2008年11月18日
“ヨーロピアンBassDay 2007”(ドイツ)に出演 part4
ドイツ・フィールゼン。
(photo by Akira Sakamoto)
『european BassDay 2007 』に出演しました。
ウインドミル・ブース。
(photo by Akira Sakamoto)
今回は前回のコラムの続編part4で、演奏会場の外のブースの一部をお見せしたいと思います。
Tec Ampブース。
(photo by Akira Sakamoto)
YAMAHAブース。
(photo by Akira Sakamoto)
トレース・エリオットブース。
(photo by Akira Sakamoto)
ドイツのハンドメイド・ブランド、Daeschブース。アメリカのハイエンド楽器の雰囲気も感じさせるが、指板のデザインがかわいらしい。
(photo by Akira Sakamoto)
EBSブース。
(photo by Akira Sakamoto)
アッシュダウンブース。
(photo by Akira Sakamoto)
ポーランドのMayonesブース。
(photo by Akira Sakamoto)
ドイツのWAJA-Bass Designブース。
(photo by Akira Sakamoto)
両面に指板があるベースブランド、インスピーレブース。
(photo by Akira Sakamoto)
こんな感じ。ネックはやはりやや太目の印象ながら、サウンドは多彩。
(photo by Akira Sakamoto)
ドイツのトップブランド、マーロウブース。
(photo by Akira Sakamoto)
マークベース、エデンブース。
(photo by Akira Sakamoto)
ポーランドのマルシュツィクブース。
(photo by Akira Sakamoto)
アメリカの楽器とはまた違うオリジナルな発想、ユニークなデザインのもの、ユニークなハンドメイドの楽器が印象的でした。
■■■12thアルバム『Bassist Electric』(キングレコード KICJ-537) 発売中■■■
■■■今沢カゲロウ 12thアルバム “Bassist, Electric” 発売記念ライブ■■■
at: 東京目黒ブルース・アレイ・ジャパン
(目黒区目黒1-3-14 ホテルウイング・インターナショナル目黒1F / tel: 03-5740-6041)
start: 20:00
# ゲスト:アートハンド(Ds&Per)、菰口雄矢(G)
http://www.bluesalley.co.jp
前売券 テーブル席(指定)\4000
当日券は\500UP (各税込)
開場18:30 開演20:00×2st
これから、下記の会場に演奏に行きます。
11月19日(水)
イベントゲスト
at: 横浜BBストリート (横浜市中区真砂町3-33 セルテ12階 / tel: 045-681-8202)
start: 19:00(今沢は後半の出演)
11月21日(金)
ベースクリニック
at: 大阪MIジャパン大阪校 (大阪市北区中崎3-1-2 ESP梅田 東ビル / tel: 0120-698-611)
11月22日(土)
イベントゲスト
at: 神戸カタカムナ (神戸市灘区王子町1-4-8 高架下2F / tel: 078-805-2341)
11月23日(日)
ソロパフォーマンス
at: 舞鶴市政記念館内カフェ「ジャズ」 (舞鶴市字北吸1039番地の2 / tel: 0773-75-1659(NKmacs))
11月26日(水)
“Bassist Electric”発売記念ワンマンライヴ
at: 東京目黒ブルース・アレイ・ジャパン (目黒区目黒1-3-14 ホテルウイング・インターナショナル目黒1F / tel: 03-5740-6041)
start: 20:00
# ゲスト:アートハンド(Ds&Per)、菰口雄矢(G)
12月3日(水)
イベントゲスト
at: 山口Organ's Melody (山口市湯田温泉3丁目7-7 / tel: 083-923-8383(NO WAVE))
12月4日(木)
ベースクリニック
at: 広島MIジャパン広島校 (広島市南区稲荷町5-6 / tel: 0120-164-069)
12月6日(土)
イベントゲスト
at: 鳥栖Bar Vapeur (鳥栖市本通1丁目810-23-2F / tel: 0942-87-5586)
12月7日(日)
イベントゲスト
at: 姫路マッシュルーム (姫路市五軒邸2-119 ホテルイレブンB1 / tel: 0792-88-6991)
12月8日(月)
イベントゲスト
at: 難波ベアーズ (大阪市浪速区難波中3-14-5 新日本難波ビルB1 / tel: 06-6649-5564)
12月9日(火)
ソロパフォーマンス
at: 和歌山オールドタイム (和歌山市北野新地分銅丁15 パークビルB1 / tel: 0734-28-1950)
12月10日(水)
ベースクリニック
at: 大阪CATミュージックカレッジ (tel: 06-6369-1101)
12月11日(木)
ソロパフォーマンス
at: 神戸ビッグアップル (神戸市中央区山本通3丁目14-14 トーアハイツB-1 / tel: 078-251-7049)
12月12日(金)
インストアライヴ
at: 福島「金ジャズ」
12月13日(土)
ソロパフォーマンス
at: 福島Match Box (福島市置賜町5-33-2F / tel: 024-521-5710)
12月14日(日)
ソロパフォーマンス
at: 山形長井Mobo (長井市神明町2-25 / tel: 0238-88-5577)
12月15日(月)
ソロパフォーマンス
at: 酒田Blues Hiro (酒田市中町1丁目3-18 / tel: 0234-24-4016)
12月16日(火)
ソロパフォーマンス
at: 秋田the CAT WALK (秋田市大町3丁目4-11 ハイクリエイトビルB1 / tel: 018-865-6699)
12月18日(木)
イベントゲスト
at: 仙台enn (仙台市青葉区本町2丁目14-15 / tel: 022-212-2678)
12月19日(金)
イベントゲスト
at: 帯広チャールストン (帯広市西2条南9丁目マルダイビル2F / tel: 0155-22-7535)
12月20日(土)
イベントゲスト
at: 江別ハイツセンター・イングリッシュスクール (江別市大麻東町31-37 / tel: 011-386-6268)
12月21日(日)
インストアライヴ
at: 小樽ウイングベイ・5番街1Fネイチャーチャンバー (小樽市築港11-5 / tel: 0134-21-5555)
12月25日(木)
ソロパフォーマンス
at: 札幌くう (札幌市中央区南1西20 LOGビルB1 / tel: 011-616-7713)
12月28日(日)
ソロパフォーマンス
at: 福山「とおり町交流館」 (福山市笠岡町1-13 ダイヤパレスプラザ本通1F / tel: 084-932-6727)
これからも応援よろしくお願いします。
今沢カゲロウ/Quagero Imazawa プロフィール
世界を駆け巡り、欧米で“BASS NINJA”の異名をとるエレクトリックベーシストであり、作曲家。
全12作(2008年11月現在)のアルバムを発売。
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投稿者 bassninja : 15:52
2008年11月11日
“ヨーロピアンBassDay 2007”(ドイツ)に出演 part3
ドイツ・メンヒェングラドバッハ・ホテルからの風景。
(photo by Akira Sakamoto)
『european BassDay 2007 』に出演しました。
(photo by Akira Sakamoto)
今回は前回のアドリアン・フェロー、カルロス・ベナベンテ、リック・フェブリアッチなどに続き、リンレイ・マルト、フェルナンド・ソーンダースなど、また素晴らしいベーシスト達とご一緒しました。
前回のコラムの続編part3です。
2007.12.9 [sun]
ラーズ・レーマン、マーティン・モートニックと筆者の三者対談が終わり、各メーカーブースにある機材やブースでのジャムセッションをのぞきながら、次の対談の仕事を待っていた。
今回機材でお世話になった、アンペッグ・ブースのスタッフと筆者。実はキングレコードと契約のある、ジャーマン・メタル・バンドのメンバーらしい。
(photo by Akira Sakamoto)
次の対談相手はリンレイ・マルト。しかし、リンレイは自身のメインステージの出番直前にパリから会場入りするという。となると、対談の時間は出演後。なので、まずは彼の演奏を観ようという事になった。
今回は前年度の『ヨーロピアンBassDay2006』でBASSNINJAのTシャツを購入してくれた、ロレンツォ・フェリシアティ(イタリア)とラルフ・ガウク(ドイツ)とソロを順番にとった後で、最後にドラマーとベーシスト3人で曲をやるという趣。
リンレイのソロは全くのインプロヴィゼーションだった。
リンレイ・マルト、メインステージでの演奏。
(photo by Akira Sakamoto)
多彩なボキャブラリーを用いたソロながら、特に印象に残ったのは、アフリカの伝統楽器の様な音をジャズベースから頻繁に出していた事。そして、かつてザヴィヌル・シンジケートで話題になったとんでもないテクニックの印象以上に、その様な事から解放された彼の歌心を感じることが出来たのは嬉しかった。
演奏終了後、リンレイからOKが出たらしく、インタビュールームに急いだ。
筆者が先ほどのリンレイの演奏の素晴らしさを言葉で伝えた後で、次にリンレイが筆者の『european BassDay 2007 』の演奏をヴィデオで鑑賞。冒頭から曲終わりまで爆笑しながら観てくれている(笑)。
「素晴らしい!とても気に入ったよ。特に冒頭の三味線のソロが良い。あれをもっともっと長く続けて欲しいな。僕達が世界で活動出来ているのは、全くのオリジナルなプレイヤーだからだ。スラップの速弾きやタッピングなんて誰でもやっている。自分が何者で、どこから来たのかをはっきりと伝えていかなければいけない。だから僕も今日のソロであの様な(アフリカの伝統楽器的な)アプローチをした。僕は全ての演奏をインプロヴィゼーションで行ってきた。一切事前に用意はしない。バンドでやろうと、ソロでやろうと、編成がなんであれ、インプロヴィゼーションで行うんだ。」
その他、ジョー・ザヴィヌルとの思い出など、興味深い発言が続いた。
(詳しくは、Player誌2008年3月号の、『ヨーロピアンBassDay』特集記事をご覧下さい)
最後の質問が終わった後で、
「ところでカゲロウ、友達になったしるしに、これをあげよう。パリから持ってきたウォッカだ。これは本当に美味いんだ。」と、ずっと片手に持っていたウォッカを渡された。
「どうした、いらないのか?」
筆者は酒を飲まないので、どうしようかと思ったが・・・。
「・・・リンレイ、僕は随分前に酒をやめている。しかし、これはここで頂きたいと思う。これは友達のしるしだからね(笑)。」
そういってそのままリンレイがラッパ飲みしていたウォッカをラッパ飲みし始めた(笑)。
周囲が心配する中、冷えた身体が良い感じに温まり、数センチ飲んだ後、リンレイにボトルを再び渡した。
そして、最もリラックスした雰囲気で対談は終了。
リンレイ・マルトと筆者。
(photo by Akira Sakamoto)
対談終了時には、ほぼ全てのプログラムが終了していて、各ブースは例によって撤収作業が始まっていた。
主催者のマルコ・ショーツ氏も大忙し。今回も当日はほとんど話が出来なかった。
(マルコ・ショーツ氏のインタビューは、ベースマガジン2008年3月号の『ヨーロピアンBassDay』特集記事をご覧下さい)
主催者のマルコ・ショーツ氏。
(photo by Akira Sakamoto)
関係者や出演者と握手して解散。
単身参加の2006とは違い、2007はキングレコードO氏、H氏、ライターの坂本信氏と共に、
フィールゼンからメンヒェングラドバッハへ。ホテルの1階のバーで小さな打ち上げ。
反省会を兼ねて軽い食事をしていたら、ロシアから来たロシアンBassDayの主催者グループがカウンターで食事。その後に再びリンレイ・マルトが来て、カウンターに合流。彼も同じホテルらしい。
少しだけ話をして、既に0時をまわっていたこの日は解散。
2007.12.10 [mon]
朝早くにデュッセルドルフ空港へ。
チューリッヒ空港経由で成田空港へ戻る。
往路はあんなに許されなかった楽器の持ち込みが、復路はあっさり許される。
というか、チェックイン時に正直に「楽器があるんだけど、ここで預けてしまわないとダメでしょうか?」
と言ったら、「ん?それは自由に持っていったら?ダメなら向こうで何か言うと思うので。」
で、あっさり持ち込み。どうして同じ航空会社なのに人によってこうも違うのか?(笑)。
デュッセルドルフ空港。
(photo by Akira Sakamoto)
ゲートからマルコに電話して、先に出発した旨を伝えて、
4人バラバラにチェックインしたが、筆者の隣は偶然にもキングレコードH氏。
今後について少しだけお話ししたら、後はひたすら睡眠。
火曜日の朝に成田に着いて、現地で解散。
今回は『ヨーロピアンBassDay2006』と違って、個人的に参加ミュージシャン内の交流の時間はあまり取れなかったが、そのかわりプレスや『ヨーロピアンBassDay』をご存知なかった日本をはじめとした他国のお客さんに向けて、『ヨーロピアンBassDay』の概要をお伝えする事が出来て、大変光栄かつ有意義な体験だったと思う。
■■■12thアルバム『Bassist Electric』(キングレコード KICJ-537) 発売中■■■
■■■今沢カゲロウ 12thアルバム “Bassist, Electric” 発売記念ライブ■■■
at: 東京目黒ブルース・アレイ・ジャパン
(目黒区目黒1-3-14 ホテルウイング・インターナショナル目黒1F / tel: 03-5740-6041)
start: 20:00
# ゲスト:アートハンド(Ds&Per)、菰口雄矢(G)
http://www.bluesalley.co.jp
前売券 テーブル席(指定)\4000
当日券は\500UP (各税込)
開場18:30 開演20:00×2st
11月16日までにQ.I.Baseに直接お申し込みの方に、今なら、BASSNINJA携帯ストラップ(通常500円で販売)をプレゼント。
1.お名前、郵便番号&住所、枚数を、qibaseアットsoleil.ocn.ne.jp(Q.I.Base)にお知らせ下さい。
2.折り返し(48時間以内に)、郵便振替口座をお知らせします。
3.ご入金頂戴後、Q.I.Baseより郵便にて、チケットと携帯ストラップ(チケット1枚につき1個)をお送りします。
これから、下記の会場に演奏に行きます。
11月11日(火)
ソロパフォーマンス
at: 渋谷ソングラインズ (渋谷区宇田川町41-29 石井ビル2F / tel: 03-5784-4186)
11月14日(金)
ソロパフォーマンス
at: 笠岡カフェ・ド萌 (笠岡市中央町18番地の7 / tel: 0865-63-0511)
11月15日(土)
ソロパフォーマンス
at: 鳴門D-BOX (鳴門市撫養町斎田字大堤66-3 / tel: 088-684-3991)
11月16日(日)
ソロパフォーマンス
at: 高知BBカフェ&ホール (高知市帯屋町1-2-1 アスター121ビルBF / tel: 0888-23-2277)
11月17日(月)
ソロパフォーマンス
at: 高松オリーブホール (高松市南新町5-6 サンプレイス3F / tel: 087-861-0467)
# 問)087-863-5615(HITS)
11月19日(水)
イベントゲスト
at: 横浜BBストリート (横浜市中区真砂町3-33 セルテ12階 / tel: 045-681-8202)
start: 19:00(今沢は後半の出演)
11月21日(金)
ベースクリニック
at: 大阪MIジャパン大阪校 (大阪市北区中崎3-1-2 ESP梅田 東ビル / tel: 0120-698-611)
11月22日(土)
イベントゲスト
at: 神戸カタカムナ (神戸市灘区王子町1-4-8 高架下2F / tel: 078-805-2341)
11月23日(日)
ソロパフォーマンス
at: 舞鶴市政記念館内カフェ「ジャズ」 (舞鶴市字北吸1039番地の2 / tel: 0773-75-1659(NKmacs))
11月26日(水)
“Bassist Electric”発売記念ワンマンライヴ
at: 東京目黒ブルース・アレイ・ジャパン (目黒区目黒1-3-14 ホテルウイング・インターナショナル目黒1F / tel: 03-5740-6041)
start: 20:00
# ゲスト:アートハンド(Ds&Per)、菰口雄矢(G)
12月3日(水)
イベントゲスト
at: 山口Organ's Melody (山口市湯田温泉3丁目7-7 / tel: 083-923-8383(NO WAVE))
12月4日(木)
ベースクリニック
at: 広島MIジャパン広島校 (広島市南区稲荷町5-6 / tel: 0120-164-069)
12月6日(土)
イベントゲスト
at: 鳥栖Bar Vapeur (鳥栖市本通1丁目810-23-2F / tel: 0942-87-5586)
12月7日(日)
イベントゲスト
at: 姫路マッシュルーム (姫路市五軒邸2-119 ホテルイレブンB1 / tel: 0792-88-6991)
12月8日(月)
イベントゲスト
at: 難波ベアーズ (大阪市浪速区難波中3-14-5 新日本難波ビルB1 / tel: 06-6649-5564)
12月9日(火)
ソロパフォーマンス
at: 和歌山オールドタイム (和歌山市北野新地分銅丁15 パークビルB1 / tel: 0734-28-1950)
12月11日(木)
ソロパフォーマンス
at: 神戸ビッグアップル (神戸市中央区山本通3丁目14-14 トーアハイツB-1 / tel: 078-251-7049)
12月13日(土)
ソロパフォーマンス
at: 福島Match Box (福島市置賜町5-33-2F / tel: 024-521-5710)
12月14日(日)
ソロパフォーマンス
at: 山形長井Mobo (長井市神明町2-25 / tel: 0238-88-5577)
12月15日(月)
ソロパフォーマンス
at: 酒田Blues Hiro (酒田市中町1丁目3-18 / tel: 0234-24-4016)
12月16日(火)
ソロパフォーマンス
at: 秋田the CAT WALK (秋田市大町3丁目4-11 ハイクリエイトビルB1 / tel: 018-865-6699)
12月18日(木)
イベントゲスト
at: 仙台enn (仙台市青葉区本町2丁目14-15 / tel: 022-212-2678)
12月19日(金)
イベントゲスト
at: 帯広チャールストン (帯広市西2条南9丁目マルダイビル2F / tel: 0155-22-7535)
12月20日(土)
イベントゲスト
at: 江別ハイツセンター・イングリッシュスクール (江別市大麻東町31-37 / tel: 011-386-6268)
12月21日(日)
インストアライヴ
at: 小樽ウイングベイ・5番街1Fネイチャーチャンバー (小樽市築港11-5 / tel: 0134-21-5555)
12月25日(木)
ソロパフォーマンス
at: 札幌くう (札幌市中央区南1西20 LOGビルB1 / tel: 011-616-7713)
これからも応援よろしくお願いします。
今沢カゲロウ/Quagero Imazawa プロフィール
世界を駆け巡り、欧米で“BASS NINJA”の異名をとるエレクトリックベーシストであり、作曲家。
全12作(2008年11月現在)のアルバムを発売。
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投稿者 bassninja : 23:59
2008年11月 4日
“ヨーロピアンBassDay 2007”(ドイツ)に出演 part2
ドイツ・フィールゼン。
(photo by Akira Sakamoto)
『european BassDay 2007 』に出演しました。
会場設営中のメインステージ。
(photo by Akira Sakamoto)
今回は前回のアドリアン・フェロー、カルロス・ベナベンテ、リック・フェブリアッチなどに続き、リンレイ・マルト、フェルナンド・ソーンダースなど、また素晴らしいベーシスト達とご一緒しました。
少々時間があいてしまいましたが、第11回目のコラムの続編です。
2007.12.9 [sun]
サウンドチェックもほぼできない状態での本番はすでに予想済み。
ゆっくりと三味線音のソロから入り、幅広いフリークエンシーを確認。
すかさず尺八のフレーズを重ね、ウインド音のフリークエンシーも確認。
シタール音ミックス後、2フィンガーでインド音階の速弾きを畳みかける。
あとはスラップ、ボディヒットで、卓のインプットゲインが歪まないか確認。
トーキングモジュレーターでマイクのレベル確認。
すべてうまく運んでいる。このままセットリストに突入できる。
すでに最前列の観客の口があきはじめている(笑)。
昨年よりリアクションは早い。おそらく数割は予習してきている。
少々こもっているが、あとは突っ走るのみ。
満員立ち見の会場、観客が続々と増えていく中、一曲目終了。
昨年のベース・デイは一曲目終了後は、客が口をあけたまま固まっていたが(笑)、
今年は初めから拍手も歓声も大きい。予習してくれている。
ヨーロッパのベースマガジンの表紙にしていただいた後ということもある。
主催のマルコが、昨年のヨーロピアン・ベース・デイ終了後に
「ベース・デイの聴衆は、皆全員一様に、“ぜひもう一度あのクレイジーなプレイを観たい”と言っているんだけど。」
と言ってくれていた。そしてまたこうして来ることができた。
(photo by Akira Sakamoto)
昨年のベース・デイは、“Ninja Coming”で締めくくったが、
今年は“Reza”で終わり。満場大盛り上がりの会場、拍手がやまない。
もちろん次の出演者も控えているので退場しようとするが、
聴衆がステージ前に集まってくる。
セッティングを見に来る人かと思ったが、それ以上に、
サインをもらいに来て一声かけずにいられない、
そんな聴衆が大半だった。
満場で大盛り上がりだった自分の演奏の後、
しばらくの間サイン会となり、機材撤収に入る。
次の出番のマーティン・モートニック(ドイツ)のパートナーのドラマーがセッティングを始める。
マーティンを観る前に楽屋で一息ついたり、ドイツ「ベース・プロフェッサー」誌の編集長が挨拶に来たり。
各ブースで試奏などもした。
この楽器は両面に指板がある。
(photo by Akira Sakamoto)
もちろん、european BassDay主催者マルコのブランド、windmillブースへも。
windmillの楽器を試奏。
(photo by Akira Sakamoto)
「ベース・プロフェッサー」誌で、かつて自分のアルバムについて書いてくれたベーシスト、
ラーズ・レーマンがデモをやっているアーニー・ボールのブースに挨拶に行ったり。
ラーズが得意なスラッピングスタイルを見せてもらって、
マーティンのギターライクなスタイルを観に行く。
グレッグ・ビソネットやマティアス・IA・エクルンドを自分のアルバムに呼んでいるので、
ハードな音を想像したが、案外牧歌的な音が続いた。
ショートディレイを活用したアルペジオ、そしてピックを多用するプレイ。
自分とマーティン・モートニックとラーズ・レーマン三者の
プレスコンファレンスがあった。
左からラーズ、マーティン、筆者
(photo by Akira Sakamoto)
二人共ドイツのプレイヤーながら、ジャンルは違うため、
フランクフルトのムジーク・メッセで互いのデモを観る以外は、
特に面識はないようだった。
むしろラーズ・レーマンが10年前に自分のアルバムをドイツでレビューしてくれたり、
2006年のベース・デイの自分の演奏を観に来てくれたりと、
むしろこちらの方が面識があった感じさえする。
マーティンも自分の演奏を観てくれたので、結構話は盛り上がった。
意外と彼ら二人の影響を受けたプレイヤーは共通していて、
スラップに定評のあるラーズが、個人的にジェフ・バーリンのレッスンを受けていたのは意外だったが、
そうやってみんな引き出しを広げていくので、
そう考えれば別に不思議なことではない。
あと彼らがあげていたのは、今や世界標準で挙がる名前のオンパレード。
ビリー・シーン、ヴィクター・ウッテン、マーク・キング、クリス・スクワイア、ゲディ・リー、
そこに自分がジェフ・バーリンはもちろんパーシー・ジョーンズを付け足し、
スペック説明のようにスター・ベーシストの名前が挙がっていく。
プレイについて、他のプレイヤーを挙げたり、使用機材のスペックを挙げたりと、
音楽を即物的に語るのは正直な話、あまり得意な方ではないが、
初対面の異国のプレイヤー同士の世界共通言語ともいえる内容なので、
プレスコンファレンスというシステム上、なかなか避けられないことでもあるのだ。
(続く)
前日のロケ写真より。
(photo by Akira Sakamoto)
■■■12thアルバム『Bassist Electric』(キングレコード KICJ-537) 発売中■■■
■■■今沢カゲロウ 12thアルバム “Bassist, Electric” 発売記念ライブ■■■
at: 東京目黒ブルース・アレイ・ジャパン
(目黒区目黒1-3-14 ホテルウイング・インターナショナル目黒1F / tel: 03-5740-6041)
start: 20:00
# ゲスト:アートハンド(Ds&Per)、菰口雄矢(G)
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前売券 テーブル席(指定)\4000
当日券は\500UP (各税込)
開場18:30 開演20:00×2st
11月16日までにQ.I.Baseに直接お申し込みの方に、今なら、BASSNINJA携帯ストラップ(通常500円で販売)をプレゼント。
1.お名前、郵便番号&住所、枚数を、qibaseアットsoleil.ocn.ne.jp(Q.I.Base)にお知らせ下さい。
2.折り返し(48時間以内に)、郵便振替口座をお知らせします。
3.ご入金頂戴後、Q.I.Baseより郵便にて、チケットと携帯ストラップ(チケット1枚につき1個)をお送りします。
これから、下記の会場に演奏に行きます。
11月4日(火)
ソロパフォーマンス
at: いわきBar Queen (いわき市平字白銀町1-15 世界館ビル 4F / tel: 0246-21-4128)
11月5日(水)
ソロパフォーマンス
at: 福島MATCH BOX (福島市置賜町5-33-2F / tel: 024-521-5710)
11月6日(木)
ソロパフォーマンス
at: 仙台enn (仙台市青葉区本町2丁目14-15 / tel: 022-212-2678)
11月7日(金)
イベントゲスト
at: 宇都宮ビッグアップル (宇都宮市本丸町13-19 / tel: 028-632-5585)
11月7日(金)
ソロパフォーマンス
at: 宇都宮大谷石地下採掘場跡 (宇都宮市大谷町909 / tel: 028-652-1232(大谷資料館))
11月11日(火)
ソロパフォーマンス
at: 渋谷ソングラインズ (渋谷区宇田川町41-29 石井ビル2F / tel: 03-5784-4186)
11月14日(金)
ソロパフォーマンス
at: 笠岡カフェ・ド萌 (笠岡市中央町18番地の7 / tel: 0865-63-0511)
11月15日(土)
ソロパフォーマンス
at: 鳴門D-BOX (鳴門市撫養町斎田字大堤66-3 / tel: 088-684-3991)
11月16日(日)
ソロパフォーマンス
at: 高知BBカフェ&ホール (高知市帯屋町1-2-1 アスター121ビルBF / tel: 0888-23-2277)
11月17日(月)
ソロパフォーマンス
at: 高松オリーブホール (高松市南新町5-6 サンプレイス3F / tel: 087-861-0467)
# 問)087-863-5615(HITS)
11月19日(水)
イベントゲスト
at: 横浜BBストリート (横浜市中区真砂町3-33 セルテ12階 / tel: 045-681-8202)
start: 19:00(今沢は後半の出演)
11月21日(金)
ベースクリニック
at: 大阪MIジャパン大阪校 (大阪市北区中崎3-1-2 ESP梅田 東ビル / tel: 0120-698-611)
11月22日(土)
イベントゲスト
at: 神戸カタカムナ (神戸市灘区王子町1-4-8 高架下2F / tel: 078-805-2341)
11月23日(日)
ソロパフォーマンス
at: 舞鶴市政記念館内カフェ「ジャズ」 (舞鶴市字北吸1039番地の2 / tel: 0773-75-1659(NKmacs))
11月26日(水)
“Bassist Electric”発売記念ワンマンライヴ
at: 東京目黒ブルース・アレイ・ジャパン (目黒区目黒1-3-14 ホテルウイング・インターナショナル目黒1F / tel: 03-5740-6041)
start: 20:00
# ゲスト:アートハンド(Ds&Per)、菰口雄矢(G)
12月3日(水)
イベントゲスト
at: 山口Organ's Melody (山口市湯田温泉3丁目7-7 / tel: 083-923-8383(NO WAVE))
12月4日(木)
ベースクリニック
at: 広島MIジャパン広島校 (広島市南区稲荷町5-6 / tel: 0120-164-069)
12月6日(土)
イベントゲスト
at: 鳥栖Bar Vapeur (鳥栖市本通1丁目810-23-2F / tel: 0942-87-5586)
12月7日(日)
イベントゲスト
at: 姫路マッシュルーム (姫路市五軒邸2-119 ホテルイレブンB1 / tel: 0792-88-6991)
12月8日(月)
イベントゲスト
at: 難波ベアーズ (大阪市浪速区難波中3-14-5 新日本難波ビルB1 / tel: 06-6649-5564)
12月9日(火)
ソロパフォーマンス
at: 和歌山オールドタイム (和歌山市北野新地分銅丁15 パークビルB1 / tel: 0734-28-1950)
12月11日(木)
ソロパフォーマンス
at: 神戸ビッグアップル (神戸市中央区山本通3丁目14-14 トーアハイツB-1 / tel: 078-251-7049)
12月13日(土)
ソロパフォーマンス
at: 福島Match Box (福島市置賜町5-33-2F / tel: 024-521-5710)
12月14日(日)
ソロパフォーマンス
at: 山形長井Mobo (長井市神明町2-25 / tel: 0238-88-5577)
12月15日(月)
ソロパフォーマンス
at: 酒田Blues Hiro (酒田市中町1丁目3-18 / tel: 0234-24-4016)
12月16日(火)
ソロパフォーマンス
at: 秋田the CAT WALK (秋田市大町3丁目4-11 ハイクリエイトビルB1 / tel: 018-865-6699)
12月18日(木)
イベントゲスト
at: 仙台enn (仙台市青葉区本町2丁目14-15 / tel: 022-212-2678)
12月19日(金)
イベントゲスト
at: 帯広チャールストン (帯広市西2条南9丁目マルダイビル2F / tel: 0155-22-7535)
12月20日(土)
イベントゲスト
at: 江別ハイツセンター・イングリッシュスクール (江別市大麻東町31-37 / tel: 011-386-6268)
12月21日(日)
インストアライヴ
at: 小樽ウイングベイ・5番街1Fネイチャーチャンバー (小樽市築港11-5 / tel: 0134-21-5555)
12月25日(木)
ソロパフォーマンス
at: 札幌くう (札幌市中央区南1西20 LOGビルB1 / tel: 011-616-7713)
これからも応援よろしくお願いします。
今沢カゲロウ/Quagero Imazawa プロフィール
世界を駆け巡り、欧米で“BASS NINJA”の異名をとるエレクトリックベーシストであり、作曲家。
全12作(2008年11月現在)のアルバムを発売。
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投稿者 bassninja : 23:59
2008年5月28日
“ヨーロピアンBassDay 2007”(ドイツ)に出演
今沢カゲロウです。
『european BassDay 2007 』に出演しました。
(photo by Akira Sakamoto)
第9回、第10回のコラムでふれたベース・デイ2006は、
アドリアン・フェロー、リック・フェブリアッチ、カルロス・ベナベンテらと出演しました。
今回はリンレイ・マルト、フェルナンド・ソーンダースなど、また素晴らしいベーシスト達とご一緒しました。
リンレイ・マルトと。(photo by Akira Sakamoto)
別に戦に行く訳ではないんですが(笑)。涼しい顔をしながらも、
やはり気合いが入りました。
ベース・デイに2年連続で出演させていただいて、
昨年とはまた違う世界のトップ達とご一緒できて、
自分はアジア人なのに呼んでいただき、心から感謝したいと思います。
ヨーロピアン・ベース・デイは基本的に二年連続選ばれるものではなくて、
仮に選ばれてしまっても、二年連続同じステージに立つことは認められません。
当然、三年連続は歴史的に絶対にありえない。
だから、今回しっかり楽しんだら、今後また次のステップを楽しみたいと思います。
2007.12.7 [fri]
チューリッヒまで12時間をかけ、チューリッヒ経由でデュッセルドルフへ。
成田空港でキングレコードH氏、O氏、取材でお世話になるライターの坂本信氏と待ち合わせ。
しかし、機内は4人全員バラバラに座る。自分は新作のアイデアを練る。
チューリッヒ経由でデュッセルドルフには夜遅くに到着。
入国審査後のバゲージクレーム。近年大変厳しくなり、
楽器はマットでグルグルにされ、成田で預ける他なかった。
しかし、ベースだけがいつまで待っても出てこない。
今までの人生、ロストバゲージは一度もない。
初のロストバゲージが、ベース、しかもよりによって、
ベース・デイで持参したベースになってしまうのか?
・・ベースが届かぬままに、ベルトコンベアも止まり、静かになる。
遅い便で職員もほとんどいない。手渡し品を持ってくる気配もない。
キングレコードH氏は最初ビデオカメラを回していたが、
楽器が届かないという凍り付いた空気ゆえに撮影中断。
「さて、ベース・デイでは自分の楽器は使えない。本番はウインドミルのブースで楽器を借りよう。」
「ローランドブースはないのでベースシンセは使えないし、
フレットレスもない。スライメドレーでもやるか。」
と考えながら、ルフトハンザのロストバゲージの手続き窓口へ。
「ロストバゲージ?ふうん。でもね、入国してバゲージクレームに入って来た入口横に白い机ない?
あそこに置いてある場合もあるのよ。」そう言われて入口に行ってみる。
・・・あった!エアマットグルグル巻きの塊が目立つことなく地味に置いてある。
これはわからなかった!皆さんに助けていただいて、頑丈な梱包をはずして。
そして、誰もいないバゲージクレームを後にすると、
2メートル以上の大男のオランダ人が・・・マルコだ!
ヨーロピアン・ベース・デイの主催者マルコと一年ぶりの再会。
「来てくれると思わなかった。成田で預けた楽器がかくれんぼしちゃったんだ。
お待たせしてしまってごめんね。」
とハグをして、同行のキングレコードH氏、O氏、ライターの坂本信氏を紹介。
メンヒェングラドバッハのホテルまでの車中で、
ドイツ留学経験のある坂本信氏とドイツ話で盛り上がるマルコとは、ホテルフロントでいったんお別れ。
ホテルの一階で4人でディナー。ジェットラグの影響で全員が睡魔と戦う。
そのままホテルの自室内で夜練習。坂本氏とH氏が撮影に。
夜も更けてきたので、坂本氏とH氏は部屋をあとにする。
さらに一人で練習を続けているうちに、いつの間にか意識を失う。
2007.12.8 [sat]
次に目が覚めた早朝、身体にはダブルストラップに固定されたベースが装着されたまま。
そして、暗闇の中、ランプに手を伸ばした右手の甲には
茶色い血。・・・のようなものがべったりとついている。
後頭部を触ると、触った手がさらに茶色に。
あわてて電気をつけてベースを外し、バスルームで鏡に後頭部を向けて見ると、
そこには、なんと・・・
・・・後頭部から閃光が。バスルーム灯を反射し、金色の光を鏡ごしに眼球に注ぎかえす。
就寝中に何者かにバイオチップでも挿入されたかと思いつつ、
ほのかに漂うカカオマス・・・。
後頭部にガッチリ装着されていたのは、なんとビックリ、金貨チョコ(笑)。
メイドさんがチェックイン時に、枕に置いた金貨チョコ。
あるのは知っていたのだが、そのまま意識がなくなったので、
よけるのを忘れていたのだった。
練習していた下半身はベッドからはみ出した状態で、ジーンズ、靴は履いたまま。
ベースは装着されたまま。後頭部のみ枕のセンター、ど真ん中。
そうしてそのまま意識がなくなったがために。
金貨チョコは36度の体温と最も太い頸動脈で、問答無用に融解し、
中身は頭皮とほぼ同化。金色ラベルは頭髪から。拡張されて融合変貌。
鏡で映した後頭部、EW&Fの「太陽神」、カバーデザインうり二つ。
グラムロック時代のデヴィッド・ボウイのジャケ写でも、
こんな感じでおでこの上に、無色円形、ついていたっけ。
しかし、いつまでもこのままではいられない。
バスタブにお湯をはり、後頭部を洗い流す。解き放たれた金貨は泳ぐ。
この美しさを皆さんで分かち合いたいと思い、
朝食時にキングレコードH氏と、同行ライターの坂本信氏に事細かに描写したら、
腹を抱えて大爆笑(笑)。
この日はベース・デイ会場下見と、ちょっとしたロケがフィアゼンである。
午前中にメンヒェングラドバッハのスーパーマーケットでガスウォーター3リットルの買い出しへ。
ドイツならではの懐かしい食品群に目を奪われるが、
この日はロケ後にレストラン、翌日は終日ケータリング故に、
どう考えても食べる機会はなし。有料ショッピングバッグの頑丈さに、
坂本氏とかつてのドイツ滞在時の懐かしさを語り合いながらホテルへ戻る。
キングレコードH氏は付近の散歩に繰り出し、
自分は弦交換と朝練、昼練。
合間にメイドさんが「部屋の掃除はどうします?」と来たので、
「結構です。タオル交換だけで。あとこれはチョコレートです。すいません。」
と、金貨チョコ融解事件で、おびただしく茶に染まった枕を
「これはチョコレートです。」と言って、チップと共に渡す(笑)。
午後からマルコがベース・デイの会場、フィアゼンのフェストハレでインタビュー取材があるので、
4人全員でタクシーでフィアゼンへ。
少しずつ組まれているステージ、照明、PAを見ながら、
スタッフに細かく指示を出しているマルコと再会。
少々時間の変更があり、インタビュー開始まで付近でロケおよび撮影にくり出す。
(photo by Akira Sakamoto)
小さい街でもお約束の中央通りと古い建物群、雰囲気は悪くない。
冷えてきたのと時間がきたので会場へ。
すると、各ブースの機材搬入スタッフの中で、アンペッグのキャビネットを搬入している長髪の男性。
キングレコードO氏が「彼を知っている。」という。
キングレコードとディールがある某ドイツのグループのギタリストとベーシストらしく、
O氏が「キングレコード。」と言うと、「スゴーイネー。」と日本語で返してきた。
フィアゼンのフェストハレにて、ベース・デイ前日に楽器メーカーが搬入作業。
その際にアンペッグブースの作業をする二人組が、
キングレコードとディールのある某ジャーマンロックバンド。
キングレコードO氏が声をかけた事で打ち解けて、
翌日のアンプ協力をお願いする事に。昨年のベース・デイはEBSだった。
どうやら、昨年の自分のメインステージ本番も観てくれていたらしい。
昨年のアドリアン・フェローの本番中にトラブったアンプについて、
「あの時は大変でしたね。」とアンペッグのスタッフ(ベーシスト)に言ったら、
「あれは使用者が上下のオームの位置をうっかり差し込み間違えたんだよ。
だから、差し込み直してすぐ復旧したから問題なかった。」と。なるほど。
そのようなやりとりのうちに、ベース・デイ主催者のマルコのインタビュー開始。
マルコと。(photo by Akira Sakamoto)
一昨年末から情報のやりとりをしている自分も知らなかった彼の経歴や、
ヨーロピアン・ベース・デイに至る経緯を改めて知ることができた。
その後、アンペッグ・ブースの用意ができたので、
翌日のヘッドとキャビネット決め。
スピーカーの口径は小さく。ヘッドもコンパクトなトランジスターでいい。
アンペッグの歴史の真空管部門を今回は全く考えずに(笑)、即決定。
それにしても翌日の演奏会場だが、昨年の3会場と今年の3会場中、
最も外観が美しい会場だ。雰囲気も良い。
ソロプレイのサウンド環境もベストだとマルコは言う。
フィアゼン・フェストハレの会場下見とマルコのインタビュー後、
すでに外は真っ暗。会場近くにタクシー乗り場はなく、
市街地を4人で少々歩く。タクシー待合室を見つけたので、早速ドイツ語で坂本氏。
しばらくして運転手が見つかったが、初めて乗る車種らしく、運転手自ら操作に迷っている。
「ん?バックはこれか?あ~無線がつかないな。まあ色々あるけど一律15ユーロということで出発。」
と、無線がつかないまま運転し、坂本氏に無線再起動のボタン操作をお願いしながら運転。
運転手も運転さながらボタン操作をピッポパッポ試みる。
「あぶないなー。ちゃんと前見て運転して欲しいなー。」とキングレコードH氏。
自分はこの運転のあまりのレイドバックおよび前方不注意ぶりに、
ピッポパッポとか、細かいことはいいから、暗いし、雨もふりふりだし、
ただただ早く、メンヒェングラドバッハのホテル無事到着を願ってやみません(笑)。
雨の中、初めて乗る車種をのらりくらり操るタクシー運転手は、
フィアゼンのホールからメンヒェングラドバッハのホテルにたどり着く。
部屋に楽器を置いてすぐに、4人は夕食の為に付近のレストラン街へ。
冷たい雨の中、あまり迷う気もおきずに、明らかに欧州向けの味付けの大衆チャイニーズへ。
予想通り、チャイニーズのみならず、コリアン、ベトナム、タイ、インドネシア、ジャパニーズ風定食まで。
冷えているのでとにかく辛い物を優先的に注文するが、やはりあまり口に合わない。
まずいったんとても甘くして、そして辛くする。
マルコのインタビューで、「ネガティブなテーマの音楽が苦手」という件から、
デスメタル話で予想以上に盛り上がる。坂本氏の笑いのツボを一つ理解しました(笑)。
ホテルに戻り、翌日の本番の準備。練習はもちろん、セットリスト最終確認。
そして、今夜こそ楽器を身体から外して、メガネも外して寝たいし、
金貨チョコを後頭部に装着することなく、寝なければならないのです(笑)。
2007.12.9 [sun]
当日朝は入念な準備と朝練と入浴が長引き、
5時半起床、6時半朝食の予定が7時すぎに。
すでにホテル一階にはキングレコードH氏と坂本氏。
遅くに食べ始めて、すぐ先にあがり自室へ。
機材チェックを終えて一階に降り、車で会場へ。
(photo by Akira Sakamoto)
バックステージに行くと、まだケータリングの準備中。
すぐ後にロシア人のプレイヤーとロシアン・ベース・デイの主催者が楽屋に。
マルコは他のブースとのやりとりでバタバタしており、
坂本氏は今のうちにと、一般客が入る前に各メーカーのブースチェック。
自分は自分の本番前はあまり動きたくないなあと思いつつも、
ヘッドレスの両側にフレットレスとフレッテッドの指板付きの楽器をチェック。
さすがヨーロッパのメーカーはユニークな事を思いつく。
あとほんの少しだけ軽くて薄ければ(耐久性が落ちてしまうが)、自分の仕事でもいけそうな感じだ。
両面にMIDIをどうつけるかが課題ですが。
最も試したかったベース・ラボは今回は出展せず。
2.8kgのアルミニウム素材の中空6弦ベースは気になるのだが。
老後はそれを駆使しての精力的なツアーを考えているので(笑)。
そうこうしているうちに、ポーランドのベーシスト三人の演奏が始まった。
キングレコードO氏と共に会場入り。
ポーランド人のベーシストのトリオの片付けを眺めながら、
自分の機材をゆっくりセッティング。予想通り、指定機材はステージ上にはない(笑)。
このステージ常設のフェンダーのギターアンプのツマミを確認。
あとは昨日アポを取ったアンペッグのアンプをブースに取りに行こう(笑)。
まだ20分ある。エフェクターをラフに組んで、アンペッグブースへ。
接客中の昨日のスタッフに、「軽ければなんでもいいです。このヘッドとこのキャビネットで。」
と言って、ステージ上まで運んでいただく。
コロガシはベースのラインとMCマイクのみ。
輪郭なければブーストせずに、ローのカットのみ。あとは指先。
気がつけば客は満員。昨年同様心の準備なし。
さあ開始!
(続く)
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*『Bassist Electric』発売記念公演ツアーに向けて、
BASSNINJAのライヴ情報・優待案内のメール会員募集中です。
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“その男、エレクトリックにつき… ”
世界を疾走するベースニンジャ。容赦なくたたみかける必殺超高速スラップ、
驚異のソロパフォーマンスがオーディエンスを釘付けにし続ける通算12作目。
衝撃のロックアルバム!!
●世界に向けてぶっ放す、ベースニンジャの低音ワールド!!
昨年“サマー・ソニック”“東京ジャズ”と国内の大型フェスにも出演し、
その動向が最も注目されるベーシスト、今沢カゲロウ待望のニューアルバム。
●2006年にキング電気低音シリーズより衝撃作「ベースデイズ」をリリースし、専門誌はもちろん、新聞、テレビ出演でも話題となり名実共に一気に日本人トップ・プレイヤーの仲間入りをした今沢カゲロウ。
待望の電気低音シリーズ第2弾アルバム(通算12枚目)の登場です。
●昨年は“東京ジャズ2007”“ヨーロピアン・ベースデイ2007@ドイツ”に出演し、ジャズ・ファン、フュージョン・ファンのド肝を抜きましたが、なんと国内最大のロック・フェス“サマー・ソニック2007”にも出演し、その尖がった存在感はロック・ファンにも及んで着々と支持層を広げています。
●特に中毒者が続出しているロック・ファンに向けて、近作はよりロック色の濃いベース・ソロ・アルバムとなります。もちろんこれまでのファンも必聴!ライブで既に“人間メトロノーム”のコーナーとして定着している「ドリームスピード」を初収録のほか、レッチリやケミカルを髣髴とさせるロックなナンバー、スタンダード・ナンバー「トルコ風ブルーロンド」のカヴァー、ヴォーカル入りで実は得意の超美メロ・バラード・ナンバーなど、今作でも世界中で誰にも真似出来ない、ワン・アンド・オンリーな世界を築いています。
●ボーナストラックのCDエクストラでは、撮りおろしのスタジオ・ソロ・パフォーマンスの映像をがつんと収録。ベースニンジャの秘密のベールが次々と剥がされていく!!
これから、下記の会場に演奏に行きます。
5月31日(土)
ソロパフォーマンス
at: 石巻ラ・ストラーダ (石巻市中央2-11-18 / tel: 0225-94-9002)
start: 20:00
6月1日(日)
ソロパフォーマンス
at: 盛岡すぺいん倶楽部 (盛岡市大通1-9-23 陣が丘第一ビル5F / tel: 019-654-2055)
start: 19:30
# 問:019-636-0775(マリンコーポレーション)
6月2日(月)
ベースクリニック
at: 仙台コミュニケーションアート専門学校 (仙台市若林区新寺2丁目1-11 / tel: 022-292-2122)
start: 18:20
6月4日(水)
ソロパフォーマンス
at: 仙台enn (仙台市青葉区本町2丁目14-15 / tel: 022-212-2678)
start: 20:00
6月11日(水)
ソロパフォーマンス
at: 札幌くう (札幌市中央区南1西20 LOGビルB1 / tel: 011-616-7713)
start: 20:00
6月20日(金)
ソロパフォーマンス
at: 上福岡曼陀羅 (ふじみ野市上福岡6-3-9 / tel: 0492-65-0156)
start: 20:00
# 曼陀羅32周年記念
6月22日(日)
ソロパフォーマンス
at: 水戸ガールトーク (水戸市白梅1-7-5 2F / tel: 029-225-0050)
start: 19:00
6月24日(火)
イベントゲスト
at: 横浜BBストリート (横浜市中区真砂町3-33 セルテ12階 / tel: 045-681-8202)
start: 19:00
6月26日(木)~29日(日)
関東インストアライヴ
7月2日(水)
ベースクリニック
at: 名古屋コミュニケーションアート専門学校 (名古屋市中区栄3-19-15 / tel: 0120-532-758)
start: 18:20
7月4日(金)
関西インストアライヴ
7月5日(土)
イベントゲスト
at: 京都VOXHALL-BIGBANG- (京都市中京区河原町三条下ル一筋目東入ルVOXビル4F / tel: 075-255-1596)
start: TBA
7月7日(月)
イベントゲスト
at: 大阪鰻谷燦粋(ウナギダニサンスイ) (大阪市中央区東心斎橋1-12-20 シキシマビルB1F / tel: 06-6243-3641)
start: TBA
7月9日(水)
ソロパフォーマンス
at: 神戸六甲メイデン・ヴォエッジ (神戸市灘区宮山町3-1-23ロータス阪急ビルB1F / tel: 078-805-0899)
start: 19:00
7月10日(木)
ソロパフォーマンス
at: 岡山MO:GLA (岡山市中央町3-17 橋本興産第一ビル地下一階 / tel: 086-235-3277)
start: 19:30
7月11日(金)
イベントゲスト
at: 広島スマトラタイガー (広島市中区薬研堀7-9 三和ビル1F / tel: 082-249-5678 )
start: 20:00
7月12日(土)
ソロパフォーマンス
at: 呉Cafe'Bleu (呉市広古新開2-7-8 / tel: 090-2177-7598 )
start: 18:00
7月13日(日)
イベントゲスト
at: 広島ヲルガン座 (広島市中区十日市町1丁目4-32 森本ビル2F / tel: 082-295-1553)
start: 19:00
7月14日(月)
ソロパフォーマンス
at: 尾道CHICKEN (尾道市久保2丁目15-22 / tel: 0848-37-2200)
start: 19:30
7月18日(金)
ソロパフォーマンス
at: 帯広チャールストン (帯広市西2条南9丁目マルダイビル2F / tel: 0155-22-7535)
start: 21:00
7月19日(土)
インストアライヴ
at: 小樽ウイングベイ・5番街1Fネイチャーチャンバー (小樽市築港11-5 / tel: 0134-21-5555)
start: 17:00 19:00
これからも応援よろしくお願いします。
今沢カゲロウ/Quagero Imazawa プロフィール
世界を駆け巡り、欧米で“BASS NINJA”の異名をとるエレクトリックベーシストであり、作曲家。
全11作(2008年5月現在)のアルバムを発売。年間250本以上の世界公演を行う。
http://www.bassninja.com/
投稿者 bassninja : 01:29
2007年5月30日
“ヨーロピアンBassDay 2006”(ドイツ)に出演part2
今沢カゲロウです。
11枚目のアルバム、“BassDays”(キングレコード/低音Electric)が昨年11月にリリースされてから、
5月18日(金)東京ワンマンライヴ@渋谷duo MUSIC EXCHANGEまで半年間、
ずっと、コンサートツアーで動いておりました。
そのライヴを区切りに(たくさんのご来場、本当にありがとうございました!!)
次の作品の準備にとりかかっているところです。
ご無沙汰してしまいましたが、今回は前回予告しておりました、
“European BassDay 2006”について、書こうと思います。
2006.10.27[fri]
ヨーロピアンBassDay2006の幕開け。
羽田空港から関西国際空港、インチョン空港、フランクフルト空港を経由。
フランクフルト中央駅前のホテルエクセルシオール。
夜遅くのチェックイン。翌日デュッセルドルフ空港のフライトは朝6時。
ジェット・ラグもあって、かなりの睡魔におそわれる。
翌朝は朝4時起き。ちょうど良い。しかし、週末だからか浮かれた泥酔気味の団体ドイツ人客が、
“イエッサー!”と茶化し気味に、俺のドアをノックし続ける。
面倒なのでほうっておいて、シャワーを浴びて、ドイツのMTVをつけっぱなしに。
ミニバーのガスウォーターを飲み干し、そのまますぐに意識がなくなる。
2006.10.28[sat]
朝4時にほとんど用意されていないホテルフロント横のレストランで、
お湯のみがわいている。あとは利用不可(当然だ)。
あまりに早い朝食は、夜当番のフロントの男性と二人きり。
コーヒーはできていない。備え付けのインスタントコーヒーの粉を入れ、
冷えたパンに横からナイフを入れて、スモークサーモンとレタスとキュウリを挟んでかじる。
5分で食事を終えて、フランクフルト空港へ。
デュッセルドルフ空港ではヨーロピアンBassDay主催のオランダ人、マルコが迎えにくる予定。
10時にマドリッド空港から飛んでくる、カルロス・ベナベンテ(パコ・デ・ルシア、チック・コリア)夫妻と、
カメラマンでチャーリー・モレノのガールフレンド、ノエリアとみんなで
デュッセルドルフ空港で落ち合う予定。
パリから飛んでくるアドリアン・フェロー(ジョン・マクラフリン)とドラムのダミアン・シュミットとは、
夜にクレフェルドのチャイニーズレストランで合流。
一足早めに着く俺は、デュッセルドルフ空港内のマクドナルドでマルコ到着を待つ。
・・・朝早いデュッセルドルフ空港。
バゲージクレーム1~3番出口にいると、
2メートルを超える大男二人。
主催者のマルコと息子のマーク。
握手とハグで、すぐ近くのカフェへ。カルロス・ベナベンテ夫妻の到着を待つ。
マークはあまり英語が達者ではなく、マルコと出演者について話す。
実にナイスガイ。外国人、旅人にオープンで、最も平均身長の高いオランダ人。
でもアムステルダムは好きではなく、ロッテルダムの方が好きらしい。
彼なりの東洋人ベーシストのリサーチの話や、
メインステージのソロは甘くない話、BassDayの客はシビアだという話をしていたら、
マドリッド空港からカルロス・ベナベンテ夫妻とフォトグラファーのノエリアが。
みんなでクレフェルドのホテルにチェックイン。
フロントが10Fで、部屋が8F。
小さな二種類のエレベーターで移動。
カルロス達はクレフェルド市街地を散歩。
俺はジェット・ラグと夜のチャイニーズレストランでの会合にそなえて、
リンゴを三個とガスウォーターを買ってきて、一時間半だけ仮眠。
・・・・・約束の時間にロビーに行くとスペイン人のみ。
カルロス、ノエリア、他のスペイン人出演者、ジョーイ・ヴェラのバンドメンバー達が
全員でスペイン語。俺は一人でマルコのピックアップを待つ。
少し遅れてマルコ到着。みんなで分かれて車でチャイニーズレストランへ。
一足早く、パリからアドリアン・フェローとダミアン・シュミット、
シュトゥットゥガルトから、ウインドミルのブーススタンドでデモをする、
アメリカ人のマイケル・クラフト、イタリアのジョルジョ・サンティッシ夫妻が
リュックサックの中に愛犬ゴジラ(メス)をしのばせて到着。
30人くらいは集まるといっていたけれど・・・。
・・・クレフェルド市街地のチャイニーズレストランにて。
英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、イタリア語が飛び交う前日の食事会。
左からアドリアン・フェロー、ジョルジョ・サンティッシ
俺はアドリアン・フェロー(ジョン・マクラフリン)とマイケル・クラフトと
カルロス・ベナベンテ(パコ・デ・ルシア)4人で、
えんえんフラメンコテクニックとベーステクニックの融合と右手薬指小指の話。
途中、カルロスが夫人達とスペイン語で話し始めたあたりから、
ずっとマシュー・ギャリソンとスクリ・セバリソンのテクニックとフレーズ解析を話しこむ。
しかしやはりアドリアンも22歳のフランスの若者。
「ここに来るまでずっと練習していた。でもそれ以上にニンテンドーDSをやっていたよ(笑)。」
「明日のベースデイ、かわいい女の子はいっぱい来るの?」
「ねえ、これからデザートは出てこないの?」
あれだけのテクニック。でも発言はいちいちかわいらしかった(笑)。
ウインドミルの彼のモデルのベースもピンク色だった。
11:30PM解散後、俺はジェットラグもあり、すぐに就寝。
2006.10.29[sun]
この日から、ドイツと日本の時差は7時間から8時間に。
ずいぶん待った気もしたが、朝食は朝の6時過ぎにとる。
もちろん一番乗り(結局、食べ終わるまでBassDay関係者は誰も起きてこなかった(笑))。
会場へのマイクロバスも朝一番乗り。
これも乗ったのは俺だけ(笑)。
でも会場に行ったら、当然ながらブースもホールもすでに設営体勢に入っていた。
マルコも大忙し。話しかけるのも申し訳ないくらい。
バックステージに入ると、ケータリングスタッフが、すでに料理をはじめていた。
カルロス・ベナベンテ以外のスペイン勢も間もなく会場入り。
彼らはさっそくスタッフにコーヒーを催促するが、
「ウェッ。スパニッシュ・コーヒーの方がうまいな、これは。」
と、文句を言って飲んでいる(笑)。
しばらくして、チャーリー・モレノ、アドリアン・フェロー、カルロス・ベナベンテも会場入り。ジョルジョ・サンティッシの愛犬ゴジラが、会場を走り回って吠えている。
よく見ると、俺の機材保管スペースの隣に、ゴジラのペットフード用のお茶わんが。
まあいいか(笑)。
・・・チャーリー・モレノトリオのリハが終わったあたりで、
ビル・エヴァンス・グループが会場入り。
お昼になったこともあり、みんないっせいにバックステージにやって来て、
食事を取り始める。一気にメンツが揃ったので、一気にみんなに挨拶。
みんなフランク。イタリアから来た、ロレンツォ・フェリシアティは、
「ねえ、ベースニンジャ、君のTシャツを売ってくれないか?」と、
最初から狙っていたのだった(笑)。
クラブステージのポーランドからのクラウディオ・ザンギエリと、
クリニックステージのオランダからのデヴィ・ドゥ・ヴィトの7弦ベースが開始。
ブースからも音が鳴り出し、メインステージも始まった。
・・・メインステージの一番目、チャーリー・モレノトリオは、
ぱっと聴くといわゆるフュージョンだが、時折飛び出す、
スペインなまりのフレーズが面白い。
そして当然ながら、アメリカのバンドとはグルーヴの感じが違う。
チャーリーは若いので、ジャコやボナに捧げる曲は各人の雰囲気を漂わせながらそつなく作っていたが、
やはり色々な意味で、アメリカのバンドとは明らかに違う。
次は俺の出番。チャーリー・モレノはEBSのエンドーサー、
俺の次のアドリアン・フェローはアンペグのエンドーサー。
主催者のマルコは、
「当日のベースアンプは心配ない。ギターアンプだって、君とビル・エヴァンスのバンジョー奏者が使うからと、
今日のためにJCを買ったくらいだ。だから壊さないで大切に使ってくれよ(ジョーク・笑)。」
と言っていた。しかし・・・。
チャーリーのEBSは無造作に撤収され、アドリアンのアンペグもくる気配なし。
ステージにはJCのみが横向きにポツーン。
しかも、PAスタッフ不在。マルコもいない。マイクもセンターに全くなし。
えーっ、俺のアンプはー?どこにあるんだー?。
・・・・メインステージ本番前。ステージには誰もいない。機材もない。
「まあいい。大丈夫。海外ではよくある事だ。アンプは必要ない。
自分一人でやろう。」と、舞台袖のマイクスタンドをケーブルごと中央に。
すると、PAスタッフが、「何か必要なものはあるかい?」と。
「本番でアドリアンのアンペグを借りるという話を事前にマルコとしていたけれど、
何でもいい。ベースアンプを用意できますか?パラって使うJCはそこにあるので。あと、マルコを呼ぶ事はできますか?」と。
しばらくしてマルコがやって来た。「どうした?何が足りないんだ?」と。
俺「足りないも何も、君に何週間も前から何度も頼んでいたベースアンプがないよ(笑)。」
マルコ「わかった。じゃあ、そこに撤収しかかったチャーリー・モレノのEBSがあるから、
それをEBSスタッフに頼んで借りてみよう。」
「(あれ?アンペグがあるって言ってたじゃんって思いつつ)OK。ありがとう。
俺はチャーリーの二段積みは必要ないよ。小さい口径4発。それだけでいいからね。」
マルコが現場で頼みだし(笑)、EBSはすぐOK。セッティングに入る。
「君のプレイスタイルならセッティングはこれでいいはずだ。」
PAスタッフは俺になぜだか説明してくれたが、
その前に、まず本番20分前なんだし、時間通りに来てくださいな(笑)。
数週間前にやりとりしたセッティング図のものを用意しておいてくださいな(笑)。
でもいいんです。これも海外ツアーの醍醐味。
これで実力をきちんと出さないとね。真価が問われるわけです。
でも最悪、大ホールのPAのスイッチを自分で入れて、
自分でモニター返すことも覚悟していたので、
みなさん、よく戻ってきてくれました。ありがとうございます(笑)。
さて、もうぼちぼち本番の時間だ。
精神統一も何もないけど(笑)、始めようか。
・・・・・メインステージにて、一曲目終了。
あれ?思ったより拍手が・・・ん?
客席は真っ暗だが、1、2列目の客の顔は見える。が・・・。
みんな口があんぐりあきっぱなしになってしまっていた(笑)。刺激が強すぎたのだろうか(笑)。
びっくりした?ごめんなさい、ヨーロッパのベースフリークの皆さん(笑)。
じゃ、次の曲いきます。
曲が進むにつれ、聴衆の衝撃が歓喜へと変わっていくことを実感していく。
各所から歓声も上がりだし、Ninja comingでシメる。
バックステージに戻ると、出演者やスタッフからハグ攻めに合う。
「おまえ、クレイジーだよ!最高。」
「驚いたよ。世の中にこんなパフォーマンスをするヤツがいるとは、
君を見る一時間前まで全く予期できなかったよ。」
「ファンタスティック!絶対欧米人にはできない演奏だ。完璧なオリジナルだ!」
「コンセプトが素晴らしい。驚いたね。」
ハグ攻め、握手攻め、恐縮するほどの賛辞が続く。それはバックステージの外でもひとしきり続いた。
その中には、「彼は世界一クレイジーなベーシストだ」と
独「ベースプロフェッサー」誌に7年前に書いてくれた、レビュワーの姿も。
バックステージ外のブースエリアでお客さんに握手と沢山の賛辞をいただきながら、
クラブステージのジョーイ・ヴェラ(スペイン)トリオを少し観て、
俺の次のメインステージ出演者、アドリアン・フェロー(フランス)登場を待つ。
なんだか彼がレンタルしているアンペグの調子が悪そうだ。
彼はアンプのスピーカーからの音が聴こえないまま、ラインの音で高速フレーズを紡ぎ出していく。
確かに彼が後に不満そうにしていただけあって、
音のクリアさは彼の理想に届いていない印象があったが、
8分の7拍子の「ジャイアント・ステップス」は大好物。気持ちいい。
何十分でも聴いていたい。さすがジョン・マクラフリンが選んだ新ベーシストだ!
・・・・アドリアン・フェローが素晴らしい演奏終了後、
「カゲロウ、君のベースの音は客席で聴いていても、とてもクリアだった。
でも、俺の音はひどかった。どう思った?」
「アドリアン、君のアンプのトラブルがあったから、
君は満足していないだろうけど、外音はきちんとぬけていた。大丈夫。」
ステージングは、やなりまだ22歳の若者。客をつかむことについては未知数で、
これからますます進化していくと思うけれども、
彼の未知数のステージングの中で、あの凄いフレージングが出てくる事が、
ますます彼を愛すべきプレイヤーにした。
ブースを観て回っていたら、
次のメインステージ、カルロス・ベナベンテ(パコ・デ・ルシア、チック・コリア)が始まった。
彼はピックメインながら、残りの中指、薬指、小指はフラメンコスタイル。
スラップ風のアクセントは、フラメンコスタイルで出す。
しかしピックが基本のホロウ・ボディ。スペイン人プレイヤーの一つの応用形なのだ。
カルロスは、ピックとフラメンコスタイルをミックスさせたソロを
2曲弾いた後で、ドイツ在住のスペイン人プレイヤーをゲストにトリオ演奏。
特にフラメンコギタリストの演奏が素晴らしく、彼の繊細かつ激しいソロが聴衆の心をつかんでいた。
ベースニンジャTシャツを早々に買って、ライヴで着ると張り切っていた、
イタリアのロレンツォ・フェリシアティのクリニックステージは、
カルロスの演奏の間に終わってしまって観れなかったので、
ポーランドのスラッパー、ヴォーチェック・ピリヒョウスキのクラブステージへ。
彼は親指にテープをまいて、いわゆるマーク・キングスタイルのプレイヤー。
しかし、往年のマーク・キングよりはるかに音は太い。
しかし、俺は彼の高速スラップを観て、素晴らしいなと思う一方で、
ある種の懐かしさをおぼえた。20年前のフュージョン。
E一発のスラップで、ブレイクのたびに客に“Hey!”とか言わせている(笑)。
彼も若かりし頃、レベル42やカシオペアなどもチェックして、
おなじみの行為を勉強したのかもしれない(笑)。
中東欧らしさを感じるのは、メロディーのいなたさくらいか。エネルギッシュだったので、盛り上がっていたが、
ベース、ツインキーボード、ギター、ドラムスといて、さらにパソコンから
シーケンサーとガイドを流していた。
案外、沢山、人も音も出していたわけです(笑)。
気がつけば、20時をすぎていて、賑わっていたブースは撤収し始めていた。
・・・ポーランドのヴォーチェック・ピリヒョウスキのクラブステージが終わり、
地元ドイツのマルクス・セッツァー・トリオが始まった。
イギリスのスティーヴ・ローソンのループセミナーは、クリニックステージで同時スタート。
メインステージは、チャーリー、俺、アドリアン、カルロスと終わり、
ラストはビル・エヴァンス・グループ。ベースはリック・フィエラブラッチ。
個性派のヨーロピアン・ベーシストを観た後で、アメリカン・ベース・プレイヤーを観ると、
やはりそつがない印象。
もちろん悪い意味では全くない。そういうタイプの上手さ、凄さなのだ。
このグループで最も印象深かったのは、エレクトリック・バンジョーのプレイヤー。
前半は、フィドル奏者とともに、ルーツ・ミュージックに根ざした演奏だったが、
だんだんジャズギター風の速弾きに変化し、クレイジーになってきた(笑)。
ドラマーのジョエル・ローゼンブラット(スパイロ・ジャイラ)もさすがのプレイでしたが、
やはり、ソツがないタイプの一流アメリカン・セッション・プレイヤー。
ソツなく始まり、ソツなく終了。
ビル・エヴァンスと。
会場からバックステージに戻ると、カルロス・ベナベンテはじめ、
スペイン、イタリア組はメインステージと無関係に、ふざけて異様に盛り上がっていた(笑)。
カルロス・ベナベンテ夫妻と。
後で聞いたら、出演者はみんな自分の持ち場でたいへんなこともあって、
他の出演者の演奏は二組くらいしかきけていなかったらしいが、
かなりの割合の出演者が、俺の演奏を観に来てくれていたので、
本当にありがたかった。
そして俺も、メインステージ以外は、ブーススタンドの演奏をする必要がなかったので、
できるだけみんなの演奏を観てまわった。
それでも、終日、俺の頭の中では、
アドリアン・フェローの8分の7拍子ジャイアント・ステップスが、
何度も駆け巡っていた。
2006.10.30[mon]
やはり前日にさらに時差がもう一時間長くなったこともあり、
さらに朝食は早くなってしまった。
移動の早いビル・エヴァンスたちは俺の少し後に起きてきて、
あわただしい朝食、そしてチェックアウト。
俺は昼までホテルにいて、主催者のマルコと待ち合わせ。
スペインのチャーリー・モレノ・トリオ、フランスのアドリアン・フェロー・デュオ、
イタリアのロレンツォ・フェリシアティ、イギリスのスティーヴ・ローソンと共に、
マイクロバスで一緒にデュッセルドルフ空港へ。
それぞれのフライトの時間ごとに、全てのメンバーとハグをして、
互いのすばらしさをたたえ合い、一人二人と去っていった。
主催者のマルコは個性的なプレイヤー以外は絶対に呼ばない。
とにかくこだわりの人で、世界中にプロアマ問わず沢山いるマーカス・ミラーフォロワーや、
ジャコやジェフ・バーリンのコピーがとにかくうまいという人は絶対に呼ばれない。
結果的に今回はフラメンコを独自にミックスさせたスペイン勢が3組、
ポーランド勢が2組、フランス、イギリス、イタリア、オランダが1組ずつ、
あと俺が日本で1組、
残りブース関係がドイツ勢となった。
だから、アメリカのBassDayよりも、ラインナップはかなりキレていて面白かった(笑)。
デュッセルドルフ空港からフランクフルト空港、インチョン空港を経由して、
夜遅くに関西国際空港へ。翌日に新幹線で帰京。
少しだけゆっくり寝たら、今度は北へ向かわねば・・・。
■■■11枚目のアルバム『BassDays』(キング/低音ELECTRIC)が発売中です■■■
発売日:2006年11月22日品番:KICJ-512
詳細はこちらをご覧になってください。
http://www.kingrecords.co.jp/imazawaquagero/index.html
レコーディングには、日本を代表するドラマー神保彰(Dr)氏、前作『FOLKS』でもお世話になったアート・ハンド(Per,Dr)氏が参加してくれました。
収録曲: Encyclopedia Of Bass Art / チュニジアの夜 / trefoil / 処女航海 /
IL / Don't You Worry 'Bout A Thing / 枯葉 / Grey Zone / V / trefoil treat /
Ninja Coming / Naima / CDエクストラ(映像2曲)
______________________________________________________________
=====What's New!!=====
■今沢カゲロウがスペインのベース専門誌『baJisTa』の表紙になりました。
2006年10月29日ドイツにて行われた『european BassDay 2006 』のレポートが掲載されています。
http://bassninja.blogzine.jp/mushi/2007/03/bajista__e07d.html
■日本経済新聞/朝日新聞/読売新聞/毎日新聞/産経新聞に取り上げられました。
http://bassninja.blogzine.jp/mushi/2006/11/bassdays.html
■今沢カゲロウのメルマガ版ベース教室開講中!!(無料)
http://blog.mag2.com/m/log/0000227842/
6月は下記の会場に演奏に行きます。
6月15日
石巻ラ・ストラーダ (石巻市中央2-11-18 / tel: 0225-94-9002)
6月16日
一関いこいのKURA (一関市東山町長坂字西本町120-1 / tel: 0191-35-1260(みうじっくらんど))
6月17日
奥州ライヴアミューズメント( FM岩手公開録音)
6月17日
いわきBar QUEEN (いわき市平字白銀町1-15 / tel: 0246-21-4128)
6月18日
仙台enn (仙台市青葉区本町2丁目14-15 / tel: 022-212-2678)
6月19日
仙台MIジャパン仙台校 (ベースクリニック)
(仙台市青葉区一番町2-3-33 / tel: 022-216-9074)
6月21日
ABCテレビ 朝日放送『ムーブ!』生出演、生演奏
6月22日
神戸ビッグアップル (神戸市中央区山本通3丁目14-14 トーアハイツB-1 / tel: 078-251-7049)
6月24日
京都イースト・ビレッジ・ギターズ (ベースクリニック)
(京都市伏見区深草フケノ壷町16 スペリオン伏見102 / tel: 075-647-2633)
6月26日
大阪鰻谷燦酔(ウナギダニサンスイ) (大阪市中央区東心斎橋1-12-20 シキシマビルB1F / tel: 06-6243-3641)
これからも応援よろしくお願いします。
今沢カゲロウ/Quagero Imazawa プロフィール
世界を駆け巡り、欧米で“BASS NINJA”の異名をとるエレクトリックベーシストであり、作曲家。
全11作(2007年5月現在)のアルバムを発売。年間250本以上の世界公演を行う。
http://www.bassninja.com/
投稿者 bassninja : 01:04
2006年11月17日
“ヨーロピアンBassDay 2006”(ドイツ)に出演
今沢カゲロウです。
皆さんお元気ですか。
“ヨーロピアンBassDay2006”(ドイツ)に出演してきました。
この”ヨーロピアンBassDay”とは、ヨーロッパ最大のベースイヴェントで、リチャード・ボナ、ドミニク・ディ・ピアッツァ(ジョン・マクラフリン)、リンレイ・マルト(ザビヌル・シンジケート)など、世界のトップベーシストが毎年10人前後選ばれているイヴェントです。
アメリカの”BassDay”と比較すると、当然ながらヨーロッパのベーシストが中心に出演し、出演者のプレイも音楽も、アメリカの”BassDay”に比べて、さらに実験的でユニークな印象です。
今回はアジア人として初めて招待していただき、光栄なことにメインステージで演奏することになりました。
Sunday 29 October 2006
Seidenweberhaus,Krefeld,Germany
〜Main stage〜
13:30 Chalie Moreno(Spain)Trio
15:00 Quagero Imazawa(Japan)
16:30 Hadrien Feraud(France)Duo
18:00 Carles Benavent(Spain)
21:00 Ric Fierabracci(USA)Bill Evans“SOULGRASS”
http://www.european-bassday.com/
(photo by Eddy Meuwese)
メインステージはこんな感じでした。
メインステージでご一緒したのは、フランスの若手凄腕ベーシスト、アドリアン・フェロー(ジョン・マクラフリンetc)、スペインのカルロス・ベナベンテ(パコ・デ・ルシア、チックコリアetc)、アメリカのリック・フィエラブラッチ(ビルエヴァンス、フランク・ギャンバレ、デイヴ・ウェックルetc)など、みんなオリジナルなテクニックを持った、素晴らしいプレイヤー。一方、クラブステージの方でも、ポーランドのヴォーチェック・ピリヒョウスキなど、 日本にはなかなか情報としては入ってこない、凄腕プレイヤー達の演奏を堪能しました。
この続きは、次回以降のコラムでまた書きたいと思います。
カルロス・ベナベンテ(左)と。この日に合わせてカットしたという、ヘ音記号がユニーク(笑)。
アドリアン・フェロー(左から2番目)、カルロス・ベナベンテ(右)と。
リック・フィエラブラッチ(左)と。
ステージの外は、沢山のブースが設けられていました。
■■■11枚目のアルバム『BassDays』(キング/低音ELECTRIC)がリリースされます■■■
発売日:2006年11月22日
品番:KICJ-512
詳細はこちらをご覧になってください。
http://www.kingrecords.co.jp/imazawaquagero/index.html
遂に、映像入りアルバムがキングレコードより発売になります。
レコーディングには、日本を代表するドラマー神保彰(Dr)氏、
前作『FOLKS』でもお世話になったアート・ハンド(Per,Dr)氏が参加してくれました。
一足先に収録曲をお教えします。期待していてください。
収録曲: Encyclopedia Of Bass Art / チュニジアの夜 / trefoil / 処女航海 /
IL / Don't You Worry 'Bout A Thing / 枯葉 / Grey Zone / V / trefoil treat /
Ninja Coming / Naima / CDエクストラ(映像2曲)
_________________________________________________________________
このアルバムの発売を記念したツアーも、年末年始をまたいでずっと続きます。
お近くの街に来たさいには、是非足を運んでください。楽しいですよ。
11月12日(日)から月末にかけて、下記の会場に演奏行きます。
11月12日(日)
イベントゲスト
at: 一関石と賢治のミュージアム (一関市東山町松川滝ノ沢149-1 / tel: 0191-47-3655)
start: 18:30
11月13日(月)
ソロパフォーマンス
at: 仙台enn (仙台市青葉区本町2丁目14-15 / tel: 022-212-2678)
start: 20:00
11月14日(火)
ソロパフォーマンス
at: いわきBarQueen (いわき市平字白銀町1-15世界館ビル4F / tel: 0246-21-4128)
start: 20:00
11月17日(金)
ソロパフォーマンス
at: 神戸カタカムナ (神戸市灘区王子町1-4-8高架下2F / tel: 078-805-2341)
start: 21:00
11月18日(土)
ソロパフォーマンス
at: 綾部扇屋懐估亭 (京都府綾部市本町通り / tel: 0773-75-8073(Office Birdseye))
start: 19:30
11月19日(日)
ソロパフォーマンス
at: 京都ラグ (京都市中京区木屋町通り三条上る京都エンパイアビル5F / tel: 075-241-0446)
start: 19:00
11月20日(月)
BASSNINJA session with アート・ハンド(per)
at: 神戸ビッグアップル (神戸市中央区山本通3丁目14-14 トーアハイツB-1 / tel: 078-251-7049)
start: 19:30
11月21日(火)
インストアライヴ
at: 大阪心斎橋アップルストア (大阪市中央区西心斎橋1-5-5アーバンBLD心斎橋 / tel: 06-4963-4500)
start: 19:00
11月22日(水)
インストアライヴ
at: 渋谷アップルストア (東京都渋谷区神南1-20-9 ABC-Mart 公園通りビル / tel: 03-6415-3300)
start: 20:00
11月23日(木)
インストアライヴ
at: 都内詳細未定
11月24日(金)
インストアライヴ
at: 都内詳細未定
11月25日(土)
イベントゲスト(早稲田大学所沢キャンパス祭)
at: 所沢早稲田大学人間科学部キャンパス (所沢市三ケ島2-579-15 / tel: 04-2949-8111)
start: 13:40
11月26日(日)
インストアライヴ
at: 横浜HMV横浜VIVRE (横浜市西区南幸2-15-13 横浜VIVRE GF / tel: 045-313-3101)
start: 14:00
11月29日(水)
ソロパフォーマンス
at: 宇都宮ビッグアップル (宇都宮市本丸町13-19 / tel: 028-632-5585)
start: 20:30
12月1日(金)
インストアライヴ
at: 新宿HMV新宿SOUTH (渋谷区千駄ヶ谷タカシマヤタイムズスクエア12F / tel: 03-5361-3060)
start: 19:00
12月2日(土)
公開生放送”サタデー・ホット・リクエスト”
at: 渋谷NHK放送センター505スタジオ (tel: 03-5453-3900(リクエストFAX))
start: 16:30
# NHK-FM生出演。http://www.nhk.or.jp/saturdayhot/
これからも応援よろしくお願いします。(11/9/06)
今沢カゲロウ/Quagero Imazawa プロフィール
世界を駆け巡り、欧米で“BASS NINJA”の異名をとるエレクトリックベーシストであり、作曲家。
全11作(2006年11月現在)のアルバムを発売。年間250本以上の世界公演を行う。
http://www.bassninja.com/
投稿者 admin : 00:29
2006年4月 9日
北極圏・フィンランド公演ツアー part2
今沢カゲロウです。
皆さんお元気ですか。
4月は少し小さいツアーをやってから、5月はインドネシア公演ツアーへ向かいます。
秋以降のプロジェクトやスケジュールも少しずつ決まってきて、面白くなってきました。
また次以降のコラムで、改めて報告したいと思います。
第6回のコラムで書きました、昨年末の北極圏・フィンランド公演ツアー続編です。
part2は、写真編ということで・・・。
(写真1)フィンランドのロヴァニエミ空港。世界一北にあるマクドナルドを横目に、さらに北へ向かいました。ほとんど陽がのぼりません。
(写真2)ヘルシンキの公演会場、ユットゥットゥパ前で。ブルーノート風のお店でしたが、立ち見が出るほど沢山のお客さんが来てくれました!
(写真3)ホテル近くの大聖堂。この日は珍しく晴れましたが、とにかく耳が冷たかった。
(写真4)フィンランドを代表するベーシストの一人、ヤン・オロフ・ストランドバリ氏とヘルシンキの中心街を周遊。
(写真5)ヤン・オロフ・ストランドバリプロジェクト。ヘルシンキ公演はソロの後は彼らとグループで演奏。サミ・ヴィルタネン(g)と。
(写真6)北極圏の向こうにて。あまりに冷えきってしまい、つい入れてもらいました(笑)。
(写真7)はい。ここが北極圏の境です。バカです(笑)。5分が限界です(笑)。
(写真8)ヤン・オロフ・ストランドバリ(b)とトニ・ポルセン(Dr)と3人で。
(写真9)ヤンとインド料理のレストランで、”European BassDay”の話。ヤンはかつてフィンランドを代表して出演。俺は今年出演します。
(写真10)ヤンとシベリウス公園で。極寒の中、お世話になりっぱなしでした。2006年の1月には、アナハイムのNAMMで再会しました。
北極圏の次は赤道直下ですが(笑)、気をつけて演奏してきます。
__________________________________________________________________
*現在のツアーは、10枚目のアルバム、"FOLKS"リリース記念を兼ねています。
こちらで少しだけ試聴できます。
http://www.bassninja.com/discog.html
ぜひ聴いてみてください。
このアルバムの発売を記念したツアーも、国内外で年末年始をまたいでずっと続きます。
お近くの街に来たさいには、是非足を運んでください。楽しいですよ。
4月8日(土)から2週間は、下記の会場に行きます。
4月8日(土)
ソロパフォーマンス
at: 山口Organ's Melody (山口市湯田温泉3丁目7-7 / tel: 083-923-8383(NO WAVE))
start: 18:30
4月9日(日)
インストアライヴ
at: 広島HMV (広島市中区紙屋町サンモール2F / tel: 082-544-2611)
start: 16:00
4月11日(火)
BASSNINJA session with アート・ハンド(per)
at: 笠岡カフェ・ド萌 (笠岡市中央町18番地の7 / tel: 0865-63-0511)
start: 20:00
4月14日(金)
BASSNINJA session with アート・ハンド(per)
at: 和歌山オールドタイム (和歌山市北野新地分銅丁15パークビルB1 / tel: 0734-28-1950)
start: 20:00
4月16日(日)
BASSNINJA session with アート・ハンド(per)
at: 姫路マッシュルーム (姫路市五軒邸2-119ホテルレストインイレブンB1 / tel: 0792-88-6991)
start: 19:00
4月17日(月)
ソロパフォーマンス
at: 大阪難波ベアーズ (大阪市浪速区難波中3-14-5新日本難波ビルB1 / tel: 06-6649-5564)
start: 19:00
4月20日(木)
BASSNINJA session
at: 札幌くう (札幌市中央区南1条西20丁目LOGビルB1 / tel: 011-616-7713)
start: 20:00
4月22日(土)
ソロパフォーマンス
at: 旭川vir (旭川市三条6丁目ユニバーサルビル1F / tel: 0166-26-7681)
start: 20:00
これからも応援よろしくお願いします。(4/7/06)
今沢カゲロウ/Quagero Imazawa プロフィール
世界を駆け巡り、欧米で“BASS NINJA”の異名をとるエレクトリックベーシストであり、作曲家。
全10作(2006年4月現在)のアルバムを発売。年間250本以上の世界公演を行う。
http://www.bassninja.com/
投稿者 admin : 02:13
2006年2月27日
北極圏・フィンランド公演ツアー part1
"photo by Akira Lou"
今沢カゲロウです。
先月はアナハイムのNAMMショウ2006最終日、PCI (Xotic)、KTS、Arkayブースにお邪魔しました。ソロのデモ演奏と、素晴らしいギタリストであるトシ・ヒケタ氏とのセッションデモのプレイを楽しみました。その時は、ベースシンセサイザーとループマシンの間にBASS ROBOTALKを入れて、普段使っている、トーキングモジュレーターとは違う、とても芳醇なエンヴェロープ・フィルターサウンドを堪能しました。6弦フレットレスベースのブリッジコマにはKTSチタンサドル、弦はArkayを使っています。今回のNAMMのデモでは未使用でしたが、ライヴやレコーディング環境に応じて、Trilogic Bass Preampをラストにセットしたり、RC Boosterを最初か2番目にセットしています。
これから、桜が開花するくらいまで、しばらくツアーが続きますが、その前に、第5回のコラムでふれました、昨年末の北極圏・フィンランド公演ツアーについて少し書きます。
part1は、なんとなく日記調で・・・。
__________________________________________________________________
・・・ジェームス氏とフィンランド航空でヘルシンキ空港へ。そのままヒルトンストランドにチェックイン。すでに外は真っ暗。その数時間後に、今回共演するベーシスト、ヤン・オロフ・ストランドバリ氏とヘルシンキ公演のコーディネイトをしていただいたイオカ氏の4人で会合。今回の打ち合わせや今後について、挨拶を兼ねてホテルのバーで話す。ヒルトンストランドにスタンリー・クラークやマーカス・ミラーが来た時の話。ヘルシンキのオーディエンスがミュージシャンの知名度にかかわらず非常にシビアだという話。ヤンが新作で共演したポール・ジャクソンの話。彼も俺も大好きなジョン・マクラフリンの話。マクラフリン・トリオにもかつて在籍し、ヤンの2003年の作品に参加したドミニク・ディ・ピアッツァの話。ヨーロッパBASSDAYの話。実は毎年ヤンもNAMMにデモに来ていて、2005年俺とMTDブースでニアミスしていた話など。ジェットラグもあり、夜早い時間に睡魔が襲ってきた俺とジェームス氏。21時頃にヤンとイオカ氏と別れてから公演会場の一つを下見し、ヘルシンキの低い気温を実感しながらトナカイで夕食。
翌朝にはすぐにロヴァニエミ空港へ。北極圏に向かうのだ。
・・・ヘルシンキ空港からロヴァニエミ空港へ。思った通り小さな空港。外に出ると極寒地帯が。マイナス20度以下を知っている俺が、生まれて初めてTシャツを重ね着し、首の裏と左の腰にカイロをつけてのぞんだが、15分が限界だ。出た時に曇り空だったトナカイオブジェの外観があっという間に真っ暗に。空港は薪ストーブのみ。たのんでいたタクシーも全然来ない。雪景色が人生初体験のジェームス氏はこの時はノリノリだったが、雪道を知らないジェームス氏は、すぐにすべって転倒してしまう。そう。雪道をなめてはいけないのだ。なんとか車をつかまえたが、まだまだ目的地は北なのだ。世界一北にあるマクドナルドを横目に、氷の道の上を車が猛スピードで飛ばす。夜は熊肉かヘラジカあたりか。慣れない肉食が続く。そして、この後の最高のパフォーマンスの為に、機材の凍てつき具合も気になる。
ジェームス氏がテスト用に持参したマルチエフェクターは、ものの三分で結露が。人はなぜ極北を目指すのか。(というか、公演依頼があって来ただけなのだが(笑))俺はなぜ指の凍り付く街で速弾きを試みているのか?(笑)。冷静になってみると、やはり俺はバカかもしれない(笑)。夜にはマイナス30度を余裕で下回る、極寒の地の果ての吹雪の中、改めて俺はそう思ったりしていた。
・・・北極圏を超えて、すぐにそれを表す看板が。「そこで降りましょう。撮影もここから開始ですね・・・。」ライヴを控えたベースを、極寒の野外でセッティング開始。「ジェームス、俺凍る。弾くのは5分が限界。早く!」
しかし、ヒートアップすると案外いけるものだ。15分はいけるかな・・・と、余力を残しながらいったん片付けてさらに北へ向かおうとすると、・・・股の付け根が硬直。い、一歩が踏み出せない。ベースのケースもジッパーが開いたまま硬直。サメの歯の化石のようになっている。ベースシンセサイザーユニットをおおった霜をはらいながら、触るのもつらいほど冷えきったシールドを抜く。まだまだ始まったばかりなのだ。これから夜がふけていき、もっともっと冷えていく。 藁のテントでカップルがソーセージを焼いていた。ジェームス氏が「買うから」。といって、火にあたらせてもらう。
・・・北極圏を越えて2日目。ジェームス氏も俺も鼻から出血。鼻をかんでも固まった血のみ。唇横から目の下まで完全に皮膚があれてしまい、ジョークを言っても笑うことができない(笑)。ヘルシンキでジェームス氏が購入したリップクリームが二つあり、唇のみならず患部にぬりたくりながら北上。少しやわらぐが、雪道を甘くみていたジェームス氏は凍り付く道で転倒。骨折か?痛みで彼の右肩が上がらなくなる。だから、本当に雪道は甘くみてはいけないのだ。
ジェームス氏も撮影用の演奏に納得したようで、いい映像もとれたのだろうか?オーロラには恵まれないながらも北極圏超えの演奏に納得している。ジェームス氏もBASSNINJA白Tシャツ一枚に。半裸を試みるが失敗(笑)。バカだね(笑)。
彼が俺の野外演奏の撮影のテスト用に持参した新品のアコギとマルチエフェクターは完全に凍死状態に。ヘルシンキでは1日三回以上湯船につかったが、ランタシリ・ポホヤンホヴィホテルには風呂がなく、24時間ウォームビズ体勢(笑)。ジェームス氏はひたすらきつい酒を飲んでいた。北極圏を戻り、ロヴァニエミ空港からヘルシンキ空港へ。ベースの無事を確認してすぐ、ヘルシンキ公演。
・・・ロヴァニエミ空港からヘルシンキ空港へ飛び、ヘラジカと羊の夕食。ランタシリポホヤンホヴィホテルで出てきた、ミートボールにルーをかけてイチゴジャムをそえる食事は、典型的なスウェーデンの料理だが、ジェームス氏は初めての体験のようで、反応を見るのが楽しかった(そりゃそうだよな。俺もいまだに味覚がわからないし。)(笑)。
フィンランドサウナを楽しもうとするが、あまりに身体が冷えていて、身体が元に戻るのに20〜30分、発汗までに40分近くかかってしまう。日本でいう、いわゆる水風呂というものはなく、そのかわり、裸で飛び出し、マイナス10度の外気に直接ふれるのだ。
・・・ヘルシンキ・ユットゥットゥパという会場で公演の日。
ここはヘルシンキにおけるブルーノートのような会場。400人収容の会場は沢山の立ち見客も出て盛り上がった。
〜セットリスト〜
1 ROLLERCOASTER(ヤン・オロフ・ストランドバリ・プロジェクトと5人で。)
2 シタールソロ〜Encyclopedia of Bass Art
3 V
4 trefoil
5 greyzone
6 stain
7 Sing a simple song
8 Ninja coming
9 stratos
〜アンコール〜
10 improvisation(ドラマーのトニ・ポルセンとDuo)
ヘルシンキ・ユットゥットゥパ公演のアンコール前に、グッズ売場に人が殺到していた。
そこにいたジェームス氏は撮影も兼ねていたため、「俺は撮影中だ!お金はそこに置いて、勝手に希望のアルバムを持っていってくれ!」という、ジェームス氏のジェスチャーのもと修羅場の展開に(笑)。サインしてあげたいが、俺は本番中だ(笑)。ヘルシンキのお客さん、うれしいけれどもう少し待っていてください(笑)。
・・・ジェームス氏とヤン(オロフ・ストランドバリ)と極寒のカフェ。
俺もヤンもフェイバリットがジョン・マクラフリンということもあり、話が止まらない。
それから、北欧つながりでペッカ・ポーヨラや隣の国のサムラ・ママズ・マンナ、マッツ&モルガン、マティアス・エクルンド、ヨハンソン兄弟の話。ヤンはかつて俺がアルバムに参加した、ハッセ・ブルニウソンとも何度か共演しているらしい。ほとんど俺が面識ある北欧のミュージシャンとも面識があるようで、ショーン・レーン亡き後、ヨナス・エルボーグがマティアスと共にトリオでインドにツアーに出る話や、マティアスが今アメリカで結構仕事で呼ばれていて頑張っているという話など。この前にストランドバリ夫人がやっているベース専門店に連れていってもらったが、チェコのノイザーというブランドの6弦ベースが3本もあった。7年前に広告を見た時は、ボディがもっと大きくて、6弦ベースのモデルはまだなかった。
その後、ヘルシンキで一番大きな、俺のクリニックの候補地の一つだった楽器店にいったが、ヤマハとフェンダーばっかり。そしてなぜか、数の割に6弦ベース率が高い。「大は小を兼ねる」というおおざっぱな感じなのか?(笑)。トニ・ポルセンがやってきた。ヘルシンキの大手のレコード店にいったら、彼の参加アルバムがあったので、ジェームス氏がすかさず購入。トニとは前日に一緒にやったばかりなので、そのセッションの話から、彼が公演で来日した時の大変だった話などで盛り上がる。 彼が翌日からフィンランド国内ツアーに出るので、早い時間に解散。来年の再会(どこの国になるやら)を約束し、握手して別れる。ジェームス氏と羊で夕食。
・・・翌々日にヤンと再会し、ヘルシンキを短時間で周遊。前日にクリスチャンのジェームス氏と訪れたヘルシンキ大聖堂などをのぞき、ジェームス氏、オルトドックスの教会を写真におさめていく。ヤンのカーステレオからは、スタンリー・クラークの35年変わらないベース・プレイ。「この湖畔は夏に来たら最高なんだ。」「この公園は夏にはフェスで大にぎわいなんだ。」 「夏には・・・」最高らしいベストスポットが真っ暗闇の中で次々紹介される。ジェームス氏はそのつど車から降り、ひたすら教会の外観をとり続けていた。
翌日はタンペレでベーシスト・ミーティングが企画されていた。マイケル・マンリング、イギリスからはリック・ウエイクマンバンドのベーシスト、そしてフィンランドからはヤン・オロフ・ストランドバリ、日本から俺が参加し、40人近い北欧のベーシスト達が来る予定だった。俺は今回のツアーの主催者とのスケジュールが合わず、タンペレは断念。「問題ない。俺達には来月のアナハイムがある。そこですぐに会おう。」
と、ヤンとは土曜日のインディアレストランでの食事後にヘルシンキで別れた。
アナハイムのNAMMショウでは彼はEBSブース、マイケルはZONブース。ヤンの友人のドミニク・ディ・ピアッツァはフォデラブース。ドミニク同様、ヤンのアルバムに参加したアマン・サバル・レッコも来るかもしれないという。そして、来秋のドイツでは、ヨーロッパBASSDAY。ヤンは2004年のマンチェスターに出演した。やり続けていればいつでもすぐに会える。そんなに遠くはないんだとつくづく思う。
〜part2に続く〜
(part2はいくつか写真をお見せしながら書いていきます)
*現在のツアーは、10枚目のアルバム、"FOLKS"リリース記念を兼ねています。
こちらで少しだけ試聴できます。
http://www.bassninja.com/discog.html
ぜひ聴いてみてください。
このアルバムの発売を記念したツアーも、国内外で年末年始をまたいでずっと続きます。
お近くの街に来たさいには、是非足を運んでください。楽しいですよ。
2月25日(土)から3月中旬までは、下記の会場に行きます。
2月25日(土)
イベントゲスト
at: 長崎大村BeCK (大村市東本町409(大村アーケード内) / tel: 0957-53-7960)
start: 19:30
2月26日(日)
イベントゲスト
at: 久留米ガイルス (久留米市東町27-4-B1 / tel: 0942-35-0801)
start: 18:30
2月27日(月)
イベントゲスト
at: 久留米HEARTY'S (tel: 0942-38-7042)
start: 21:00(今沢の出演時間)
# カスタムミュージック(0942-34-2424)主催
2月28日(火)
イベントゲスト
at: 熊本ジャンゴ (熊本市新市街1-36-B1 / tel: 096-355-6960)
start: 19:00
3月1日(水)
ソロパフォーマンス
at: 鹿児島SRホール (鹿児島市東千石町3-41キャパルボ7F / tel: 099-227-0337)
start: 19:00
3月3日(金)
イベントゲスト
at: 宮崎ゼットン (宮崎市柳丸町104-4 / tel: 0985-35-1062)
start: 19:00
3月4日(土)
ソロパフォーマンス
at: 都城オールドアース (都城市大王町4-13 / tel: 0986-24-6469)
start: 21:00
3月6日(月)
ソロパフォーマンス
at: 大分カンタループ㈼ (大分市都町3-2-30中山第五ビル6F / tel: 097-548-5363)
start: 19:30
# 大分テイオンズクラブ協賛企画
3月7日(火)
ソロパフォーマンス
at: 佐賀バーガイルス (佐賀市白山2丁目6-5-4F / tel: 0952-26-2455)
start: 20:00
3月9日(木)
ソロパフォーマンス
at: 福岡ニューコンボ (福岡市中央区渡辺通5丁目1-22 / tel: 092-712-7809)
start: 20:00
3月10日(金)
イベントゲスト
at: 鳥栖Bar Vapeur (鳥栖市本通1丁目810-23-2F / tel: 0942-87-5586)
start: 20:00
3月11日(土)
ソロパフォーマンス
at: 大竹大瀧神社氏子会館 (大竹市白石1丁目4-1 / tel: 0827-52-4878(担当:ジャズ所))
start: 17:00(予定)
3月12日(日)
イベントゲスト
at: 広島観音マリーナホップ (広島市西区観音新町4-14 / tel: 082-503-5500)
start: 13:00 15:00
3月13日(月)
ソロパフォーマンス
at: 倉敷クッキージャー (倉敷市老松町4-7-9 / tel: 086-425-9901)
start: 20:00
3月14日(火)
BASSNINJA session
at: 姫路EASE (姫路市威徳寺町69 / tel: 0792-81-7583)
start: 19:00
3月15日(水)
BASSNINJA session
at: 神戸ビッグアップル (神戸市中央区山本通3丁目14-14トーアハイツB-1 / tel:
078-251-7049)
start: 19:30
3月16日(木)
ソロパフォーマンス
at: 京都ラグ (京都市中京区木屋町通三条上る京都エンパイアビル5F / tel:
075-241-0446)
start: 19:00
3月18日(土)
ソロパフォーマンス
at: 福知山B♭ (福知山市堀2182 / tel: 0773-75-1659(NKmacs))
start: 20:00
3月19日(日)
ベースクリニック
at: 福岡スクールオブミュージック専門学校 (福岡市博多区石城町21-2 / tel:
0120-717-263)
start: TBA
3月24日(金)
ソロパフォーマンス
at: 宇都宮ビッグアップル (宇都宮市本丸町13-19 / tel: 028-632-5585)
start: 20:30
これからも応援よろしくお願いします。(2/24/06)
今沢カゲロウ/Quagero Imazawa プロフィール
世界を駆け巡り、欧米で“BASS NINJA”の異名をとるエレクトリックベーシストであり、作曲家。全10作(2006年2月現在)のアルバムを発売。年間250本以上の世界公演を行う。
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2005年11月 9日
北極圏公演ツアー決定!!および冬のデンマークの苦い思い出
photo by Akira Iou
今沢カゲロウです。
”BASS NINJA TOUR 2005”がずっと続いております。
コンサートツアーの間に、気がつけば晩秋になってしまいました。
札幌のほうでは、初雪が降ったそうですね。
横浜、米子、豊岡、京都、名古屋、飯田、岡崎、市川、上福岡、東京、いわき、帯広、苫小牧、札幌、所沢(早稲田大学学園祭)、一関、仙台・・・と公演し、これから広島空港へ飛ぶところです。
今年1月のNAMMショウ2005でデモをやった後で、東京に戻ると、不思議な手紙が海外から。
アラスカからのメッセージ。
「北極で演奏しませんか?」と。
・・・・・?????
昨年の東欧のドラキュラ城の演奏も最初、冗談だろう???と思いながら、気がついたら実現していた。
・・・しかし、よりによってなぜ北極?
「おそらく少し変わった人が、どこかで演奏を観て、過剰反応して変な手紙を冗談で書いてきたに違いない。」
と思いながら、真に受けなかった。
”ものすごく厚ぼったい格好をしながら、アンプの音より大きな吹雪の中、イヌイットの前で野外で演奏する自分”を想像して、クスリと数秒間笑いながら、「冗談よせよ(笑)」と、その手紙を置いた。
・・・しかし、あれから9ヵ月。気がついたら、その公演ツアー、年内に決まってしまっていた!!(笑)。
それもよりによって12月。
「スケジュールの調整が難しいので、12月上旬あたりにならないと難しい。でも、冬に北に行くと日が極端に短いし、・・・夏なら最高なんだけど?」
と(少々断るような感じで)言っていたのだが、
「よし、じゃあ12月にやろう。ギャラと全ての経費は心配するな。ベストの環境を用意するから。ただし、2週間はこちらの要望通りにスケジュールをこなして欲しい。」と。
少し前に話がありながら、スケジュールが合わずに行けずにいたフィンランド公演の話をすると、「わかった。じゃあ、フィンランドとアラスカ両方演奏でまわって北極圏を越えよう。」と言う。
「そんなの2週間じゃ足りないよ。」というと、
「わかった。じゃあ、アラスカは後の楽しみにとっておいて、フィンランドから北極圏を越えよう。北極圏を越えて、辺境の地で弾くBASSNINJAを観たいし、映像にも収めたいんだ。」と。
・・・絶対この人おかしい(笑)。でも、どんどんスケジュール、公演会場が決まっていった。400人くらいの収容の会場が。ホテルもフライトも全て決まってしまっている。
もう、やりましょうということです(笑)。
北極圏を越えたことはないが、今まで何度も北欧には演奏で行っている。
夜の11時半にようやく日が暮れたと思ったら、夜中の1時には日が昇ってきた北欧の夏も知っている。朝の10時半すぎに日が昇ったと思ったら、昼の2時半には日が暮れだした北欧の冬も知っている。夏は楽しい思い出でいっぱいだ。
・・・しかし、冬はとんでもない思い出もひとつだけ。
10年くらい前の話。
冬のデンマーク。
南スウェーデンのマルメ公演に行くまで、一週間をコペンハーゲン中心のクラブサーキットにあてようと、あるイタリア人のV氏というオーガナイザーからのオファーがあったので一週間分のツアースケジュールをまかせていた。その年の夏に何会場かお世話になっていたので、その時は安心していたのだ。
コペンハーゲンの空港に飛んで、ややカントリーサイドにある待ち合わせ場所(海沿いにある、50メートルx20メートルくらいの工場跡地のような廃屋)に午後の3時ごろ(約束の時間)に行くと、・・・なんと彼はいなかった。そして、いくら待っても来なかった。
その廃屋は鉄をあつかうアーティスト達のアトリエも兼ねており、夏は5~6人人がいて、そこでバーベキューをしたり、そこに転がっている壊れた車でアーティスト達は寝泊りしたりしていたのだが、冬はあまりに寒いため雰囲気も違い、ほとんど誰もいなかった。
たまたま夕方に一人だけ通りかかったアーティストに、「V氏を知らないか?」と言うと、「V?親父の体調がすぐれないからといって、数日前イタリアに帰ったよ。」と言う。
「じゃ、俺はもうここを出るから。カゲロウも大変だけどグッドラック!」と言ってすぐにいなくなった。気温は0度から3度くらい。とにかく寒い。気がつけば真っ暗。風がしのげるだけ屋内の方がまだましというだけ。しかし、よく見ると天井は穴があいており、屋根の代わりのビニールシートが、風でバサバサなびいている。近所に店はない。バスもない。タクシーもない。食べ物もない。電話もない。
・・・完全にV氏にやられてしまったようだ。
夏のツアーでずいぶん世話になったV氏が事前連絡もなくこのような事をすることが、その時は全く理解できず、しばらくの間、これからどうしようか考えようとした。 しかし、とにかく寒く、あたりは真っ暗で、誰も来ない。荷物も多く、時差ボケもあり、外に出て歩き出す元気もない。こわれた車の中に入っていた汚れた毛布をかき集めてくるまりながら、どうしようか考えた。 夏にここに来たときにあった、ろうそくのありかを手探りで探しながら、ライターで湿気を取って、火をつけた。少し明るくなったが、空腹も渇きも疲労も寒さもひどく、「何か食べないと。」と思った。「夏の頃はここにジャガイモや玉ねぎがあったんじゃないかな。」と、カセットコンロの近くを手探りで探した。すると、いつここに持ってきたのかわからないような、芽が沢山出ている古いジャガイモと、ほとんど腐っている古い玉ねぎと古い米が出てきた。秋の間にアーティストが持ってきて、そこに置いていったんだろう。 手を洗うために川の水をホースで引っ張ってくる場所があったのを思い出し、枯葉まじりの水を使って、古い米を、持ち手のないジャンクのような鍋で炊く。 ジャガイモと玉ねぎを置きっぱなしになっている塩と香辛料と共に炒めて、かなり辛い味付けにしてご飯にかけて食べる。 あまりの辛さで少しだけ体があったまる。枯葉交じりの水を沸かして、置きっぱなしの紅茶のティーバッグも見つけた。少し食べ残したので、何回かに分けて翌日に食べようと置いておき、あまりの眠さに気を失うように車の中で眠る。
・・・しばらくすると、巨大な野良犬が4匹くらい工場に入ってきて、その残りを取り合いだした。びっくりして、車の中に犬が入ってこないように息をひそめた。数十分して、犬は外に出て行き、再び静寂が。毛布に包まりながら、傍らにはベースのケース。夜中になり、気温はますます下がっていった。
「俺、何しに来たんだろう。演奏の為に来たんだよな。」と思いながら、意識がなくなった。
翌朝は海辺の水鳥の鳴き声で目が覚めたが、人の気配。しかも、自分が寝ている車の隣の車が揺れている。 コペンハーゲンのクリスチャニアに本部があると言われている、ヘルズ・エンジェルズの残党達が薬をキメながら、乱交を始めていた。息をひそめて、彼らが出て行くのを数時間待つ。
・・・それから3日間は、誰もここには来なかった。
そのまま、そこで3日間、寒さと飢えと戦いながら過ごした。暗闇の中で、「こうやって、人は死んでいくのかな。」と、幾度となく死を意識した。
4日目、ようやくある人がやってきて、その人に「コペンハーゲンまで車で連れて行ってくれないか。」と頼み込んだ。おろしてもらったのは、中央駅前の商店街。この日は少しだけ晴れていた。 失意で、あまりに悲しくて、何も意識していないのに、目からは涙が出ていた。
「・・・もうどうにでもしてくれ。でも、今の俺には音楽が必要だ。寒くても、腹がへっていてもいいから、音楽が必要だ。演奏したい。」
そう思って、バッグに入っていたピグノーズ(電池で動くアンプ)と、ホールドディレイに電池を入れた。手がかじかんでよく指が動かなかったが、気持ちでベースソロを開始した。プロモーションのために持ってきていた、カセットテープを10本以上、何となく並べながら・・・。 すると、どんどん、人だかりが。そして、ギャラリーから歓声があがり、どんどん適当な値段をつけていたカセットテープが売れ出した。
一時間後、誰かから呼ばれてきたのか、あるデンマークのミュージシャンが通りがかり、「素晴らしい。こんなベースは見たことが無い。君のようなベーシストを探していたんだ。」
「君の力で、僕たちを有名にしてくれ。今すぐレコーディングに参加してくれないか。」と言ってきた。「よしわかった。しかし、俺はワールドワイドなプレイヤーだ(心の中で苦笑しながら)。忙しいので、あと4日しかデンマークにいられない。
(騙されて、4日間スケジュールが空になっていただけなんだけど(笑))
その間に、俺にフリーアコモデーションとデンマークの美味しい食事を与えてくれないか。ギャランティーとは別に。」と、弱った身体をごまかしながら強がって言った。
彼らは、「もちろんだとも。早速スタジオへ行こう。」と言って、車に乗せてくれた。 疲れきっていたが、冷えた身体のまま、必死に曲を覚えて、録音していった。 その後、暖かい部屋へ連れて行ってくれ、暖かいベッドと食事を4日間与えてもらい、すっかり元気になった(笑)。
船着場で彼らと別れ、南スウェーデンに入り、マルメの公演先で、次のツアーのエージェントと何事もなかったかのように合流。 その後のスウェーデン、ドイツの公演ツアーは無事に終了した。
・・・若き日にこんな苦い思い出がある冬の北欧。
今は免疫もある上、経験もあるので、当然こんなヘマはもうしないが(笑)、今月末からの冬の北極圏公演ツアーで、冬の北欧のイメージを、素敵なものに変えたいものだ。
無事に帰ってきたら、改めて報告したいと思います。
*現在のツアーは、10枚目のアルバム、"FOLKS"リリース記念を兼ねています。
こちらで少しだけ試聴できます。
http://www.bassninja.com/discog.html
ぜひ聴いてみてください。
このアルバムの発売を記念したツアーも、国内外で年末年始をまたいでずっと続きます。
お近くの街に来たさいには、是非足を運んでください。楽しいですよ。
11月11日から月末までは、下記の会場に行きます。
11月11日(金)
イベントゲスト
at: 広島COVER (広島市中区流川町7-6 白菱第五ビル2F / tel: 082-249-3917)
11月12日(土)
イベントゲスト
at: 岩国米軍基地 (tel: 0827-23-4040(OANA'S PLACE))
11月13日(日)
インストアライヴ&サイン会
at: 広島タワーレコード (広島市中区新天地2-1広島パルコ新館9F / tel: 082-240-0063)
11月13日(日)
イベントゲスト
at: 広島観音マリーナホップ (広島市西区観音新町4-14 / tel: TBA)
(2ステージ)
11月15日(火)
at: 福岡スクールオブミュージック専門学校(ベースクリニック) (福岡市石城町21-2 / tel: 0120-717-263)
11月17日(木)
at: 宮崎SO-HO (宮崎市(10月に住吉より移転予定) / tel: 0985-73-1817)
11月18日(金)
at: 高鍋プロローグバー (宮崎県児湯郡高鍋町大字北高鍋235 第2つるやビル2F / tel: 090-3782-6179)
11月19日(土)
at: 日向市文化交流センター小ホール (日向市中町1番31号 / tel: 0982-53-4216)
11月20日(日)
at: 鹿児島CAPARVOホール (鹿児島市東千石町3-41キャパルボ8F / tel: 099-239-2460(平川屋楽器))
11月22日(火)
at: 神戸ビッグアップル (神戸市中央区山本通3丁目14-14トーアハイツB-1 / tel: 078-251-7049)
11月23日(水)
at: 舞鶴マイコムスペースII (舞鶴市字浜606 / tel: 0773-75-1659(NKmacs))
11月24日(木)
at: 大阪南堀江KNAVE (大阪市西区南堀江3-11-21 TallValleyB1F / tel: 06-6535-0691)
11月26日(土)
at: 鹿沼レッドアライヴ (鹿沼市富岡90-32 / tel: 0289-64-0906)
11月27日(日)
at: 宇都宮ビッグアップル (宇都宮市本丸町13-19 / tel: 028-632-5585)
11月30日(水)~12月14日(水)
北極圏・北欧公演ツアー
これからも応援よろしくお願いします。(11/11/05)
今沢カゲロウ/Quagero Imazawa プロフィール
世界を駆け巡り、欧米で“BASS NINJA”の異名をとるエレクトリックベーシストであり、作曲家。全10作(2005年8月現在)のアルバムを発売。年間250本以上の世界公演を行う。
http://www.bassninja.com/
投稿者 admin : 05:17
2005年5月 7日
ドイツ北東部公演ツアー他、ベース1本でDJ役を務めた日々
今沢カゲロウです。
“BASS NINJA TOUR 2005”の真っ最中、札幌のイベントゲスト公演先でこれを書いています。10枚目のアルバム、”folks”の録音も全パート終了。今回はほぼ全曲に、ベースシンセサイザーを導入してのぞみました。まだミックスダウンとマスタリングが残っていますが、リリースが楽しみです。
さて、私のツアーの内訳は、ロック系のイベントゲストや、ジャズ系のアットホームな会場で2~3ステージやる場合、クリニックとライヴをミックスする場合など様々だが、クラブイベントのゲストライヴアクトに呼んでいただく場合も多い。DJがプレイする間に入ってソロをやるのだが、イベントによっては「前の DJで客が踊っているそのままの状態を、メインアクトのベースソロでさらにアゲて、次のDJにつないで欲しい。」という要望。今ではBASSNINJAのライヴではすっかり当たり前になってしまったスタイルの一つ。90年代後半のヨーロッパのクラブサーキットは、BASSNINJAパフォーマンスといえばほとんどこんな感じのオファーが定着して、クラブを転戦した。 もちろん、最初からこんなスタイルができていた訳ではない
ベース1本持って海を渡ったばかりの頃に、様々なアーティストとコラボレーションする過程で、通常のベースプレイヤーが要求されないようなむちゃくちゃな事を、ダンスや映像関係など、音楽以外のアーティストに要求されたのがきっかけである(笑)。「ベースで風の音を出してくれ。」「光り輝くような音を出してくれ。」「DJがいないので、代わりにトランス風の雰囲気を作ってくれ。」などなど。(だったらDJ呼べって(笑))その時期にディレイマシンと格闘しながら、ボディやピックアップをヒットさせながら、踏むタイミングを色々と変化させながら、ツマミを瞬時にいじりながら、スラッピングとタッピングをミックスさせながら、ベース1本で踊れるリズムを模索した。
象徴的だったのは、ベルリンのクラブ、”die insel”。水辺の真ん中の島にあるクラブ。 会場に行くと、ターンテーブルが5台とマーシャルのベースアンプが1台。 ロッテルダムガバ(テクノ)からデジタルハードコアまで、高速bpmのDJが続く。 私のソロは5番目。ラストはアレック・エンパイア。 会場いっぱいの客は、最初から速めのbpmに身をまかせて、身体を躍らせたり、痙攣させていた。4番目のDJがかなり客をひきつけ、まだまだ客は暴れ足りない様子で終了。 実は間抜けなことに、私はこの日はこういう主旨のイベントとは知らずに、ブッキングされるがままに、ツアーの流れでこの会場に来ていた。そして来てみてビックリ。 ここで、本来ならバスドラのキック音がないなど、音圧的にどうしてもDJに負けてしまうベースソロで、どうやって暴れたい客の欲求に応えていこうか、悩むところもあった。
しかし、そんな心配はスタートした瞬間に吹き飛んだ。それまでに模索し、会得したスキル(トンデモ芸の数々とも言うよね(笑))をつめこんだ結果、客はそれまで以上に暴れ出し、ヘッドライナーのアレックの前だというのに、何度もアンコールが起きて、演奏時間は大幅に伸びてしまった。この日のパフォーマンスがヴィデオで出回り、さらにドイツ以外の色々なクラブからオファーが来るようになり、客の方も暴れる気満々で(笑)私のライヴに来るようになった。大きなクラブから、イリーガルな小さめのクラブまで、沢山のクラブでこのスタイルでやっているうちに、ベルリンのpyonenというオーガナイザーが私を気に入ってくれて、当時150万人が集った巨大イベントのラヴパレードにつながっていった(ラヴパレードについては、またいつか書く予定)。今でも毎年、大晦日のカウントダウンイベントはクラブに呼ばれてこのスタイル。そして、夏の野外イベントでもこのスタイルでのオファーを時々頂く。今でも毎回新たな発見があり、気がつけばどんどん新しいものを取り入れて、ベースプレイヤーであることをこえて、パフォーマンスのレンジが日々拡大されていくのが楽しい。
今回は“BASSNINJAといえば、これ”というスタイルのきっかけは、もともとは偶然だった・・・というお話でした。
そんなBASSNINJA、今沢カゲロウのツアー、4月は福岡、山口宇部、広島(インストアライヴ)、岡山笠岡、姫路(トークショウ)、神戸、和歌山、東京、旭川、苫小牧、江別、札幌、帯広・・・とまわりましたが、5月は14日以降は下記の会場に行きます。近くの街に来たら、ぜひ遊びに来てください。楽しいですよ。これからも応援よろしくお願いします。(5/9/05)
5月14日(土)
at:つくばMusicPlant (つくば市吾妻3-12-3 / tel: 029-856-1366)
5月17日(火)
at:横浜BBストリート (横浜市中区真砂町3-33セルテ12階 / tel: 045-681-8202)
5月18日(水)
at:市川りぶる (市川市市川1-12-20 / tel: 0473-26-9719)
5月21日(土)
at:岐阜ソウルダイナ (羽島郡岐南町上印食9丁目67-3 / tel: 058-240-7999)
5月22日(日)
at:土岐Bird&Diz (土岐市泉梅の木町2-11 / tel: 0572-55-5399)
5月27日(金)
at:石巻ラ・ストラーダ (石巻市中央2-11-18 / tel: 0225-94-9002)
5月28日(土)
at:唐桑半造レストハウス (宮城県唐桑町小長根264-2 / tel: 0226-31-2055)
5月29日(日)
at:陸前高田ジョニー (陸前高田市大町2 / tel: 0192-54-3934)
6月1日(水)
at:仙台enn (仙台市青葉区本町2丁目14-15 / tel: 022-212-2678)
今沢カゲロウ/Quagero Imazawa
プロフィール
世界を駆け巡り、欧米で“BASS NINJA”の異名をとるエレクトリックベーシストであり、作曲家。全9作(2005年5月現在)のアルバムを発売。年間250本以上の世界公演を行う。
http://www.bassninja.com/
投稿者 admin : 10:03
2005年3月16日
スウェーデン公演ツアー他、ユニークな演奏会場を振り返る
今沢カゲロウです。
現在、“BASS NINJA TOUR 2005”の真っ最中で、南九州からこれを書いています。
北海道の恵庭、札幌、福岡の久留米、熊本、鹿児島、宮崎、日向公演を終え、大分に向かっています。このまま桜が咲くまでノンストップで公演が続き、毎晩ホテルを移動しながら、あわただしくも楽しく日々を過ごしています。
さて、私が現在いる南九州エリアは、他の九州エリアに比べて、ライヴハウス状況に関しては、少し遅れて発展してきた。しかし、その分地元の皆さんが色々なところで演奏できるように手作りで苦労してきた結果もあり、個人的に記憶に残る公演会場も南九州にはいくつかある。
たとえば、昨日行った宮崎県日向市に私が初めて来たのは2003年9月20日。「米の山」という素晴らしい野外ステージでの公演の為に行ったのだが、当日は大雨。代わりの会場がまったく見つからず、急遽PA機材を運んだのは、なんと・・・“青果卸売市場”(笑)。“宮崎ピーマン”、“日南ぽんかん”“次郎柿”“日向夏”“中国たけのこ”などの山積みダンボールをステージセットに、リフトカーが後ろで八の字に動き回る中、ライヴが行われた(笑)。MC中に後ろの車のリフトの音がBGMとなり、市場のおじさん、おばさんが心配そうにこちらをのぞき込んでいた(笑)。
一方鹿児島では、平川屋楽器の主催で、瓦そば屋「花よし」でベースクリニック&ライヴを行っている。瓦そば屋さんに簡易PAとベースアンプを入れて、お客さんが会場いっぱいになる中で行い、終了後は会場に瓦がいくつも用意されてそばが焼かれる。これがまたユニークで、鹿児島ならではの楽しい会場だ(瓦そばは下関の名物だが)。
前回のコラムでも書いたが、私の年間250本の公演のほとんどはベース一本のパフォーマンス。会場にベースアンプとマイクがあれば公演は成立する。少々の事では驚かない。 しかし、そんな私の“驚かない”精神の礎を作ったのは、スザンナ・オーケルンドというスウェーデン人ダンサーとの出会い、そして、彼女とのスウェーデン公演ツアーだった。
95年、ポーランドとの国境沿いの町、ドイツ・ブルーリンで行われた欧州芸術展覧会。そこで私は自分のベースパフォーマンスをプレゼンし、様々なヨーロッパのクリエーターと交流。ダンスカンパニーを率いてスウェーデン第3の都市、ウプサラからやってきたスザンナと意気投合。さっそく会場でコラボレーションを行った。スザンナが主宰するSU-ENダンスCo.は、山奥の鶏小屋を会場に選び、鶏小屋の中にロシア製のベースアンプを運び込み、公演が行われた。ダンサーはわらの中にもぐりこみ、蚊の多い、真っ暗で静かな会場で、蚊をたたく音が客席からきこえる。そして私自身も何度も体をたたきたくなる気持ちをこらえて、彼女達の動きにインプロヴィゼーションで応えた。その後も、ウプサラのEkebyQvarnという広大な野外ギャラリーで行われた国際芸術展覧会では、川の上に用意された鉄板の上でベースソロを行い、それを橋の向こうのお客さんが観るというライヴを、水しぶきによる感電を恐れながら行った。舞台監督はやはりスザンナ。
そして、2万人を動員したノルウエー国境近くのスウェーデン・アルヴィカフェスティバルでは、ショベルカーと共演した。演奏中にスザンナたちがぶら下がるショベルカーが私の周りを動き回るという演出。(かんじんのベースアンプが会場に届かず、フェスティバルで一緒になったバイオハザードのマーシャル・ベースアンプを借りるというトラブルもあった(笑))
そして、前回書いたルーマニア公演ツアーでは、ドラキュラ城での演奏。ジプシーミュージシャンとの出会いで、私はますますハプニングを楽しめる体質になってしまった(笑))。もう少々の事では驚かない。特に海外公演はユニークな会場も多いゆえ、会場に機材が届かずに、PAに直でつないで演奏しなければならないことも多々あり(今ならそんな場合はtrilogic bass preamp様サマですが(笑))、変圧器もトラブルにより調達できずに、ピグノーズ、ホールドディレイに電池を入れて、たくさんのお客さんの前で6弦フレットレスの重ねる音のフリークエンシーに気をつけながらライヴをしたこともあった。それ以来、私は変なクセがついてしまった。プライベートで様々な飲食店やショールームに行って、カラオケ用やBGM用の小さなスピーカーが天井からぶらさがっていると、私はまず考える。「よし、ここでも俺はライヴができるな。」と(笑))。
そんなBASSNINJA、今沢カゲロウのツアー、今月は3月9日以降は下記の会場に行きます。近くの街に来たら、ぜひ遊びに来てください。楽しいですよ。
これからも応援よろしくお願いします。(3/6/05)
3月9日(水)
at: 大分カンタループ (大分市都町3-2-30 中山第5ビル6F / tel: 097-548-5363)
3月10日(木)
at: 鳥栖Bar Vapeur (鳥栖市本通1丁目810-23-2F / tel: 0942-87-5586)
3月11日(金)
at: 福岡KEN'S ROCK (福岡市城南区神松寺1丁目1-20 / tel: 092-801-5818)
3月12日(土)
at: 岩国666 (岩国市麻里布町3-1-19新正ビルB1 / tel: 0827-22-5667)
3月13日(日)
at: 広島COVER (広島市中区流川町7-6白菱第五ビル2F / tel: 082-249-3917)
3月14日(月)
at: 姫路マッシュルーム (姫路市五軒邸2-119ホテルレストインイレブンB1 / tel: 0792-88-6991) 3月15日(火)
at: 神戸チキンジョージ (神戸市中央区下山手通2-17-15 / tel: 078-392-0146)
3月16日(水)
at: 大阪南堀江KNAVE (大阪市西区南堀江3-11-21TallValleyB1F / tel: 06-6535-0691)
3月17日(木)
at: 京都ラグ (京都市中京区木屋町通り三条上る京都エンパイアビル5F / tel: 075-241-0446)
3月19日(土)
at: 福知山B♭ (福知山市 / tel: 0773-75-1659)
start: 20:00
3月21日(月・祝)
at: 名古屋コミュニケーションアート専門学校 (名古屋市中区栄3-19-15 / tel: 052-269-2682)
3月25日(金)
at: 宇都宮ビッグアップル (宇都宮市本丸町13-19 / tel: 028-632-5585)
3月26日(土)
at: 鹿沼RedAlive (鹿沼市富岡90-32 / tel: 0289-64-0906)
3月27日(日)
at: 仙台SHAFT (仙台市青葉区国分町2-10-11-4F / tel: 022-722-5651)
今沢カゲロウ/Quagero Imazawa プロフィール
世界を駆け巡り、欧米で“BASS NINJA”の異名をとるエレクトリックベーシストであり、作曲家。全9作(2005年3月現在)のアルバムを発売。年間250本以上の世界公演を行う。
http://www.bassninja.com/
投稿者 admin : 08:50
2005年2月10日
ルーマニア公演を振り返る
初めまして、今沢カゲロウです。
エレクトリックベースのソロパフォーマンスを中心に、様々な国の様々な街を年間250本ほど演奏でツアーしています。ここでは、そんなツアー中のエピソードや、演奏家がツアーをする際に知っておくと役に立つ情報、地域によって異なる慣習や常識の違いなどについて、順不同で思いつくままにアトランダムに書いていこうと思います。
じゃあ、まずは2004年8月に行われたルーマニア公演ツアーから。
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ルーマニアの公演ツアーが2004年8月中旬に行なわれた。
ルーマニアといえば、ジプシー音楽発祥の地。
現地では、ソロコンサートのみならず、ジプシーオーケストラとの共演もあり、ジプシーミュージシャン相手にベースを弾きまくってきた。
2004年の初めに、ジェームスという医師の名義で、ルーマニアのジプシーミュージシャンに関する資料の入った郵便物が、東京の事務所に送られてきた。
「ルーマニアには素晴らしいジプシーミュージシャンがたくさんいます。一方でルーマニアの人々にあなたのパフォーマンスを見せてあげたい。最高の環境を用意するので、ヨーロッパに来る機会があったら是非ルーマニアでも演奏してほしい。」とのこと。
なかなかスケジュールが合わなかったが、なんとかアテネオリンピックとほぼ同時期の8月に調整がつき、ルーマニア公演ツアーが実現した。ウイーン経由でルーマニア・オトペニ空港に着くと、なんとメルセデスベンツの16人乗りマイクロバスが自分の為に用意されていた。その車に乗り、2000キロを走破。同行者は全部で7人。車内には常にジプシー音楽が大音量で流れ続ける。運転手のルンカヌ(シュワルツェネッガーmeets星一徹)、ボディガードのチプリアン(太いジャンクロードヴァンダム)、ジェームス氏、海軍在籍で今回の撮影担当のマックスK氏、ジェームス氏の奥さんイザベラ、ジェームス氏の娘ヴァネッサちゃん(2つ)、そしてBASSNINJA。
危険なエリアは俺は車内に待機。外を移動する時も、トイレに行く時も、チプリアンが俺の前を歩いて護衛する。途中のバカウのブラックマーケットではイザベラがバッグをひったくられかけ、モルドヴァでは、ヴァネッサちゃんが親が2秒間目を話したスキに所持金20000レイを奪われてしまうが、バカウ市のストリートファイト大会チャンピオンのチプリアンがいずれも瞬時に泥棒を捕まえて、容赦なくたたきのめした。
車内は3カ国語が飛び交い続け、7カ国語を話すイザベラが全員の通訳を務める。ルーマニアの地方都市では、東洋人は珍しいようで、どこに行ってもジロジロ見られる。ましてや公式招待によるライヴツアーをしにきた訳で、その珍しさは西欧、北欧、中欧の比ではないとのこと。公演は通常夜なので、日が暮れる20時くらいまではイザベラのオーガナイズで色々なところに通りかかった。美女をうむ泉、スラニックモルドヴァのさまざまな効能を持つまずい生水を数種類飲み、(たしかに美人は多いね)そこの川魚を調理してもらい、コーンをつぶしてふかしたものを主食にして頂く(ちなみにこれが滞在中唯一の魚。ルーマニアは肉食の国。そしてとんでもなくよく食べる)。ルーマニア国内の90%以上の塩を生産する岩塩の真っ暗の山の中に入り、呼吸器にきくというソルトセラピーさながらに深呼吸。
バカウのジプシーストリートに通りかかり、市街地とは違う家のつくりを見学。ルーマニア人が毎週末に冬でも行なうといわれている山奥のバーベキュー。ほぼ手づかみなのもジプシースタイル。本来は歩いているブタをその場でシメて丸焼きするらしいが、今回は時間の都合で断念。ブラショフ、シナイアと経由してのドラキュラ城内見学。ライヴ前はガスの入った水のみですごしたが、終了後はすっかり出来上がったほかの連中と共に、世界的に有名なルーマニア赤ワインと肉料理。ルーマニアのレストランははずれがないとのことで、予約はいっさいせずに食べるところを決めていく。たしかにほぼ外れなし。
オトペニ空港に到着した日に、英語もドイツ語もルーマニア人には全く通じないことがつくづくわかり、挨拶レベルのルーマニア語を翌朝から覚えて使いはじめる。現地の公演では自分の曲のほかに、ルーマニア民謡やルーマニアのヒット曲などもジェームス氏の提案でベースソロアレンジして演奏。
後半にはジプシーのオーケストラともセッション。せっかくルーマニア語を覚えようと思ったのに、ルンカヌ、チプリアンは現地の言葉でシモネタばかり話して爆笑している。50歳は超えている運転手のルンカヌが「このまま、ブカレストで4時間待機?冗談じゃない。その間に家に帰って女房とセックスしてきていいか?」とか話している。運転手のプロとはいえまい(笑)。ちなみに運転技術はすばらしかったが。
さらにルンカヌは運転中に車内に流れているジプシー音楽が盛り上がると、100キロをゆうに超えるスピードを出しながら、ハンドルから手を離して踊りだす。そして、対向車線側に車が見えるのに平気で追い越しをかけていく。ルンカヌと海軍のマックスはお互いに言葉は通じないはずなのだが仲がよく、「ズギュン、ズギューン」とかいいながら、ナニの大きさの話ばっかりしている(笑)。万国共通なんだね、この話題は(笑)。何なんだこいつらはと思いながら、公演はしっかりサポートしてくれた。客もジプシーオーケストラのメンバーも、俺に話しかける内容は、「ユーアー ナンバーワンバシスト、ブンブンブン(と手まね)」「マエストロ」のみ。あとは、俺にえんえんとルーマニア語で話している。できるだけルーマニア語で返事する。MCはジェームス氏と俺の英語を、イザベラがルーマニア語に通訳して彼らに伝えるという形式。なれないことも多かったが、ジプシーミュージシャンと自分は活動形態のなかに共通点もわずかながらあり、公演後の取材、映像収録を兼ねての対談はとても有意義なものだった。
ツアー中は、自分のために用意されたベンツの16人乗りのツアーバスの中で、一日に何度も同じ曲が流れていた。イザベラのフェイバリットソングで、ジプシーが葬式のときに流す曲だという。大音量で、窓を開けっ放しにして、踊りながら移動するものだから、外を歩くルーマニアの人々はあっけにとられていた。葬式の曲とは思えない、明るくダンサブルな曲。「ジプシーにとって、踊ることと祈ることは同じ。葬式のときも皆で楽しく盛り上がるのだ。」という。歌詞の意味には、「好きで旅を続けてきて死んだんだからいいじゃない。これからは、食べることも気にせず、家族のことも気にせず、もっと自由に旅を続けられるんだから、みんなで祝福して送り出してあげましょう。」といった意味がこめられている。
ジプシーは正式な音楽教育は受けないが、子どもの頃から、両親の見よう見まねで楽器を覚えていく。そして、家族の持っているおんぼろの楽器を見よう見まねで修得し、旅を続けながらたくさんのテクニックを盗んでいく。ギターのペグが外れていたら、一つのペグに二つの弦をつないでチューニングし、バイオリンの音が小さければ、サウンドホールに金管楽器のベルを取り付ける。持っている楽器は全部演奏し、一夜にして、共演者の技術を盗む。かつてインドからトルコを経由して、ほとんどのヨーロッパの国から漂泊者あつかいされて迫害されながら、ルーマニアとスペインに受け入れられた一部のジプシーたちは、自分たちの芸の力だけで生き延び、今やルーマニアの富裕層も、かなりの割合でジプシーの人たちが占めている。
” ジプシー”や”ロマ”といった言葉は、国によっては差別的な言葉でもある。だから、無自覚にこの名称を使うことを躊躇していた。しかし彼らがジプシーであることに高い誇りを持ち、事あるごとに”ジプシースタイル”を強調し、アグレッシヴに生きている様を見て、俺も彼らに敬意を表して、ここではジプシーという言葉を使わせていただいた。あたえられている数少ないものを、工夫しながらどんどん形にしていき、お客さんを楽しませるものにしていく行為。これは俺がかつて欧米でベース1本できつい旅をしながら生活していた時、毎日毎日考えていたこと。今でももちろん旅をしながら毎日考えている事だが、もっと原点を意識することができた。
オトペニ空港からウイーン経由で関西国際空港に飛び、そのまま千歳空港に移動。そして北海道は北見の公演先に向かう。まだまだ集中力の切れない旅は続くが、この持って帰ってきた精神を大切に旅を続けたい。公式招待を企画してくれた、ジェームス氏、バックアップしてくれたイザベラ、マックス、ルンカヌ、チプリアン、あまりぐずらずに旅につきあってくれたヴァネッサちゃん(2つ)に感謝。さようなら、ルーマニア(2004年8月)。
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・・・という感じでこれからも書いていくので、これからもよろしく(笑)。
近況ですが、昨日デモ演奏で行っていた、アナハイムで行われた”NAMMショウ2005”から日本に戻ってきたところです。現在10枚目のアルバムを製作中ですが、2月からツアーを再開します。これからも応援よろしくお願いします。(1/25/05)
今沢カゲロウ/Quagero Imazawa プロフィール
世界を駆け巡り、欧米で“BASS NINJA”の異名をとるエレクトリックベーシストであり、作曲家。
全9作(2004年現在)のアルバムを発売。年間250本以上の世界公演を行う。
http://www.bassninja.com/
投稿者 admin : 09:31