第4回:練習は、時間をかけるだけではだめ!


最近は、気候もだんだん暖かくなり雪や凍っていた庭も溶けてきました。
もう3月になりましたね、時間が経つのがめっちゃ早い気がします。

3月に日本である、最強のブルース・ギグ ”伊賀の乱” も最初は行く予定で考えていましたが、自分の家を去年の終わりぐらいからリフォームやってまして、ダイニングとリヴィング・ルームはきれいになったんですが、その横の小さな2部屋も思いきって壁を壊して一つの部屋にして、バス・ルームも大きく。そんな感じでやってると家中の水道管とか古いっていうことで全部新しくやって、、、それに伴って地下の部屋も天井を全部とって、そうするために自分のオフィスを移動して、全て移動&仮住まいまでなってしまいました。という訳で今バタバタやっております。また写真載せますね。

 


なんか自分の家の話になりましたが、今回の伊賀の乱へ行ける人は、是非行きましょう。塩次伸二氏&山岸潤史氏のギター、が聴けるなんて、、見逃さないように。日本のブルース・ミュージックの火付け役です。

アンプやスピーカーの話もしましたが、最近よくレッスンの問い合わせ、質問などよくるんで、レッスンについては、僕の生徒さんに”体験談”として同じ質問を3人の人にしたんでそれを参考にしてください。僕のホームページのレッスンの部分にあります。そこを読んでから興味のある方は、僕に直接メールください。

エミネンスからたくさんスピーカーを送ってもらって今色々試していますが最新シリーズは、とても幅広いチョイスがあり、ワット数、歪む度数、などもとても気に入っています。ピッキングのニュアンスとか出しやすく、とてもトーンが良いです。音色に癖がないから個人の表現がしやすいと思います。また感想を書きますね。大体全て把握してきたんですが、もうちょい勉強中です。

エミネンス・スピーカーの箱


一応ギターの道場ですから、ギターの話をしたいんですが、いつもバークリーや通信レッスンでやっていることの中で面白いことなど、たくさんありすぎてなかなか選べないですが、練習のクオリテイー、うまくなるための秘訣とか演奏能力開発シリーズの使い方とか、色々前後しますが、自由な感じで書いてみますね。相手が聴こえると何を求めているか? 何が問題か?すぐに分かりますが不特定多数は、難しいですね。今回思ったことをバラバラに書きますからまとまってませんが、練習同様、決めつけるのも良くないですから、ここから具体的に、関連性を持って考えましょう。だからこれは絶対に”正しい”というインフォではなく、”こんな考えもある”ぐらいで止めておくほうが良いです。

まず練習でよく間違えることは、時間かけたらいいと思う事。
練習とは、自分ができないことに慣れる、または知らないことを学ぶ。
それを効果的に実行するために自分自身で何が実際に問題点か知らないと問題にならない。そうしないとただ情報を丸覚えするだけになる。覚える、コピーするだけなら、誰でも時間をかけたら、その弾きたいピッチとリズムは、いつか弾けるはず。でもそれだけでは足りないです。

フレーズばかりに気になってコード進行が分かっていない?
それからリズムがどんどん走る。情報は、誰でも吸収して練習(テクニカルな動作)すれば弾けまが、でもそれが”良い演奏か?”は別です。ですから時間かけるだけの練習=上達は、間違いです。

同じく理論&スケールを学ぶと、うまくなると考えるのも間違いです。
理論はサウンドで理解すること。サウンドの後に自分なりに整理するために大事です。数学みたいに、音楽はできません。

で先ほどのコピーや練習の話で、同じことを弾くのでも、ピッキングのニュアンス?、左指の力の入れ具合? トーンなどサウンドでチェックしないとだめです。よくある事は、ポジションを覚えると、ブルースとか弾ける?って勘違いします。スケールが弾けてもフィーリングが弾けないとブルーズにならないです。これは理論の部分と同じで、知識で弾くと良くないです。もちろん何事でも考えることは大事ですが、”聴く”ということが第一です。だから僕のホームページのBBSでもいつも話題になる”テレコ”が大事なんです。

もしテレコがなかったら? 弾くだけで確認ができない。なので自分がちゃんと弾けているという勘違いが起こる、そしたら間違ったまま、力が入ったまま、悪い癖が上達します。それが悪い練習の悪循環になります。クオリテイーの高い練習は、何や? って考えましょう。ですからまず自分の弾いたことを録音、再生、確認ができる環境を作りましょう。

例えば、マラソンする人、水泳、歌手、みんなプロクラスというか良いパフォーマンスするためにコーチが必要です。でもただ走る、歌う、など誰でもできそうなことですが何か到達するためには、それなりの土台作りと努力が必要です。ギターも同じくロー・コードやペンタトニックとかパターンをすぐに誰でも学べます。だから見た目簡単ですが、マスターするのは難しい楽器です。でもポイントをしっかりやっていけばこれほど個人的にもマイペースで、また複数の人たちの間で楽しめる手頃な楽器はないでしょう。自分自身ミュージシャンとしてまだまだ学ぶことエンジョイすることありますが、正直”教える事”は、とても難しいです。どんなに長年やっても問題点、改善点があります。だからやっていてやりがいがって楽しいのです。同じく学ぶほうもただ情報を吸収するだけではなく自分のペース、入り口に合ったことを学び、演奏のために練習をすることそんなに簡単ではないです。だからスポーツで成功するのにコーチが必要なのと同じく、個人レッスンは、重要な課程とも言えます。

あとクオリテイーの高い練習方法については、僕の演奏能力開発エクササイズのDVD1とCD書籍で詳しくポイントを書いていますので参考にしましょう。

DVD1は、土台作り、基礎作りをフォーカスしてフィンガリング&ピッキングのコツ、リズムの事、コード進行やグルーヴもやっています。CD書籍の方は、ジャストファンキーの完全スコアとカラオケ、トライアドやソロ・リフの組み立て、スラップ・ギターも詳しくやりました。
DVD2は、それと関連してソロの組み立て、スケールの基本、ジャズ、ブルースクラシックのエチュード。それからウオーキングベースラインなど。
DVD3は、グルーヴについてもっと深く、細かく、リズム、ミュート、ヴォイッシングについてやっています。ファンクのアイデアもたくさん入れました。

驚異の奏法改革は、”良い例”だけではなく、気がつきにくい”悪い例”も比べてられるようになっています。また同じフレーズを違う指使い、ポジションで弾く事、トーンの違いもすぐに理解できるように作りました。

演奏能力開発エクササイズのシリーズ、たくさんアイデアがありますが、全部やろうとしないで自分に合ったペースでゆっくりすることが大切です。

あれやらこれやら書きましたが、まず紙に書く、物事を出してみる、そして考えて、問題点を具体化する。そこから目標を作り、努力すること大事です。何か参考になると嬉しいです。

またいくつか通信レッスンの生徒のやりとりを紹介します。

(生徒Oさん)
レクチャーでお願いします。すいませんでした。
前回のレクチャーの感想です。
1. dragon fly(B6)
おもしろいですね、7弦だと慣れるのに大変そうだし、これなら普通のギターの感覚でヘビーなリズムができますね。音もトモさんが弾いてるからかもしれませんがクリアーでストラトと変わらないかんじですかね。失礼かもしれませんが、何を弾いてもすばらしいトーンなのでいつもおどろいています。ほんとにすごい!トモさんのようなトーンに少しでも近づけるようにがんばります。
ミュートのブラッシングで強弱というかスネアがなっている様にきこえてきもちいいですね。グルーブ感を出すヒントになりました。スラップもよりべースっぽいかんじになりすね。フランジャーっぽく聞こえてかっこよかったです。

2. ダイアトニック
Dメジャー7とCマイナー7のグルーブでモードを初めて音楽的に理解しました。どういう物なのかは文字ではわかっていましたが、音を聞いてなるほど!と思いました。コードトーンとはまた違う感じというか、転調するかんじですかね。プレイに取り入れられるようさらに色々学んでいきたいです。G7でのフレーズで、3度のパターンもあのように演奏に生かしていけばいいのですね。他の度数のシーケンスなども色々試して、いかに音楽的にしていくかを、今後の課題にしていきます。

3. page4
やっぱりコードカッティングはとてもだいじですね。テンポ40でやるとこっちもまた難しいですね。テンポ40のすごさというか、これでしっかりリズムをキープできる様にすることで、2倍とか16分とかも安定して気持ちよくなりそうな予感です。グルーブはしっかり基礎を身につけじっくりやっていこうと思います。

4. Eシャッフル〜スウィング〜ファンク
これもまたおもしろいというか結構ハードだなと感じました。スタイルが変わる際、すぐにグルーブが追いついて行かないというか、はしったりもたついたりしてしまいす。これもバックの演奏をイメージすると少しつかみやすいなと思いました。ソロの方も来月から時間ができるのでじっくり聞いて復習していきます。練習についてのアドバイスもありがとうございました。心構えがだいじですね。短時間でも瞬発力で集中できるよう意識して行こうと思いました。今月は、短音でのファンクのリフ(metersの様な)をやっていただきたいです。あとモードを理解するためのアプローチも、またいくつかやって頂けたら嬉しいです。よろしくお願いします。来月からまたテープレッスン楽しみです!

 
(Tomo)
連絡遅れてすいません。レクチャー了解です。レクチャーの感想もありがとう!ドラゴンフライは、6弦ですから弾きやすい。ピックアップの設定はストラトタイプです。ラリーフィンのDVD3はこれでデモ演奏やってます。良いところに気がついてくれて嬉しいです。トーンが大事です。これがコントロールできたら何弾いても良くなります。もちろん良い楽器が良いですが。モードなどはそうです、サウンドで理解が一番です。理屈はサウンドの後が良いです。リズムの面で40はとても大事なテンポ。同じテンポでいくつか違うフィールがコントロールもドラム同様に大事。で何よりも目的、集中が大事。とても今回のポイント分かって頂いて教えるほうとしても嬉しいです。ファンクのリフ、モードのアイデア色々まだありますから、音楽的に紹介します。では、また。
トモ

<こうやって感想をいつも書いてもらいます。自分自身のことを聴く、それに対してどう感じるか? そうすると色んなことが具体化されます。そうしないとただひたすら時間かけて練習? 何を? 弾くとき、演奏する時は、あまり考えませんが弾く前に何をイメージするか? 何がやりたいか? そのために何が必要か? 弾けたら、そこからどうやったら理想の演奏へ? モードもサウンドで理解することがほんと大事です。文章とパターンで学ぶと、音楽にならへんでしょう。ここでOさんのモードの興味&理解度が分かったから、モードも応用&発展します。>
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(生徒Tさん)
お返事ありがとうございます。
僕もそう思って少しギターを触らずにいたんですが、セッションの音源を聴いたりして自分に足りない物とか、小さな目標、大きな目標が見えてきました。
トモさんから学ぶべき物は何か?
テープを聴いて思ったのが、ダイナミックスの付け方です。今月は出来ませんでしたが、これからはそこに焦点を当ててみたいと思います。だからトモさんのソロを1コーラスでもコピーして全く同じに弾くって言うことを手に掛けているところです。今までは全く見ていなかったわけではありませんが、やはりフレーズのほうに集中力がいっていました。トモさんのはクリーンで弾いてくれるのでダイナミックスの自分との違いがよく分かって良いです。もちろんバッキングもすばらしいのでそちらも参考にしていきたいのですが、バッキングは何のために練習するか?
ロベンみたいなカッコイイバッキングがしたいからです。それにはホントにスウィング、シャッフル、ファンクやR&Bのようなポップなバッキング、どんなでも出来るようにするべきだと思いました。色々な目標が見えてきました。ファンクのカッティングも焦らず、レクチャーでやったpage4と平行してゆっくり解決していきたいと思います。とにかく少し落ち着いてきたので、焦らずにやっていこうと思います。来月は元気で行けると思うので、来月もよろしくお願いします。、、、

(Tomo)
パターンは、誰でも時間かけたら学べます。ピッチとリズムです。でも1音でも良いトーンは、なかなか難しいです。リズムもいつもシャープにしないといけないです。いつも良いもの聴いているようですからそれにうまく影響されて弾くようにするのがいいです。僕も正直ネタは、そんなにないですが、ある種のフレーズ、フィール、ニュアンスは必死でコピーしたというかそれが弾けないと意味が無かったんで、コピーの度数が違うかもしれません。コピーも音、リズムも完璧でなくてもフィールとかフワリ、リズム、間、トーンの面でとれることできます。ですからネタが少なくても表現力で自分のトーンになるんです。ファンクのための土台とかも見えたようで=見えない部分に気がつく=かなり上達しています。演奏自体とてもよくなっていますから、これからも細かくやっていきますので、がんばりましょう。
では。
トモ

、、、

(Tさん)
ブルースを通して表現をすることの大切さって言うのは、本当に大切なんだって言うのが分かりました。最近セッションをMDに録って家で聴いてまず最初に思う事が自分がいかにいい加減に弾いているかって言うのが、本当によく分かります。最近はロベンや色々なプレイヤーを生で聴いているせいか、本物との違いって言うのが凄い厚い壁に感じます。音の質感って言うか、まさに表現とかフィールなんでしょうね。自分の演奏にはそれが足りないって言うのが本当によく分かります。ブルースはやっぱりそういうことが一番浮き彫りになってくるので、ホントに軽視できないですね。何より、自分の演奏を聴いた後にロベンの演奏を聴くとバッキングにせよソロにせよ、恥ずかしくなってきてしまいます(笑)

(Tomo)
うまくなるためには、コピーしろって良く言われますがコピーもただピッチとリズムは、とれても”間”のサウンド、一つ一つの音へのアタック、入り口、音の長さ、リリースのタイミングと色々あります。ですからTさんもコピー力、アドリブ&リズムも良い感じですが、少ない情報、自分の持っているものの表現力をこれからがんばってやりたいですね。1音のアタックでもロベンの持っている感性をコピーしてみるのも大事です。コピーの度合い、角度、アプローチを次回考えます。

こんな感じでレッスンやりとりしてますが、練習、演奏と自分に合ったものなど何か具体化しないとただやったらええ、練習せい!とか経験や! では、答えになりませんよね。
何か参考になれば、嬉しいです。皆さん、がんばってギター弾きましょう!

PS、先日、Arkay の弦を試してみました。張ってすぐのチューニングの安定度が良い、音の輪郭もしっかりしてていい感じの弦です。特にアコギに張ったらいつものギターやと信じられんほど良くなりました。こんなに変わるもんなんですね。皆さんも一度試してみては? 
あと1&2弦がエクストラあるから便利ですね。

トモ藤田

追加です。

マイケルとRyo Guitar(志田さんのフルアコ)

マイケルとアルバート・キングのCD

 

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