PCI:その他に印象に残ってる仕事は何ですか?
SH:Weather Report のキーボードプレイヤーJoe Zawinulと4年間プレイしたけどこれは大変いい経験だった。最初にジャズに出会った時僕をジャズに引き込んだのは彼の影響だった。たぶん彼は僕だけじゃなくてたくさんのプレイヤーやファンにジャズの面白さを教えたキーパーソンだと思うよ。僕のTribal
Teckもそういう役割を果たしたんじゃないかな。Tribal Teckの音楽はロックなんだけどそこからジャズや違うジャンルの音楽のドアを開かせたことになるんだよ。 たくさんのロックギタリストにTribal
Teckはロックから別の音楽へのドアオープナー(Door Opener)って言われたよ。 嬉しいコメントだね。

PCI:そうですか。 他のジャズプレイヤーで影響を受けたのは誰ですか?
SH:タワーオブパワーのジャズサックスソロには随分影響を受けたと思うよ。 ギターソロにおいては、ジャズギターよりもサックスのプレイの方に影響を受けたね。 普通ジャズギターのソロって、ほとんどの音符をピッキングするじゃない。 だけど僕の場合はホーンの様に長いサスティーンを効かしたウネリのあるソロに惹かれたんだ。 ジャズギターのテクニックには感心はしたけどジャズギターそのものについてはあまり魅力を感じなかったんだよ。 だからとにかく新しいサックスプレイヤーのソロを見つけると今でも採譜してチェックしてるよ。
PCI:近いうちにリリースされるCDはありますか?
SH:トリオの方はまだCDを出していないんで早く出そうと思ってる。 このトリオでもう2年以上ライブをやってるのにCDがないんで皆からクレームがたくさんあるんだ。 Tribal
Techもトリオもツアーとかライブが多いのでなかなか時間が取れないんだけど近いうちに少なくともトリオのCDは出そうと思ってる。
PCI:日本のファンへのメッセージがあればお願いします。
SH:僕はとにかく毎年日本に行くし日本食大ファンで日本へ行くのはいつもたいへん楽しみにしてるよ。 日本へ行くと食べまくるんだ、クレイジーなほど(笑)
PCI:ミュージシャンとしてだけでなくMIのギターの先生としても日本の若者と接触があると思うんですけど、日本のミュージシャンの卵達について何かメッセージはありませんか?
SH:日本のミュージシャンの卵達を他の国の若者と比較するともちろんいい点と悪い点があるね。 いい点はものすごく真面目で知識や技術の吸収が早い。 悪い点はほとんど皆恥ずかしがり屋で質問をあまりしないんだ。 だからいつもこっちから質問をさせる様に仕向けなければいけない。 日本で教える時も日本の先生にあらかじめ生徒の質問を出させておくんだよ。 そうでないとせっかく行ってもみんなまったく質問をしないんだ。 し〜んとしてる。(笑) たぶん恥ずかしがり屋と言うだけじゃなくてこんなバカなことを聞くと笑われるかもしれないと思って勘違いしてるんじゃないかな。 これは文化の違いかもしれないね。 日本では質問をすることが不作法と思われるのかな? こっちではがんがん質問攻めなんだけどね(笑)
PCI:テクニックとかについてはどうですか? 日米の生徒で何か差はありますか?
SH:もう日米の差はテクニックに関しては全くなくなったね。 それよりアメリカとヨーロッパの生徒の差を最近感じるよ
PCI:それはどういうことですか?
SH:アメリカではほとんどロックかブルースからギターを始めるのが多く、GIGの経験もある生徒が多くブルースやロックを見様見真似でそこそこ弾けるんだけど、ジャズのスケールや採譜なんかをまったく知らない。それでそれを我々が教えていくことが多い。 ところが、ヨーロッパの生徒はジャズからギターを覚える生徒が多くてもうスケールとかちゃんと知ってるんだよ。 でもブルースの感覚とか間の取り方とかファンキーさだとかを全く知らないのでそういうのを我々が教えることになるんだよ。 彼等はGIGをあまりやったことがないんだよね。 このヨーロッパとアメリカの差は面白い。
PCI:ヨーロッパでもずいぶんクリニックをやってられるとは知りませんでした。 どういう所で教えられるんですか?
SH:大学とギター教室だね。 ヨーロッパには本当にたくさんのギター教室があるんだよ。
PCI:ヨーロッパには年に何回行かれるんですか?
SH:最低年に2回は行くよ。 春にTrival Techで行き、夏はブルースのトリオで行くよ。
PCI:ヨーロッパのどこへ行かれるんですか?
SH:ロシア以外はもうほとんどの国へ行ったねえ。
PCI:最近イーグルスを始めとして多くのアメリカのミュージシャンがロシア公演をやってますよね。
SH:毎月ライブやってるロスのLa Ve Leeのオーナーはロシア人で、今度ロシアでツアーをやる話が今あるんだよ。 近いうちにモスクアでもやることになりそうだ。
PCI:それは楽しみですね。 ツアーなんかの機材なんですが昔はラックシステムを使ってみえたと思うんですけど、最近はそうではないですね。
SH:まず経済的な理由としてこれだけツアーやライブが多いとスペースを取るラックシステムは運送代がかかるからね。 特に海外に行く場合は航空運賃が馬鹿にならないから。 でも一番の大きな理由はサウンドだね。 僕の感覚ではアナログペダルの方が過去に色々やったラックシステムよりはるかに音がいいんだ。 音が暖かくて。 リバーブとエコーで若干ラックを使うけどやっぱりアナログペダルがいいね。 今ここにあるのが簡単な僕のシステムだよ。
PCI:ありがとうございます。 それでは写真を何枚か取らせて頂いて日本のみなさんに紹介します。 (彼の機材についてはこちらのサイトをどうぞ。)

スコヘンの典型的な機材

スコヘンのペダルボードとアンプ

ペダルスイッチャー
最後にロボトークのどこが気に入ったか教えてください。 ランダム・アルペジエーターの方ですか? それともエンベロープ・フィルターの方ですか?
SH:両方とも音のよさに本当に感心したよ。 どっちも好きさ。 特にランダム・アルペジエーターはユニークで面白いね。 Seek Wahの場合はパターンがあったけどロボトークの場合はランダムで何が出てくるのか判らないって言うのがワクワクして面白いね。 プレイするたびに毎回違ったサウンドが出て驚くって言うのがいいね。 トーンも最高。 たいへん気に入ってるよ

お気に入りのワンちゃんとロボトーク
PCI:今日は本当にありがとうございました。(2001年5月14日 Scott
Henderson自宅にて)