Musicians
Garage FIRST
長野県飯田市
康野店長(ご兄弟)
左が弟さん、右がお兄さんです。
新宿からJR中央本線「特急あずさ」で2時間半、松本の手前「岡谷」でJR飯田線に乗り換え、そこから南へ2時間半、35駅目「飯田」で降り康野さんご兄弟にお会いすることができました。2両編成のJR飯田線、鈍行の旅はのどかでゆったりした素晴らしいものでした。そう、この飯田線沿線のミュージシャンの皆さんはMusican
Garage FIRST(ファースト)の康野さんの所へ集まるんです。
PCI:お店をオープンされたのはいつですか?
康野・弟:平成元年なんです。なぜか。別に狙ったわけではないんですけどね。(笑) ちょうど15年経ちましたね。
PCI:場所は最初からここだったんですか?
康野・弟:そうなんですよ。
PCI:ご出身も飯田なんですか?
康野・弟:実家がこの2階なんですよ。(笑) 最初はもう少し狭かったんですけど、増築したんです。スタジオも作ったものですから。
PCI:スタジオには地元のミュージシャンの人達が多く集まるんですね。
康野・弟:そうですね。でも最近では結構遠くの方からも来て頂ける様になりました。
PCI:私も今日飯田線に乗ってやってきましたが、途中でギグバッグを担いだミュージシャン風の人が何度も駅を乗り降りするのを見ました。多分あの人たちもファーストさんのお客さんなんですね?
康野・弟:多分そうでしょう。北は岡谷、諏訪まで行かないとLMの店がありませんから。
PCI:ここで楽器屋を開くきっかけはなんでしたか?
康野・弟:たまたまこの場所が開いてたんですよ。それで兄貴と2人で「やりたいよなー。」ってことになったんです。昔から2人共バンドをずっとやってたんで、楽器屋をやれたらいいよなーって話してたらたまたまこの場所が開いたんです。
PCI:楽器は何を?
康野・兄:僕はギターで弟はベースなんです。
PCI:一緒にやってられたんですか?
康野・兄:兄弟で同じバンドでやってたんですよ。
PCI:どういう音楽をやってみえたんですか?
康野・兄:ハードロック。ジェフ・ベックとかクリームとかやってました。
PCI:活動はこの辺で?
康野・兄:そうですね。この辺りでやってたんですが、他にヤマハのイースト・ウエストっていうコンテストで、全国大会の中野サンプラザホールまで行きました。.
PCI:それはいつでしたか?
康野・兄:1979年です。 僕等が出た時に、うじきつよしの子供バンドが出てました。
PCI:その頃バンドコンテストは大変盛んでしたね。
康野・兄:そうですね。 あの頃のバンドコンテストは面白かったですね。僕等の3年前にサザンオールスターズがコンテストに出てました。氷室京介とも関東地区の予選かどっかで一緒になり、その当時から女の子の取り巻きが一杯いましたね。確かベストヴォーカル賞を取ったと思いますよ。 彼のバンドと僕等のバンドが地区予選を通過したと記憶しています。
PCI:バンド名は何でしたか?
康野・兄:僕等はゴールドラッシュというバンド名で出てたんです。氷室君のとこはディスペナルティーという名前でした。
PCI:懐かしい話ですね。この飯田っていう町は結構音楽をする人が多いんでしょうか?
康野・兄:田舎なんだけども、その割には比較的音楽が盛んな所ではあるんです。
PCI:有名なミュージシャンは誰か出てましたっけ?
康野・兄:誰も出てません。(笑) でも、田舎で人口が少ない割には音楽やる人が結構いるんですよ。
PCI:そうですよね。2両編成の飯田線の鈍行で数時間乗っている間に少ない乗客の中で4人ほどギグバッグを持ったミュージシャンを見ましたから。
康野・弟:学生さんはこの辺だとどうしても電車通学になってしまいますからね。
PCI:このお店のお客さんもそういう学生さんが多いんですか?
康野・弟:最初始める頃は学生さんが多いんだろうなーと思ってたんですが、意外と社会人のお客さんが多いんですよ。
PCI:特にこういうお客さんにとか、的を絞って品揃いをされているんですか?
康野・弟:特にそういう訳では無いんです。どちらかというと、自分達が気に入った物を置いてるんです。それから店をやってみて分ったんですが、音楽を独りで楽しんで見える方っていうのが結構多いんですよね。バンドをやってるって訳じゃなくて、独りでギターを楽しむという人達です。
PCI:年齢は結構上になりますよね?
康野・弟:僕達よりももっと上の方達、50代の人達でバンドをやってる訳じゃないのに年間何本もギターを買ってくれる人とか結構多いんですよ。
PCI:ギターはこちらでは何がよく売れるんでしょうか?
康野・弟:全体的に今動きはたいへん鈍いんですが、やっぱり最近ではギブソン、フェンダーに戻って来ましたかね。以前はカスタム系のギターも良く売れたんですけどね。
PCI:ハンドメードのエフェクターは如何ですか?
康野・弟:最近エフェクターは良く売れますね。
PCI:その中でも最近特に人気があるのはなんでしょうか?
康野・弟:AC
Booster、RC
Boosterの試奏は多いですね。それからBlack
CatのOD-1は良く売れました。それとBarberのDirect
Driveは誰が弾いてもいい音が出るんで好評ですよ。
康野・兄:ひずみの仕方がナチュラルでわざとらしくない所がいいです。
PCI:ハンドメードのエフェクターは値段も高いですし、買っていかれるのは社会人の方が多いんでしょうか?
康野・弟:そうですね。 でも、Black CatのOD-1は結構高校生も買って行きますよ。
PCI:アンプの方はどうですか?
康野・弟:人気があるっていうとブギーのRectifiersですかね、ここ2、3年は。ただちょっと高いですからぼんぼん売れるって訳には行きませんがね。マーシャルはほっといても皆知ってるんでそこそこ売れますよ。スタジオでもレンタルしていますしね。Dr.Zアンプなど他のアンプでもいい物があったら試させてください。
PCI:スタジオレンタルの方はどういうお客さんが多いんでしょうか?
康野・弟:やっぱり社会人が多いですね。この辺の高校だと学校に軽音楽部があるので学校の部室に色々揃えてあるんですよ。
PCI:社会人の人達は最近どういう音楽をやってるんでしょう?
康野・弟:わりとジャンルは幅広いですね。 ロック、ジャズ、ブルース・・・
PCI:お2人は今どんな音楽が一番好きなんでしょうか?
康野・兄:僕はジャズですね。
PCI:今でも弾かれるんですか?
康野・兄:今でもジャズバンドやってるんですよ。マイク・スターンとかパット・メセニーみたいなのをやってます。後は時々女の子に頼まれて、ポップスとかボサノバのバックをつけるようなこともやってます。
PCI:ベーシストの方はどうでしょう?
康野・弟:私もやってるんですよ。別のバンドで年齢的には下の子達に頼まれてロックを。
PCI:この辺の地元の音楽仲間にどっぷりつかってらっしゃるんですね。
康野・弟:そうですね。なかなか止められないですね。(笑)
PCI:お話をお聞きしてると趣味とご商売とが一緒になってる気がします。(笑)この地元の人達はどういう所で音楽活動をされるんでしょうか?
康野・弟:飯田駅の傍にライブハウスが一つあります。後は公共の会館とかでやったりします。夏は山の中に入ってオールナイトでやったりもするんですよ。
PCI:楽しそうですね。
康野・兄:野外の音楽堂とかもあるんで、夏場は結構色んな所で市をあげてバックアップをしたりするんですよ。そういう意味じゃ田舎の割に音楽活動は盛んな所ですよね。
PCI:なるほど。ではこのお店のモットーとかセールスポイントとかを教えて頂けますか?
康野・兄:ギター、アンプ、その他機材のカスタマイズやリペアも出来るっていうのが売りですかね。単に普通にある物を普通に売るんじゃなくて、改造やリペア、カスタマイズにもきめ細やかに対応します。最近リペアや改造の要望は大変多いんですよ。
PCI:最近は特にどういう要望が多いんでしょうか?
康野・弟:ピックアップの交換とか、それからジャックとかスイッチとか安いギターはすぐ壊れますからね。その辺の要望は特別多いですね。
PCI:品揃いについては?
康野・弟:ここに置いているエフェクターもそうですが、ちょっとこだわった物を置くようにしています。そして、僕達がきちんと説明出来る物って言うのが重要ですね。そうすればお客さんも納得して買って頂けるんじゃないかと思います。最近きちんと製品の特徴などを説明出来る店は少ないって聞きますので。
PCI:PCIサイトの読者に何かメッセージがあればお願いします。
康野・兄:飯田にいますが、遠くからでもご注文いただければ対応出来ますのでお気軽に電話してください。ホームページも作ることも検討中です。
PCI:楽しみにしております。お忙しいとこありがとうございました。
9/10/2003
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