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2002年12月18日
第8回:West Coast All Star Bandとわたし
いやー、久々にコラムを書きました。ここんとこずっと忙しくて1日が48時間あっても睡眠時間が5時間くらいしかとれないんじゃないか、っていうくらいだったのです。(こういうと、なんかかなり偉そうに聞こえるなぁ。)まぁ言い訳はそのくらいにして、本題に移りましょう。
先日11月9日にオクスナードというロスから車で1時間ほど北西にいった町でコンサートをしました。それが私にとってこの West Coast All Star Bandとの初共演になりました。最初に出演以来の電話がきた時はその豪華な出演者の顔ぶれにびっくり仰天したほどです。ライブレポートを見ていただいてもわかるように、 EricMarienthal,TomScott,ChrisBotti,JonathanButler,などなど属に言うスムースジャズの大物アーティストを中心にバンドメンバーもFrankMcComb(Piano),AlexAL(Bass) など業界では有名なミュージシャンが勢ぞろい。また Envogueが花を添えました。
もともとこのコンサートを企画したのはかの有名なジョージ・ベンソンの甥にあたるジェラルド・マッコリー、彼自身はピアニストまたプロデューサーとしてロスで活躍しています。私のことをジェラルドに紹介してくれたのがジェラルドの友人でサックスプレイヤーのグレッグ・トーマス、彼はGAP・BANDのサックスプレーヤーで、彼とはティナ・マリーの仕事をするときによくいっしょになって知り合ったのです。けっこう音楽業界っていうのは狭いもので、仕事をとるにも一番多いのが口コミ。グレッグには感謝、感謝です。
コンサートの内容としては,各アーティストがそれぞれのオリジナル曲を2~3曲ずつ演奏していくもので、プラスたとえばトムとエリックの共演やエリックとクリスの共演曲なんかあってけっこう面白いものだったと思います。どのミュージシャンもひとり、ひとり個性の強いひとばっかりでどうなることかと思いましたが、やはりみんなだてにプロやってない、2回のリハでビッチリ決めるのはすごいなぁ。で、このコンサートに出演したキーボードプレーヤーは合計4人、フランク・マッコムが主にフェンダーローズ、ティム・カーモンがオルガン/クラビネット、ジェラルドがピアノ、で私は一応ストリング、シンセリード、パッド、ベルその他いろいろだったのですが、実はあんまり音の洪水にならないようにただ踊っていた小節がけっこうあった、というのが事実です。とにかく私のモットーはチームプレイ、その状況にあった音量でまた絶対に弾き過ぎない、うまくブレンドする、というものなので、とくに曲のバースの部分ではさり気なく弾いてる場面が多かったのは確かです。で、曲の合間に隣にいたティム(彼はBABYFACEやSTINGと仕事をした凄腕)に「ねぇ、BABYFACE新しいキーボードプレーヤー探してないの?あたし立候補する!!」としっかりネットワークも忘れなかった。
あとライブレポートのコメントにも書いたがトランペットのChrisBottiがハンサムなこと。彼の透き通る海のような目をみているとつい仕事だということわすれておもわずうっとりしてしまった。またFrankMcComb のフェンダーローズの
プレイは本当に見事だった。おまけに彼の歌声は、本当にソウルフルで今でも毎日彼のCDを聴いているほどだ。ちなみにタイトルはラブストーリーズです。また、パーカッション担当はリチャード・ガルシア、彼は「ヒロシマ」というグループをはじめ数々のジャズ、ラテン系バンドと共演の経験あり。でももっとスペシャルなのはなんと私のアルバム、ラブポーションの6曲めの「テキーラ」という曲でパーカッションを叩いてくれたのが彼なのです。
ひとりひとりのミュージシャンについてはなしだせば切りがないけど、最後にあと2人だけ。エリック・マリエンソル、演奏が素晴らしいのはもちろんだけど
人柄がとても暖かい、とっても優しい人だ。でも一旦サックスを吹くとすごく情熱的なのだ。でとっておきは、ジョナサン・バトラー。彼のステージ上でのエネルギーのすごさはとても言葉では表せない。心の奥底からくるとても強いエネルギーで会場全体を包んだ。そのギタープレイ、だけじゃなくて歌にも目をみはるものがあった。私もあれだけグイグイ人を引っ張っていけるようなステージがしたいなぁ。
こうやってロスにいていろいろな経験ができること、本当にありがたいなぁと心から思う。それにしても、ティムはベイビーフェイスに本当に私を紹介してくれるかな?!
最後に近況報告、ここんとこイギリス出身のマット・グロスというシンガーと仕事をしています。彼は1988年から1995年くらいの間、ブロスというグループのリードシンガーとして活躍して日本では武道館でもコンサートをしたそうですが、わたしはもうその頃ロスにいたので彼のことは知らなかったのです。
彼がまたカリズマにあふれた素晴らしいシンガーです。こちらで少しづつライブ活動をはじめてますので、ぜひ応援に来て下さい。
こんな感じで2003年もいろいろ波瀾万丈の年になりそうです。では次回のコラムをまた楽しみにしていてくださいね。
West Coast All Starsのライヴレポートはこちら
Norikoさんのインタビューはこちら
投稿者 admin : 12:02