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2010年11月 4日
Autumn in New York
Prosound Communicationsご利用のみなさんこんにちは、
あっという間にNew Yorkは秋も終盤、日に日に寒くなってきております。
10/31のハロウィンデーもコスチュームを身にまとった人々で盛り上がってました。
私もまあ一応こんな感じで、、、↓
今回は前回のコラムから今日までで見に行った中で印象に残ったショーの紹介をします。
その前に、Shioriのライブ情報をお伝えします!
<<Shiori Shinohara Jazz TRIO at Blue Owl>>
日時: 11/14(日)
時間: 午後7時〜8時15分 (時間が通常より一時間早くなりました!)
場所: Blue Owl Cocktail Room (196 2nd Avenue, New York, NY 10003)
Website : www.blueowlnyc.com
ミュージックチャージ:5ドル
出演: Shiori Shinohara (Vo), David Martinez (Percussioin), Steve Millhouse (6string Bass)
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■9月5日 Broadway Show 'FELA!'
このショーはFela Kutiというアルジェリアのミュージシャンが主人公になっていて、
ブロードウェイ界では珍しい媚びを売らない、いわいる’うれしい、たのしい’系ではないミュージカルです。
Felaはアフロビートの創始者、と聞き、ついにこのショーを見ました。
劇場に入るとすでにステージにいるバンドメンバーがジャムっています。音だしと演出を兼ねて、でしょう。
もちろんアフロビート系の音楽で、ショーが始まる前から自分も踊りだしてしまいそうです。
ショーが始まり、主人公のFELAが登場するとさらにエキサイト!FELAとお客さんのCall & Reponse ではじまり
しばらくすると私達は立ち上がって踊ってました。というのも、Felaだけでなく、バックのアフリカンダンサー達の
ダンスがすばらしく迫力満点!リアルなアフリカンダンスとブロードウェイならではの派手なコスチュームで観客を魅了していました。やはりブロードウェイの第一線にいるダンサーの体つきってすごいね、いろんな意味で刺激を受けてしまいました。
Fela Kutiの紹介を描いた作品なので、明るい部分だけではありません。彼の音楽作品はかなり社会批判的であり
音楽を通して黒人解放運動を促進、激しい表現により何度も逮捕されるなどアフロビートでつながれるストーリーの中にはアフリカ黒人の闇のような暗さが感じられます。
やはりこの作品で気に入ったのはファンキーな‘アフロビート’の生演奏。しかもパーカッションは日本人が演奏していました。’Yoshihiro Takemasa’という方です。二時間半以上ぶっ続けでアフロビートを生で聞き、激しいアフリカンダンスを
鑑賞後、正直どっと疲れました。しかし観客をそこまで疲れさせるショーの迫力はすごいなと思ってます。
観客の中にはアフリカの民族衣装をまとった夫婦がいたりしました。
只今、Patti LaBelleが’FELA!’に出演中で、残念ながら来年の一月にはショーがクローズとのことです。
FELA! 公式サイト http://felaonbroadway.com/
■10月14日 Metropolitan Opera 'Rigoletto'
日頃なかなかオペラは敷居が高くて見ない私が、NYのメトロポリタンオペラデビューしたのは、
たまたま日本から来た幼なじみのおかげです。語学留学でNYに来た彼女はクラシック音楽に詳しく、
日本からすでにMetのオペラを予約したそうで、この際と思い、鑑賞しました。作品はVerdiの'Rigoletto'!!
もう一つこの作品を見たかった理由は、1月にイタリアに行ったときにミラノのスカラ座(オペラの本家本元!!)で大雪の中
外でさんざん当日券を待ったあげく、1枚も取れなかったという苦い経験があり、どうしても'Rigoletto'を見てみたいという
思いがあったから。正直、オペラのチケットってブロードウェイミュージカルより高くて面食らいましたが、
まあ、そういう世界ってことですね!
運良く、私の席からオーケストラピットが丸見えでした。前回のFELA!とは180度違い、もちろんクラシック音楽。新鮮です!
言語はイタリア語。なので座席の前に英語訳が流れます。
様々なブロードウェイショーをNYで見てきた後でのオペラ鑑賞はなかなか新鮮なものでした。というのもオペラは
ブロードウェイが始まるずっと以前の芸術で、お話もだいたいヒロインの悲劇で終わり、イタリアの大げさともいえるストーリー、いわいる昼メロドラマ系な印象を受けました。もちろんヴェルディの音楽作品はすばらしいし、コスチュームやキャストの声量や表現はすばらしいものでした!
ストーリーは数百年前の話なので、当時のヨーロッパ人はこの手の芝居を楽しんでいたのだな、ということを考えていました。しかしやはり、'Carmen' 'La Boheme' 'Aida' など有名どころは今後も押さえておきたいと思います。
2011年、METオペラが日本ツアーをするそうですよ、ご興味ある方は是非!詳細はこちら↓
http://www.japanarts.co.jp/MET2011/
Metropolitan Opera 公式サイト
http://www.metoperafamily.org/metopera/
■10/16 Broadway Musical, 'Next to Normal'
これまでに、’オペラ座の怪人’、’シカゴ’、’Avenue Q’'シュレック’ 'メリーポピンズ’ など様々なミュージカルを見てきましたが、九月に見た Broadway Show 'FELA!’ も典型的ではない作品と紹介しましたが、こちら’Next to Normal’もなかなか異端な作品だと思います。
なぜなら、躁鬱病を煩った母親をもつ家族を描いた重い作品だからです。またミュージカルというイメージから脱して、
ストーリーにちゃんとした筋がある’劇’の要素が強いです。しかしこの作品の特徴は、ロック調の音楽を中心に軽いビートで歌い上げているところで、内容の暗さとバランスをとっている印象を受けました。
NYに住む前は、ブロードウェイミュージカルとは縁遠く、あまり興味を持っていなかった私ですが、
特にこの作品を鑑賞した後は、自分がショーに求めるものが変わっていました。
キャストの一つ一つのセリフがなぜ歌になっちゃうの?と疑問視していたのが、今は歌無しにはありえない、と。
それぞれのセリフがメロディにのっかることによって、言葉だけでは表現しきれない部分が伝わってくる、、、と。
特にこの作品の父親役、Jason Danieleyさんがそれを気づかせてくれた気がします。彼の繊細な歌によって伝わる
切なさが、何度も涙を誘いました。客席には泣いている人がたくさんいました。
また、この作品も生バンドがステージ上で演奏しているので、キャストとミュージシャンが一度に見えます。
ただ、ブロードウェイの王道作品のような楽しいダンスアンサンブルがまったくありません!キャストによる
ダンスもほとんどない。話もハッピーエンディングではない。
私はストーリーと音楽を十分に楽しめたのでかまわないし、ハッピーエンドは求めてないので十分楽しめました。
キャストの母親役と父親役, Marin MazzieとJason Danieleyは実生活でも夫婦なようで息がぴったりでした。
Next to Normal 父親役のJason Danieley
上記の3つのショーはどれもハイレベルですが個人的に’Next to Normal’が一番深い作品で楽しめました。
このショーも来年一月で終わってしまうそうです。Hurry UP!
Next to Normal 公式サイト
http://www.nexttonormal.com/
次回は私のコンサートレポートと、NYのクリスマス便りをお送りします。
投稿者 shiori : 2010年11月 4日 18:58