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2001年8月 7日

第2回:Chaka Khanとわたし

2001年8月4日、場所はオレゴン州/ポートランド市。ウォーターフロント・パーク。わたしは何千人もの観衆の歓声に包まれ、ステージにたっていた。目の前で歌っているのは、R&Bのクイーンといわれるチャカ・カーン。「これは夢かなぁ。」と思ってもう一度ほっぺたをつねってみた。今回の仕事は、たまたま彼女の専属のキーボードの人が出来なくなって、でチャカのミュージックディレクターであるメルヴィンからお呼びがかかったもの。彼女の大ファンであるわたしは、わくわくドキドキ今日の本番にのぞんだのである。オープニングは、"Once you get started" そこからメドレーで "What Cha Gonna Do for me?" へと続く。

 わたしの担当したのは、キーボード2のパートで主にホーン/ストリングスを弾く。その他、シンセ、フルート、また重要な任務としてサンプルのプレイバックもしなくてはいけない。2台あるキーボードのそれぞれを3つの部分にわけ、サウンドのプログラムをし、曲ごとにそれを変えていく。ようするに、音屋さんという感じ。「あと2、3本手があればなぁ。」ほとんど、タコになった状態。

 わたしとR&Bとの出会いは、実はロスに来て初めてトップ40のバンドにはいったときからで(はじめてのトップ40バンドは1996年)、本当に結構最近なのだ。日本にいた時は、ジャズかさだまさしという人間だったので、正直なところプリンスが誰かジェームス・ブラウンが誰かも知らずに一緒にやってたミュージシャンに呆れられてしまったこと今でも鮮明に覚えてる。ただそんなわたしにとっても、チャカの存在というのはずっとあって彼女のパワフルなヴォーカルに魅せられていた。

 話しをショーの当日に戻そう。楽屋で控えていたらチャカが部屋に入ってきた。まず自己紹介をして握手をしようとしたら、彼女のほうからぎゅとわたしを抱きしめて、「 Let's Have Fun!」といってくれた。今回はショーのテープをもらっただけで全くリハなしだったので、きっとわたしの緊張が伝わったのに違いない。彼女の笑顔をみて少しほっとした。

 バンドメンバーの顔ぶれも豪華だった。ドラマーは一時プリンスともやっていたマイケル・ブランド。彼の2&4は本当にレイドバックしてて気持ちがいい。

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ドラマーマイケルとわたし。このからだから出るあのリズム。迫力満点!

ギターはリッキー・ラウス。ジミヘン顔負けのワイルドなおじちゃん(っていったらおこられるかな?!)ミッキーマウスのエムをアールになおして名付けたそうだ。そして、彼女のミュージックディレクター/ベーシスト、メルヴィン・デイビス 彼のGrooveは素晴しい。メトロノームだけでも彼がベースを弾くとその4分音符がいきいきとグルーブしてくる。これは本当だ。

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ルヴィン・リー・デイビス
チャカのベーシスト、5弦だけでなく7弦ベースを弾きこなす。
手の大きさはゆうにわたしの2倍

グルービーにエキサイティングに、ショーはどんどん進んでいく。"Through the fire" のあとはRufus and Chakaメドレー 、 数々のヒット曲を演奏 最後は"Ain't Nobody"で無事しめくくった。 終了後みんな「You did great!」といってくれて感謝・感激!今までがんばってきて本当によかったなぁ。と胸がいっぱいになった。バンドメンバーもクルーの人達もみんないい人ばかりで本当に思い出に残るツアーだった。

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憧れのチャカ・カーンと共演!
ショーのあとに撮った写真。わたしのほっとした表情を見よ

ショーが終わってホテルにもどったのが11時半、翌日のロビ-待ち合わせ時間は、なんと午前4時半。これがミュージシャンの生活というものか。といいつつ飛行機ではグーグー寝てしまったわたしだった。
 冒険は果てしなく続く!

P.S.今回登場したメルヴィンのホームページはこちらです。彼は例のサイモン・フィリップのバンドの他にもリー・リトナーやジェフ・カシワなど数々のジャズプレイヤーと演奏しています。ぜひ一度彼のサイト覗いてみて下さい。

投稿者 admin : 10:29