ブルース伊賀の乱
ブルースサミット実行委員会
PCIスタッフのコメント それから早28年。その間に聞く音楽の幅も広がり、ブルースは私の最も大事な音楽となってきた。今回、塩次さんがJoe Barden Guitarを気に入ってくれたことでお付き合いさせていただくことになり、今回の「伊賀の乱」を見にいくことになった。なにせウェストロードを生で見るのは今回が初めてであり、遥か高校時代に聞いた音を思いだしたりしながら、今、どんな音を聞かせてくれるのか久しぶりに楽しみなコンサートになった。 東京駅から新幹線で出発、名古屋で近鉄線に乗り換え約5時間の道のりで会場に到着。伊賀上野といえば何と言っても霧隠れ才蔵で有名な伊賀忍者の里、山に囲まれた盆地の中央に上野城を構えるのんびりとした田舎町だ。早速、会場へ向かい開場を待つ人々の中へ、なかなか年齢層は高いものの、20代の人たちもかなりいるようだ。いざ、コンサートいや伊賀の乱スタート。 はじめは、ニューオーリンズからやってきたパパグロウズファンク。その名の通りご機嫌なのりのファンクでグイグイと攻めてくる、リズム隊(Dr:ラッセル・パディステ、Bass:マーク・ベロ)は、若いけどさすが黒人特有のグルーブで山岸さんのギターをしっかりサポート。山岸さんもジミヘンやレイボーンを彷佛させる熱いプレイで盛り上げる。そしてキーボードのジョングロウズ、ハモンドを自在に操りニューオーリンズ独特のグルーブで攻めてくる。 次に登場したのは、近藤房之助。速いテンポで曲を進めていく、声量が有るので相変わらず豪快に歌い上げる。そしてBB Kingのように歌の合間にストラトをかき鳴らす。やはり彼の音だ、歌と同じで豪快に切り込んでくる。 そして、いよいよウェストロード・ブルースバンドの登場だ。うまい! 本場のバンドと比べても全くひけを取らない素晴らしいグルーブとそれぞれのパートの音だ。こう言うブルースのベースとドラムは、日本ではこの2人の他にいないだろう。アメリカでもブルースのベース&ドラムプレーヤーは、中々いいプレイヤーがいなくて困っているそうだ。そしてボーカルの永井さん、やっぱりうまい、歌いまわしがとにかく素晴らしい。柔らかくしなやかで、とても柔軟でついつい引き込まれてしまう。 ギターは、もちろん塩次さんと山岸さんだ。ジミヘンの山岸さんに対して正統派ブルースギターの塩次さん、まさに日本のマスター・オブ・ブルースギターだ。トーンの使い方が素晴らしく、それも指先でトーンを変える、素晴らしいプレイだ。チョーキングもうまいところで音が消える。う〜ん高校時代に聞いたときもうまいと思ったけど、それから年月を経て渋みを増したと言うと月並みないい方だけど、ワインが何年も寝かされて味に磨きがかけられていくように、彼のプレイも増々熟成されているんだなーと思った素晴らしいコンサートでした。(Hiro Miura) ブルース伊賀の乱公式サイト |