2003年7月 3日
第19回:トモ藤田氏とのレコーディング(その2)
皆さん、いかがお過ごしでしょうか。今回もトモさんとのレコーディングの続編です。
1回目のレコーディングでは前回のコラムでもお伝えした通り、トモさんの代表曲 "Just Funky"と"Confidence Cat" の2曲をレコーディング。この日の目的は僕とJamesのリズムトラックを録る事で、両曲とも最高の出来のリズムトラックを完成させる事が出来ました。
それで今回はと言うと、トモさんのギタートラックを完成させるため再びニューヨークに7月上旬に来てもらい、前回と同じTiki Recording Studioでギターレコーディングセッションと言う事になったのです。トモさんのカッティングはチョーーーが付く位ファンキーで、ソロは今までになくうねっていて、ブルージーで、とにかく最高に良かったんですよ。早く皆さんにもお聞かせしたいです。
自分もこのアルバムに参加している身ですが、本当にアルバムの完成が待ち遠しい!ちょっと話は逸れますが、僕とトモさんって結構謙遜しないで自分達の事を誉めるんです。トモさんは自分のプレーを聞いて頷いていると奥さんから
「You love yourself.」 とよくからかわれるそうです(笑)。僕もカミさんから
「あんたもさんまタイプね」ってよく小バカにされます。。。(明石家さんまは自分の出演している番組をビデオに録って後から見て大爆笑するそうです)
さて、話を戻しまして今回はそのレコーディングの模様を機材の写真等も含めてお伝えします。まずはトモさんのレコーディング風景から。
アンプはスタジオにセットして、トモさんはコンソールルームでプレー。
ギターは両曲トモさん愛用のフェンダーストラトSRVモデル(たぶん91年製)を使用。コンバットのストラトも持って来ましたが今回は使わず。Just Funkyから始めましたがあっという間にピックがダメになって行くのにはビックリでした。勿論、弦もConfidence Catを録る時には張り替えです。
もう1枚。
1、2枚目にも写っていますが、 オーナー&エンジニアのフレッドです。もともとフレッドはギタリストでトモさんと好きな音楽、ギタリスト等が似ている事もあり本当に全てをスムースに運んでくれます(感謝)。置いてある機材もヴィンテージ物から最新の物まで上手く融合されていて、そこが又トモさんに良く合うのです。唐草模様が似合っていますね(笑)。
ここからはトモさんが使った機材の写真です。
トモさん最高にお気に入りのRobotalkです。PCIを御覧の方ならもちろん御存知ですよね。トモさんが主に使うのはエンベロープ・フィルターの方。Confidence Catで効果的に使ってみました。とても自然なかかり具合で、人の声のような表現が出来とても気に入っているとのこと。これからこれを全面に使う曲を1曲作ってみるそうです。
皆さん、これ見た事ありますか? ジミ・ヘンドリックスが使ったことでも有名なUni-Vibeというヴィンテージ物だそうです。このペダルは、ほんと変わったフェイザーとコーラスの間? みたいな音でペダルでスピードが変わったり独特な音がします。トモさん曰く、日本には殆ど物が無くて結構な値が付くそうですが、新品同様の物をボストンでたった$35で手に入れたそうです。これもConfidence Catのソロ後半のバッキング部分で効果的に使ってみました。
トモさんの歪みのサウンドで絶対に無くてはならないHAO Rumble Mod。両曲のソロで使用。実はこのHAO Rumble Mod、見た目では分かりませんがトモさん特別仕様です。一般に売られている物よりも若干ブライト寄りにセッティングされているそうです。ピッキングのニュアンスがとても出し易く気に入っているとのこと。
Fender Pro Reverb 1967年製。これがトモさんのメインアンプ。全てのアンプにおいて中身をかなりアップグレード(新しい部品)してチューブも自分の好みのものに変えてあるとのこと。スピーカーはセレスチョンの150Wのサイドワインダーに変えてあるので、40Wのアンプですが少しヘッドルームがあってファンクのクリーンなサウンドも良く通るようになっています。
Fender Vibrolux Reverb 1964年製。このアンプは、スピーカーにヴィンテージのジェンソンがついているのでブルージーな甘いトーンが特徴。今回のレコーデイングでは、Pro Reverbと2つ同時に鳴らしています。
実はセッションの4/5終了した位からVibrolux Reverbの方からノイズが出始めました。でもこれはトモさんも予め予測していたので、と言うか予想よりもかなり保ってくれたのこと。ヘッドの中のハンダか何かの接触不良の問題だそうです。それでとった裏技が写真の通り。もう1つPro Reverb 1965年製を予備に持って来ていたので、これをノイズの出始めたVibrolux Reverbに繋いでヘッドは予備のPro Reverbを使い、ウーハーは甘いトーンが持ち味のVibrolux Reverbの方を使うという方法です。
レコーディングの次の日、午前中に時間があったのでどんな感じになるか?少しだけミックスをトライしてみました。未だ完成はしていませんが凄く良い感じに仕上がって来ています。それにしてもトモさんまだ眠そうですね(笑)。
とりあえず記念写真。左から筆者、トモさん、インガ(スタジオマネージャー)、フレッド。
9月に又スタジオに戻って、今度は今の所5曲位録る予定でいます。
そんな訳で8月は煮詰め作業です。それでは今回はこの辺で。
又次回お会いしましょう。
投稿者 admin : 06:19