« Recording with Tomo Fujita & Will Lee | メイン | Takanori Niida / Life in the Big City 予約開始! »

2006年07月10日

ドラムを運ぶ!

皆さん、お久しぶりです。いかがお過ごしでしょうか?
ここ最近、ニューヨークは暑い日が続いていて、例年になく湿度も高い様な気がします。この夏はハリケーンもアメリカ東海岸を通るルートが多くなるという話も聞きます。ハリケーンではないんですけど、6月はすぐ近くのニュージャージー州、ペンシルベニア州辺りに前線が停滞してしまって、とんでもない量の雨を降らせて深刻な被害が出てしまったところもあります。今のところニューヨークは大丈夫ですが、ゴルフボールサイズのヒョウが降ると、よく天気予報で言っています。ニューヨークに住んで10年以上になりますが、こんな事は初めてです。本当、これには気が気じゃないですよ。車、ボコボコにはしたくないですからね(笑)。実際に5月の後半には、辺り一面気持ち悪い位に真っ暗になって来たと思ったら、6〜7ミリのヒョウが降ってきた事がありました。その時は車は駐車場に入っていたので問題はありませんでしたが、最近は必要以上に天気予報を見て行動している様な気がしますし、もちろん空模様が怪しい時には、車の中ではラジオを注意して聴いています。ニューヨーカーにとっては切っても切れないAMラジオステーション、1010WINS。テンテンウィンズ、と読みます。10分おきに最新のNY交通状況、天気、ニュースを24時間中繰り返し提供してくれる、非常に有り難いラジオ局です。

僕のアルバム制作の方は、5月の終わりに僕のエンジニアが日本での仕事が一段落して帰って来て早急にマスタリングを行い、何とかそれを6月中に日本サイドに送る事が出来ました。殆どの曲は一発で決まりましたが、2曲だけ時間をかけて4回練り直したものもありました(笑)。発売日、レーベル等のインフォメーションはもう少しお待ち下さい。時期が来たらここでも発表します。

さて、今回はニューヨークでギグやレコーディングがある時に、僕がどんな感じでドラムを運んでいるか、今までとはちょっと違った切り口で紹介して行きます。
その前に、実は僕の札幌の後輩ドラマーがNYに滞在していた時にビックリしていた事がありました。それは、あるライブが始まる前に、坊や、ローディーがドラムセットをステージに運んで来て、セット仕始めたなっと思っていたら、それがその超有名ドラマー本人だったのを見て、凄く驚いたそうです。実はこれ、ニューヨークでは意外と普通の事なんです。ニューヨーク市内でのギグ、ちょっとしたレコーディング位だったら、皆、自分で運んでしまうんですよね。もちろん、僕の場合でも、例えばTSOのレコーディングの時なんかは、スタジオに行ったら既にパーフェクトにドラムがセットされていて、叩いて、OKが出たら即帰れる、みたいな事があるのも普通の事です。でも大体ニューヨークでは、今回自分のレコーディングもそうでしたし、低予算のインディーズのレコーディングでは自分でせっせとドラムを運びます(笑)。ドラム叩くより、こっちの方が良い運動になっている様な気もします。スタジオに入って何時間叩こうが、30度以上あるビーチで3〜4時間叩こうが全く疲れないんですけど、スタジオからドラムを出して車に積んで、車から出して組み立てて、終わったらバラして車に積み込んで、そしてスタジオに戻して。明らかにこの作業が全体の疲れの90%以上あるといつも思うんです。
本当に(笑)。

冗談はさておき、日本では最近、違法駐車取り締まりがいっそう厳しくなったと聞いています。無論、ニューヨークは昔から取り締まりは厳しいです。ニューヨークでは運転手が乗っていても、停車禁止のところで止まっていたら、即、違反切符を切られます。またニューヨークでは、その違反切符に一文字でも書かれたら、有効とみなされます。そこが非常に厳しいポイントですね。もうかなり前の事、ニューヨークに引っ越して来た当時の話になりますが、リムジン運転手のバイトをしていた頃、停車禁止のところでお客さんをピックアップする時に、一瞬そこに止めただけでも、よく違反切符を切られました。その日1日ブルーでした(笑)。本当、ニューヨークは厳しいですよ。運転手が乗っていても切られますからね(笑)。マンハッタンにいると、そんな光景をよく見かけます。

ここで本題に戻りましょう。どうやって運んでいるか。まず、僕のフルセットをケースに入れると、下の写真の様になります。

IMG_1342.JPG

22インチのベースドラム、18 & 16インチのフロアタム2つ、10 & 12 & 13インチのタム3つ、スネア、シンバル一式、ハードウェアーケース1つ、フットペダルケース1つ。これで全部です。ちなみに、後ろに写っているブルーの車が現在僕がニューヨークで乗っている車です。日本ではH車、こちらではACU◯A、というメーカーから出ている車ですが、6速MT、8000回転以上回る、ちょっと小振りでスポーティーな車です。これに写真のドラムを積んで運びます。レコーディングスタジオに着くと、大体どこのスタジオでもインターンやらアシスタントが大勢出て来てくれて、一気にドラムセットを運んでくれるのですが、皆一様にビックリします。この小さい車でドラム運んでいるのって(笑)。それからスタジオに運び終わって一カ所にまとめると、これだけの物があの車に全部入っていたんだって、2度驚くそうです。ハッチバックの車って、実はかなり積み込む事が出来ます。ちょっとだけ難点を言うと、超重たいもの、ここではハードウェアーケースの事を指しますが、それを積み込む時に途中までバーベルを上げるみたいに持ち上げなければならない点でしょうか(笑)。明らかに、ミニバン、ステーションワゴンに積み込む時よりは、高く持ち上げなければなりませんが、それさえ我慢出来れば、他の点では良い事づくめです。まず、運転する事が非常に楽しい事、燃費が良い事、ドラムを積める事、大きい物を運びやすい事。僕にとっては、全く文句のない車なんです。
それで、ドラムを積み込むと、下の写真の様になります。

IMG_1313.JPG

運転席の後ろに、22インチのベースドラムが来ます。その横には16インチのフロア。それでタムが3つで、一番手前にハードウェアーケースとフットペダルケースが来ます。ちょっとだけ見えていますが、助手席に18インチのフロアが来ます。見えませんが、助手席の足下にスネア、そして助手席の後ろにシンバルケースが来ます。

もう1つ写真を。

IMG_1289.JPG

この写真は、僕がGBギグの時によく使う小さいドラムセットを積み込んだ時の写真です。ベースドラムが18インチだと、持ち運ぶのが超楽ちんです。14インチのフロアと12インチのタムはソフトケースに入れています。それにスネア、シンバル、ハードウェアー、そして手前左にあるのはドラムマットです。これプラス、夏の暑い日の屋外でのギグでは、扇風機も必ず持って行きます。
GMSの18インチのベースドラム。22インチと全く同じ音質、とは行きませんが、ドカーンと深い音で鳴ってくれて、凄く
重宝しています。逆にこれでジャズのサウンドが出るのかなって思ってしまいます(笑)。それ用のヘッドを張って、
それ用のチューニングをしたら、多分ジャズのサウンドになると思いますが、やった事ないので分からないです(笑)。

余談ですが、この車、もう直ぐ生産中止になるそうです。悲しい〜。アメリカではまだまだこの手の車の需要はたくさん
あるのですが、、、。アメリカ工場で作られている車だったら、アメリカ国内だけでも販売を続けると思いますが、
いかんせん鈴鹿から輸入されている車なんで、、、だから日本で生産中止、イコールアメリカでも販売終了、という事みたいです。
と言っても凄く良い車なので、大切に乗って行こうと思っています。

IMG_1332.JPG

それでは今回はこの辺で。

Takanori Niida Official Website

投稿者 niida : 2006年07月10日 15:55

コメント

楽器運搬は、アマチュアだけでないということがわかりました。
苦労は、一緒ですね。
(僕は、これ結構楽しいんですが)
車も、逆輸入の外車
ちょっと感激です。

CD楽しみです。

投稿者 kattu : 2006年07月10日 22:48

Kattuさん、

逆輸入の外車、、、、難しい表現ですが、何となく意味は分かります(笑)。
車好きの僕にとって、NYのミュージシャンが、どんな車に乗っているのか、
どんな車で楽器を運んでいるのかを見るのも、結構楽しいですよ。

投稿者 Takanori : 2006年07月11日 13:58

コメントしてください




保存しますか?