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2016年9月10日

Xotic California Classic XSC(#2)

前回はざっくりとした紹介だけでしたが、今回はNECK周りの詳細の説明を写真も交えていこうと思います。
(それぞれの項目ごとに選択出来る仕様などもまとめていくので、オーダーの際には参考にしていただけたらと思います)

・Neck-Roasted Maple

ネックには厳選されたRoasted Maple材を採用しています。
Roasted MapleはMaple材を高温で熱加工された木材です。(一言で言うと木材を燻製しているんですね)
熱加工をすることにより、木材の含水率が半減しそれにより形状の変化が起きにくくなります。ヴィンテージギターのネックは完成されたギターの木材といえども、木材は呼吸をすることにより、乾燥がさらに進んでいるとも言われています。この長い年月をかけての乾燥を人工の力で行っているというイメージですね。
この熱処理により乾燥だけではなく、余分なヤニなどの油分も取り除いてくれるので、木材の導管部が音響特性を高めてくれるとも考えられています。

roasted.jpgのサムネイル画像
(ネックへの成形前の木材。)
neck back3.jpgのサムネイル画像
一般的にはネック材には向かない(経年変化のソリが未知数な為)Flame Maple材もRoasted Mapleは強度も増しおり、XSCでは画像にのようなAAAA グレードの木材を選定しています。
ネックシェイプは一般的なXotic C-Shape,Xotic D-Shapeという仕様を現在基本に揃えています。
太さは1Fでの太さが.820から.830という太さが基準です。(極太の.900がいいという方にはカスタムでオーダーできます)

・Head

ヘッドの形状、Xotic ロゴマークが一新されました!
このXSC開発にあたりヴィンテージ感をさらに意識したロゴマークへの変更がなされました。(賛否両論あるとは思いますが、よりギターメーカーとしてのイメージはUpしたのではないかと思います)
ヘッド形状も、ロゴにあったサイズへと変更になりました。(今までのデザインも踏襲しています)
スクリーンショット 2016-09-07 19.20.12.pngのサムネイル画像
ナットもOil BoneやPure Boneなど各種オーダー可能です。テンションピンもチューナーに合わせて有無可能です。

Tuner.pngのサムネイル画像
TunerはGotoh製のSD-91-05M- HAMPというロック式ペグを採用しています、ロック式ではない従来のものも選択出来ます。

・Fingerboard
フィンガーボードはRoasted MapleAAAA FlameとIndian Rosewoodが選択出来ます。
基本仕様は22F(1Pネックの場合は21F)で、指板アールは12Rのモダンなものや、ローポジションが7.25Rでハイポジションが10Rという徐々になだらかになる、コンパウンドラディアスという仕様も選択出来ます。さらに平らな14Rなどもオーダーは出来ます。
nexk front1 close up(RM-R#030).jpgのサムネイル画像
Rosewoodはできるだけ濃い色の品質の良いものを選択しています。Position Markは基本的にIvoryを選択していますが、オーダーも可能です。
nexk front1 close up(RM-RM#029).jpgのサムネイル画像
Roasted Maple指板はネック材同様のAAAA FlameMapleを使用しています。Position Markは基本Blackですが、こちらもPauaなども選択可能です。

・Truss Rod
従来のXotic Gtにはトップアジャストを採用しておりましたが、XSC Seriesはヒールアジャストを採用。
弦を緩めないままトラスロッドを調節出来るトップアジャストは確かに便利ですが、XSCのサウンドデザインにおいては、ヒールアジャストの方がヴィンテージライクなサウンドが得られるという結果になりました。
Truss Rod.pngのサムネイル画像
ネックを外してトラスロッドを調節することに抵抗のある方も多いかもしれませんが、サウンドを重視した結果と、Roasted Mapleの強度にも自信の表れではあるとも言えます。(ただ日本の過酷な湿度環境においては絶対に動かないとは言えないので、場合によっては調整が必要です)

・Fret Wire
Fretに関してはXS Seriesでも採用しているJescar Fret Wireは最近のカスタムメーカーや老舗のメーカーでも採用されている所も増えていて、品質・サウンドも素晴らしく最も信頼されてきているフレットです。
ミディアムFW-9662(JDでいう所の#6105Type)やジャンボFW-9686(JDでいう所の#6100)を採用。
neck front2 close up.jpgのサムネイル画像
品質の良いFretを使っても最終的には職人の手により一本一本かける手間暇と精度がしっかりと決まらないと、音・ピッチは良くなりません。
すり合わせにと、ネックサイド処理は熟練の職人により、美しく仕上げられています。

次回はボディ、パーツ関係周りを解説しようと思います!

Johnny HawthornによるDemo Playです!

投稿者 pcij : 2016年9月10日 00:05