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2003年5月 9日
第5回:TURBO BLENDER 2 / TURBO J-BASS 2
まずは前回の続きから。TURBO J-BASSのUSAバージョンを製作するにあたっては,ひとつ困ったことがありました。それはノブの問題です。FENDER USAのヴィンテージ系JAZZ BASS(スタックノブのモデルを除く)には黒い7角形のノブが付いています。このノブはインチサイズのソリッド・シャフト(ポットの軸がのっぺらぼうの円柱のもの)専用なんですよ。しかしTURBO J-BASSにはスイッチポットなどが使われているので,そのままではノブがフィットしないのです。
そこでまたまた秘密兵器の登場です。それは“SHAFT SLEEVE”です。何でもないブラス製のパイプなんですが,内径が6ミリ,外径が6.35ミリ(1/4インチ)になっていて,通常のスプリット・シャフト(まんなかが割れていてまわりにギザギザが付いている軸)にはめ込むとインチのソリッド・シャフトのサイズに早変わり!これを使ってインチサイズのノブに対応させたのでした。TURBO J-BASSに取り付けられているのを見た人から「単体売りはないの?」という声が寄せられたので,パッケージ販売(写真・3個セット¥800)もはじめました。このSHAFT SLEEVEは実はそれほど新しいものではありません。20年程前にアメリカのSCHECTERという会社がやはりノブのフィッティングのために使っていました。しかし当時は単体での入手ルートがなく,苦労した記憶があります。まぁそう大量に使うものでもないので,無ければ無いで何とかなっちゃったりするんですけどね…。

さて,FULL-UP VOLUME,FULL-UP TONEという単体の商品がありながら,TURBO BLENDER,TURBO J-BASSに使われているポット類は通常の,“フルアップ機能”のないものです。まぁひとつには「ノーマル・ポットが基本でしょ」ってこともあります。でももちろん結構早い段階から,FULL-UP POT付きのTURBO BLENDERは考えていたんです。ところが,当初FULL-UP VOLUMEには500KΩのものしかなかったし,POT ADAPTOR RINGもなかったので,現実的に商品化しにくかったんですね。しかし一部の熱心なお客さんが,TURBO BLENDERのポットをFULL-UPに交換して使ってくれたりしていたので,ここはやはりメーカーの責任として商品化せねば,となったわけです。そしてPOT ADAPTOR RINGの製作と共に発売されたのが,TURBO BLENDER 2だったのです。
TURBO J-BASS 2はそれに遅れること約1年で発売されました。要するにFULL-UP POT付きのTURBO BLENDER,TURBO J-BASSってわけです。予想通り(?)大好評で売れています。でもそれでノーマル・ポットのTURBO BLENDER,TURBO J-BASSが売れなくなっちゃうのかと思ったら,それがそうでもないんですね。まぁ値段がちょっと違うってこともあるのかと思いますが,おもしろいもんです。TURBO BLENDER 2はUSAバージョンが¥10,000,DOMESTICバージョンが¥8,000です。TURBO J-BASS 2は使用パーツの関係で,USAもDOMESTICも¥9,000です。FULL-UP VOLUMEとFULL-UP TONEが付いててこの値段ならなかなかお買い得でしょ。この前なんて,同じお客さんが3日おきに3回TURBO BLENDER 2を買いに来てくれました。気に入って,お友達にも紹介してくれたようです。あなたもいかがですか?
通販もしてますよ~。
投稿者 admin : 2003年5月 9日 15:15