PCI USA

PCI - Prosound Communications Inc

menu

Musical Box

群馬県高崎市


矢内店長

矢内店長と話をしていると不思議と大変落ち着きます。リラックスした気分で納得のいくまで楽器や音楽について話ができるお店です。こういう居心地の良いお店は本当に少なくなりました。

PCI:お店はいつオープンされたんですか?

矢内:うちの娘が平成5年生まれですから平成5年です。 

PCI:娘さんの年で覚えていらっしゃるんですね。(笑)

矢内:そうなんです。かれこれ12年になります。

PCI:店をオープンする前は何をされていたんですか?

矢内:普通の民間企業のサラリーマンでした。

PCI:なぜ楽器店を開こうということになったのでしょう? 

矢内:通勤がイヤになっちゃって。(笑)

PCI:どこから通っていたんですか?

矢内:その頃船橋に社宅があったんで、そこから東京まで通ってたんです。で、「もう帰ろうよ」と家内と話したんです。色々ありましたからね。

PCI:それでなぜ楽器店を開くことになったんですか?

矢内:学生時代からずっと好きでギターを何本も持ってたんです。ヴィンテージ物を。最初の会社を止める時に家内が「そんなにギターがあるなら帰って地元で楽器屋を始めればいいじゃない」って言ったんです。

PCI:ここ高崎が地元なんですね。

矢内:そうです。でも最初は趣味を仕事にするのは良くないと思っていたんで、別の会社に就職したんです。それで何年かその会社にいて、今度はこっちから言い出しましたね。「やっぱり会社辞めて地元で楽器店をやる」って。まだ当時は景気も悪くなかったですからね。 

PCI:その頃はヴィンテージギターも結構よかった時期でしたよね?

矢内:円高だったものですから当時は安く仕入れることが出来ました。

PCI:アメリカから直接買ってたんですか?

矢内:最初の2年くらいは問屋さんから仕入れたりしてたんですが、これじゃちょっと合わないなと思い、アメリカから直接取る様になりました。 

PCI:生まれも育ちもこの高崎ですか?

矢内:実は高崎ではなくて、となりの藤岡っていう町なんです。大学からはずっと東京に行っちゃいました。 

PCI:それで結局ふるさとに戻って好きな楽器店を始められたということですね。良かったですね。

矢内:そうですね。ただ最近つまんないんですけどね。(笑)

PCI:そうですか?色々なことがあったと思いますけど、どんな12年でしたか?

矢内:色々ありましたね。最初は地元にほとんど知り合いもいなくて不安だったんですけど、景気も良かったのと、こういう店が無かったのでまずまず最初はお客さんが付いて来てくれました。今だにその頃からのお客さんが多いですよ。

PCI:お客さんのほとんどはこの高崎近辺の方々なんですか?

矢内:そんなこともないですね。通販で遠方のその時だけのお客さんっていうのも多いですし、通販がきっかけで遠方のお客さんの常連さんもいますよ。 

PCI:通販っていうとウェッブサイトでの販売が主ですか?

矢内:今はウェッブサイトですが、以前は「プレイヤー」か「ギターマガジン」の広告でしたね。

PCI:初めて高崎という町に来ましたが、きれいな町ですね。ここには楽器を買うお客さんが結構いるんでしょうか?

矢内:高崎からちょっと北の方からも、また南の方からも楽器を買いに来るお客さんがいます。

PCI:群馬県の中心的な町ですよね?

矢内:そうですね。前橋がもともとの中心だったんですが、今は高崎が中心です。大手の楽器店もありますよ。でも当時、ヴィンテージをメインでやっていたお店はうちだけでした。

PCI:今でも主力製品はヴィンテージ物、中古の珍しい物ですね。特にベースが多いですね。意図的にベースを増やしたんですか?

矢内:そうでもないんですが、ベースのお客さんが増えて来て対応させて頂いているうちにこうなったんです。

PCI:Xotic Bassも置いてありますね。Xoiticの特注6弦ベースも売れましたがどんな方が買われたんでしょう?

矢内:サドウスキーとかのカスタムベースを持っている方で、Xoticの5弦をたいへん気に入り、是非6弦も欲しいということになったんです。

PCI:高崎の方なんですか?

矢内:そうです。そういうコアな人達も居るんですよ。そういう方々はフェンダーは買わないですね。最新鋭のベースで基本はアクティブなんじゃないですか?

PCI:アンプやエフェクターはどんな物を置いてるんでしょうか?

矢内:ユーズドは誰が何を持って来るか分からないんですが、新品に関しては基本的にはお客さんが名指しで指定した物を取っておくようにしています。新品を買うのは常連のお客さんだけなので、その人達の希望の物を揃える様にしてるんです。それから最近はお客さん自身が広告やインターネットで商品の最新情報を早く入手できるので、名指しでRC Boosterを取ってくれとか言われるケースも多くなっています。

PCI:ここ5年くらいインターネットの普及により製品情報がユーザーの皆さんに早く手に入る様になりましたが、これはお店にとってはどうなんでしょう?

矢内:両刃の剣ですね。(笑)

PCI:インターネットを使っての商売はどの程度増えているんでしょうか?

矢内:ウェッブサイトでの商売は半分近くになりましたね。ただ以前だと、東京くらいまでの距離のお客さんは、高い楽器ですからわざわざ見に来られたんですが、最近はメールだけのやりとりで現物を見ずに送ってくれというケースも増えてきました。メールだけのやりとりだと相手がどんな人か分からないので今だに不安ですよ。自分が売った商品がその後すぐインターネットオークションに出てると「なんだよ、これ!?」ってビックリしますね。(笑)メールだけのやりとりはなんだかちょっと寂しいですよね。

PCI:お客さんの年齢層はどの辺りが多いのでしょうか?

矢内:平均30歳以上ですね。サラリーマンで趣味で楽器をやってるっていう人が多いですね。そういう好きで買っている人達は楽器にしっかりとした付加価値を求めている訳です。 

PCI:ミュージカルボックスさんのセールスポイントを教えてください。

矢内:最新鋭のベース、珍しいベースが結構揃っているということでしょうか。東京だったらすぐ売れてるよっていう様なやつが。(笑)

PCI:矢内さんご本人についてもお聞きしたいのですが、楽器はベースをやってたんですね?

矢内:そうです。じゃんけんで負けて、「おまえがやれ」っていうことになったので(笑)

PCI:ずっとバント活動もしてたんですか?

矢内:高校生の時はバンドをやっていましたが、大学時代はマーチンのアコギを1本持っていたくらいで、ずっと山登りをやっていました。山男だったんです。 

PCI:どんな山登りですか?本格的な?

矢内:冬の南アルプスは行ってました。北は怖くていけなかったです。卒業後もちょっと登ってたんですけど、転勤で東京に帰ってからは忙しくて行けなくなってしまったんで、また楽器の方を始めたんです。

PCI:その当時はどんな音楽をやってたんですか?

矢内:ロックですよね。 

PCI:リアルタイムではどんなロックが流行っていたんでしょうか?

矢内:Deep Purpleとかですね。 

PCI:今はどうですか?

矢内:今も一応やってます。若い奴と組んでピンクフロイドとかやってます。三人編成で。 

PCI:今もベースですよね?

矢内:そうです。年に2回くらいライブをやっています。

PCI:高崎でですか?

矢内:そうです。高崎にも3軒ほどライブハウスがあるんです。それから前橋にも何軒かあります。

PCI:PCIサイトの読者にメッセージがあればお願いします。

矢内:一つ言いたいのは、楽器はブランドだけで選ぶなということですね。自分でちゃんと音を出してみた方がいいよということです。余談ですが、さっき新しいXotic Bassを弾かせてもらいましたが、ものすごく弾きやすいですよね。有名ブランドの比じゃないですよ、弾きやすさについては。有名ブランド以外に良い物はたくさんあるので、自分でちゃんと弾いてみて自分に合った楽器を選ぶことが大事だと思います。

PCI:楽器ですから音を出してその価値が決まるというわけですね。 

矢内:そうです。集めるためじゃなくて弾いて頂くために楽器を扱っています。 

PCI:新幹線で1時間もあれば東京から来られますので、近くなりましたよね。珍しいベースに興味がある方は是非一度矢内さんに会いに来てください。
(6/9/05)

Musical Box
ミュージカル・ボックス
〒370-0826
群馬県 高崎市連雀町47
Tel/Fax: 027-325-8312
http://www2u.biglobe.ne.jp/~music-b/