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2002年3月14日

第6回『犬型ロボット』

『犬型ロボット』つい先日、AIBOと接する機会があった。
そう、あの某社のロボット犬だ。現在、この犬君シリーズは初期型以降、3代位出ているのかな? 

robotken.jpg
ロボット犬

対面したのはその初期型の物(犬)だった。ちょっとメカゴジラっぽいやつだ。勿論電気で動くものなので、まずは充電、そして起動するのであるが、胸部についているスイッチを押した後、1、2分程で伸びをするような仕草でお目覚めになる。その後、自分の置かれている状況を把握しつつ(首を振り振りあたりを見回す)行動開始となり、音や視覚で様々な動きをするのだ。このお犬様はご存知の人も多いと思うが、このようにして、行動のプログラムを自分で勉強し更に発展させて行くという芸当が出来、かまってやると喜び、可愛らしい動きをし、ほったらかしにすると機嫌を損ね、挙句の果てに小便をする(実際にはしないが、片足上げます)と、なかなか面白いのですが、これを見ていて、ある事を思いついたのだ。音楽関係のコンピュータソフトで、このお犬様と同じ様な行動、いや反応が出来るソフトってあるのだろうか?ということだ。実際のところ、光センサーや音センサーに反応する物というのは巷にあふれているので、既にこういったものはあるのかも知れぬし、出来るけどコストがかかり過ぎるとか、馬鹿らしくて作っていないとか。 つまり、喜んでモニターを点滅させたり、キーボードが勝手に動いたり...じゃなくって。

えっと、例えばですね、まずそのソフト君を立ち上げます。そして、私は何か楽器、ギターでもベースでも何でもいいのですが、手にして何かしらのフレーズなり、音を出すわけです。すると、あら驚き、そのソフト君、仮にロボットセッションマン、略してロボション君が「おっと、あんたはそんなフレーズを僕に提示する訳だね、じゃあ僕はこんなカンジで音を出すよ」と反応するのです。 まず、プリセット音を自分でアレンジメントしてロボション君に使わせる「楽々コース」と多少の時間はかかりますが、ロボション君自身にこちら側の出す音を理解させ、自身で音を生成させる「難儀コース」の2つから選択。その後、モードとして、バッキングをする事を尊ぶ「実直くん」モード、ソロプレイを自慢する傾向にある「奔放くん」モード、お互いのアンサンブル重視の「理解者くん」モード等があるとして...。

最初の頃はしょうも無い音やフレーズなんです。全然同調性が無くて。 ずっとC音を出しているとか。しかし、めげずにやっていると、やがてそのただのC音がちょっと半音動いたりして、やがて、自分なりにフィルターかけたり、エフェクトまで掛けたり。 そのうちそれを反復したりした時に「よし、ロボション、その調子だ!」と言って更にセッションを重ねるのです。 そして、たまにとても良いフレーズや音色を出したときに、「おぉっ!ロボション、今の良いねぇ」とか言ってあげると...PCで動いているので、何かのKeyを押すでも良いのですが(AIBOの場合は頭を軽く押してあげると、誉められたと認識して機嫌が良くなり、更に可愛らしい仕草をしたりします)、その誉められたフレーズを記憶し、更に発展させたり、ロボションなりの解釈でそれに続く音を発信するのです。そして、やがてその一緒に演奏している人の好みや方向性を理解し、なんとも楽しい音楽上のパートナーに成長して行くという...。

しかし、成長のさせ方を間違ったりすると大変ですな。AIBOの場合も小便仕草の後は叱って頭をペシペシ叩く必要があるのですが、こういった事をちゃんとやらないと、とんでもないワガママ野郎に成長してしまうらしいです。ロボション君も暴走しそうになったら、「お前、そのフレーズは無いでしょう」とか「何時までもアルペジオをしつづけるんじゃない!」と言って、PCをペシペシ叩くとか、しかし、そんな事を繰り返しているうちに、PCが壊れたり、テンション高まって、楽器を壊すミュージシャンの様にPCが自爆したりといった、情けない結末がまっているかもしれん....そんな事を考えつつ、春はもうそこまでな今日この頃でした。

投稿者 admin : 08:40