メーカーに聞いてみよう:Dr.Z  
 

Dr.Zアンプの音に感動したお店の方々の素朴な質問と、Dr. Zよりの回答。

質問1:カーマンギアとマゼラッティのトーン回路の顕著な特徴は何ですか?
質問2:なぜDr.Zアンプには半導体を全くつかわないことにしたのですか?
質問3:その他、Dr.Zアンプの回路、技術についてユーザーに説明すべき特徴、コメントはありますか?
質問4:Carmen Ghiaに使用されているプリ管は Sovtekの 12A X 7 LPS(Large Plate Spiral)と聞きましたが、なぜこれを選んだのですか?
質問5:アウトプット用真空管には、Groove Tube のEL-84を使用されていますが、なぜこれを選んだのですか? 


質問1:カーマンギアとマゼラッティのトーン回路の顕著な特徴は何ですか?
トーンコントロールで、ワウワウペダルのスイープを出せる様にしました。トレブルとベースの両極端の所でミッドレスポンスのピークを変えることによって。

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質問2:なぜDr.Zアンプには半導体を全くつかわないことにしたのですか?
いつもピュアな全て真空管のアン プを作ることにしているのです。

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質問3:その他、Dr.Zアンプの回路、技術についてユーザーに説明すべき特徴、コメントはありますか?
はい。シンプルな伝送経路にすることによってリッチなトーンが得られます。私のアンプは、ダイナミクスとハーモニクスを最大限にする様作っています。Dr.Zのシンプルで使い易いアンプが皆さんのギターの音をトーンに色付けすることなく出てくる様にするのです。

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質問4:Carmen Ghiaに使用されているプリ管は Sovtekの 12A X 7 LPS(Large Plate Spiral)と聞きましたが、なぜこれを選んだのですか? 
Dr.Z: Dr.Z: SOVTEKの12AX7LPSはもう2年位使っています。現時点では、今まで使った新タイプ12AX-7の中では最も良いものと評価しています。下記のユニークな特徴があるんです。

  1. Spiral Filament(スパイラルフィラメント)タイプなんです。これは、ちょうどハンバッキング・ピックアップの様にチューブからのACハムノイズを抑えてくれるんです。 ハイゲインのアンプに使用するには理想的なんです。Carmen Ghiaには必ずこれを使います。
  2. Large Plate構造なんです。これによって、チューブからの電流を量的に最大限にすることができます。Large Plate Spiral(LPS)タイプのプリ管は私のアンプの中のPhase Inverter driver(フェイズ・インバーター・ドライバー)には必ず使用されています。 電流を最大限にし、アウトプットのバランスが大変よいのです。 フェイズ・インバーターには理想的です。 

私の12年以上に渡るアンプ製作の経験から言うと、大きな Plateのプリ管は、低音のディテールを残しつつ、より暖かいサウンドが得られるんです。 小さなPlateのプリ管は、ゲインが大きくなり、よりブライトなサウンドが得られます。

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質問5:アウトプット用真空管には、Groove Tube のEL-84を使用されていますが、なぜこれを選んだのですか? 
Dr.Z: 最大の理由は Groove Tubeの等級システムですね。 アンプを設計する時には、アンプの応答が使用時に最も理想的、効果的になる様、ゲインと信号伝送系の詳細を決定するのですが、Groove Tubeによって、私はそのパラメーターを別のアンプを製作する都度リピートできるんです。 <PCI補足説明:TUBEはその都度そのロットによってばらつきがありそれを2本だったら2本マッチングし、4本だったら、さらに全く動作が同じ物を選択して来なくてはならず、また、それらのTUBEによって他の箇所のパーツも正常に動作するように1台1台変えなくてはいけないのだが、このグルーブチューブのおかげで、全く同じ製作工程で全く同じ物がバラツキなく作れるということです。>
また、ユーザーが演奏ツアーに出ていて、真空管が必要になった時、私はユーザーに正確に必要なものを渡すことができるのです。 バイアスの調整は全く必要無いのです。「Eagles」の様なビッグなスタッフが多くいるバンドのツアーでも、驚くことにギターの調整をするスタッフはいても、真空管の調整ができるスタッフはあまりいないんです。現場で真空管トラブルがあると、困ってしまいますよね。Groove Tubeを使用することによって現場での真空管のトラブルによる煩わしさが低減できます。もし等級5が壊れたのであれば、Groove Tubeの同じ等級かその一つ上か下の真空管に替えれば、新品の時と同じ音になるのです。

色々な真空管を試し、大量に購入しテストしてきました。常にマッチングさせるのは至難の技です。長年に渡るリサーチの結果、Groove Tubeを使用することによってコストは上がるが、どのアンプでもDr.Zの持ち味の良いサウンドがリピートでき、また、ユーザーにとってもトラブル発生後の対策が取り易いということに帰結したのです。

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