Jay Graydon の試奏インタビュー

 

PCI: 今回はエフェクターなどの試奏レポートをお願いしたいと思います。  ギターはBOSSAでアンプはRIVERAを使用されるんですね?

J: アンプはポールリベラが最高だね。 昔はそこに置いてあるCustom Audioの 「3+」を使っていたよ。 1993年の日本ツアーの時も。 ボブブラッドショウとも友達だから10台作ってもらったんだ。 でも今はリベラがベストだね。 リベラは日本でも売れているそうだね。 ボブの「3+」はどう?

PCI: 日本では最近あまり見かけません。生産台数が少なくて入手が難しいそうです。

J: チューブアンプは難しいよね。 僕がベストと思うものと、メーカーがベストと思うものは違うし、同じメーカーのアンプでもチューブ一つの違いでサウンドが全く違う場合もあるしね。

じゃエフェクターの試奏やろうよ。 シールドつなぐの手伝って。 ところで、べっ甲のピックって日本で手に入るかい? あれがベストなピックだけどアメリカじゃもう買えないんだよ。 絶滅する動物のものだから。 日本で誰か持っていたら譲ってくれると有り難い。

<まず、Z VexのFuzz Probeをつなぐ>

J: (ひとしきり試した後)、僕にとっては、使い道無いね。 ロックンローラーにはいいだろうね。 ウィーン、ウィーン(のけぞって)と唸らせるプレイヤーにはいいね。 なんでこんなに雑音多いんだ?

PCI: 古いタイプのゲルマニウムトランジスタが使用されていて、このクラシックなサウンドが好きな人が多いんですよ。  このFuzz Factoryの方はどうですか?

J: (何度か試した後)ゲートがオフされないな。 これは好きじゃない。 少なくとも完全にゲートオフできるプッシュ/プルスイッチかなんかをつけるとかしなきゃだめだ。 これは使えない。 悪いが、ダメと思ったものは正直にダメと言わせてもらうよ。 僕は正直なんだ。

PCI: ノープロブレムです。 率直なコメントお願いします。

<次にロボトークを試奏してもらう>

J: この小さなつまみは操作しにくいね。 (ひとしきり弾く。ワウを気に入った模様。) これはクールだ。使えるよ。 コレクションに加えるよ。

 

 

<次はバーバーのBurn Unitを試してもらう>

J: (Burn Unitを気に入った様子で、つまみの設定を色々と変え、弾きまくる。) このDymanicsのつまみは何をコントロールするんだ?

PCI: コンプレッションを調整します。

J: (弾きまくりながら何か不審な表情) シールドが良くないな。 (シールドによるサウンドへの微妙な影響に気づいた様子。) シールド全部取り換えよう。 そこにあるやつ取ってくれ。 そうそう、短いやつがいい。 (繋ぎ変えて満足した様子。) やっぱりモンスターケーブルはいいな。 (ケーブルを変えてまたまたBurn Unitをいじり弾きまくる。) これはいい、気に入った。 コレクションに入れるよ。

 

 

<BarberのTone Pump2を渡す>

PCI: 多分これもJayの好みだと思いますよ。

J: (Tone Pump2のつまみやスイッチの使い方を聞いた後、ひとしきり弾く。) これは大変いい。スイートでスムーズでチューブの様なサウンドだ。 これは素晴らしい。 コレクションに是非入れるよ。

 

<BarberのDeep Fryerを見せる>

PCI: これはベース用のエフェクターですが、ギタリストで好んで使う人もいます。

J: (ひとしきり弾いた後)これはベース用っての判るね。ギターのレンジじゃないな、 よくない。 パス。いらない。

 

<Z Vexの Seek Wahを見せる>

PCI:これはおもしろいですよ。

J: 見た目がいいね。 このトリッキーなハンドペイントはおもしろいね。 (使い方、つまみの調整の仕方について質問攻め。 大変興味を持った模様。 つまみいじりまくり試す。 そして、) クール!! これは色々な使い道がありそうだ。 持っておきたい。

 

 

<最後に Z VexのMACHINEを見せる>

PCI: 多分、好みじゃないと思います。

J: もう僕の嗜好わかったよね。 これはきらい(笑)。 多分ポップをやる子供たちには大受けかもしれないね。  

PCI: 率直なコメント有り難うございました。 また、Demeterのダイレクトボックスを是非試してみたいそうですが、スタジオ/ステージ兼用のVTDB-2Bではなく、スタジオ専用のHシリーズチューブダイレクトラインドライバーの方がいいとの事でしたね?

J: そう、この製品を使うのは大変楽しみだ。 早速試してまた今度感想を説明するよ。 また、Demeterの100Wのアンプも試してみたいな。 まあアンプの方は別 に急いでないからどっちでもいいけど。 アンプは評判いいと聞いているDr. Zのやつを一度試してみたいね。

PCI: ギターはどんなものが好みですか?

J: このところBossaをメインで使ってる。 まず24フレットで有ること。 ギブソンスケールでエボニーフィンガーボードがいいね。 ネックの後ろの形は重要。 (こういう具合と物を見せてくれる。) ブリッジは フロイド ローズがいい。 ピッチが正確にチューンできるんだ。ピックアップについては、ミッドレンジトーンが強いものがいい。 

PCI: 友人がチタンのブリッジ、サドルを作ってるんですが、興味ありますか?

J: もちろん!!(大声でYES! YES!)そういうものを探していたんだ、是非付けて見たい!!

PCI: 了解しました。次回、お持ちしましょう。 他にギターを選ぶポイントは?

J: このネックとボディーのジョイントにかけての微妙なネックのカーブ。 寸法出すのは大変難しいかもしれないが、この微妙なカーブがハイフレットで弾く時、弾きやすさに大きな違いでるんだよ。 ああそれからピックを見せるよ。 このピック(ダンロップトーテックス)一番いいね。 次にいいのはクレイトンというブランドのピック。 日本でも売ってるのかな。 売ってなかったら、日本のミュージシャンにこっちから持っていって奨めるといいよ。 弾きやすいよ。

PCI: 今日も色々なアドバイス有り難うございました。 また近いうちに続きをやりましょう。 日本の仲間達も続きを楽しみにしています。

日時:2000年12月4日
場所:Jayの自宅
インタビュアー:PCI 三浦/堀場

 

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