスイッチがついております。クラスA時はより張りのあるクリーンときめ細やかな歪みになります。クラスAB時はわりとすっきりとしたサウンドになり、すこし音の肉付きがおちます。このアンプにおけるクラスAとABの違いとはなんなのでしょうか? チューブについて知り尽くしておられる同社社長氏製作のアンプですし、どういった回路になっているのかとても気になります。もしお分かりになられるならよろしくお教え下さい。

PCI:Groove TubeのTech Supportに問い合わせた回答は下記の通りでした。

問い合せのGT Ampは75wattとなっていますが、実際は、出力管などの影響で85watt程度になっています。この場合、出力管はクラスABで効率良く動作し、それによりパワフルな出力が生み出されます。 クラスAモードでは、5極管のスクリーングリッドからB+電圧を取り除く事により3極管のような音質を得られるというもので、出力は5極管配線に比べ半分程度に低下しますが、より多くのコンプレッションと心地よいオーバートーンが足されるという利得があります。 小さなクラブでの演奏や音質重視のレコーディング等では、このモードがとても重宝されるでしょう。 全てのGTアンプはGroove Tube社の社長と創立者によって設計され、ハンドアセンブルされている高品質なものです。

PCI:そこで、Dr.Zの言っているクラスA回路の説明を引用(こちらこちらを参照下さい。)して、これが正しいかどうか聞いてみました。また、20watt 以上あるこのアンプが間違い無くクラスAと言えるのかどうか聞いてみました。Groove TubeのTech Supportの回答は下記の通りでした。

Dr.Zの述べている説明は全てその通り正しいです。最近クラスAとして売られているアンプのほとんどは、本当の意味ではクラスA回路ではありません。 最近では多くの人が、クラスAはビンテージなサウンドでトライオード仕様のアンプ、クラスA/Bはモダーンなサウンドでペントード仕様のアンプというレッテルを貼って呼んでいるんです。ちょっと紛らわしいですね。

PCI:それでは、「GT Ampは、クラスAスイッチの回路の方のパワー管がトライオード仕様になっているので、多くの人がクラスAと呼んでいるだけで、本当はクラスAのアンプでは無いんですね?」とお聞きした所、Groove TubeのTech Supportの回答は下記の通りでした。

その通りです。

PCI:最後に念のために、「それではGT Ampは、理論的にはクラスA/Bアンプなんですね?」とお聞きした所、Groove TubeのTech Supportの回答は下記の通りでした。ご参考まで

GT AmpはMatchless, Bad Cat, Vox などと同じ様に実際はクラスA/Bアンプです。 ただ、多くの人がクラスAと呼ぶトライオード仕様の回路を持っているということです。