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2006年12月25日

第34回 1年の終わりと始まりをあまり気にしないように生きたい

みなさん、お元気ですか?
今日はクリスマスイブ、
そしてもう今年も〆!という感じですね。
あまりにも1年が早く過ぎ去ったので
今年はどういう事があったか、よく覚えていないくらいです。
がんばった事は確かだけど、
いろいろな意味で、そのわりにはそれが形になって
見えなかった年かなとも思います。
だから2006年は、私の中では45点!

うーーん、今年を振り返って浮かんで来る3つの言葉は。
1 恋
2 JET
3 Best Asian Song Award

ミステリアスな大人の恋。
大切に大切に、壊れそうになっては抱きしめ励まし、
心と時間の壁を引っ張りながら、それでも大切にして。
互いに会いたくて仕方がなくて、
そしてようやく夢を叶えたら、そこが行き止まりでした。

多くのリスクを伴う恋は、最後に自分が傷つく形で終わっても
ある程度仕方がないという事。あきらめなくてはならないという事。
私の場合、本当にいくつもの条件=障害がある恋だったので
(ひとつひとつ説明したらみんな目が回ってしまうかも。)
本当に難しかった。もちろん、私なりに精一杯がんばりました。

秋になって体の調子があちこち悪くなり、
そして、足の指の骨まで折ってしまい
(それも恋愛がらみのごたごたで私が慌てていたため、
転んでしまったのですね。)、
そこから考えても、あまりにも痛みの多い恋だったので、
もしかしたら、最終的に結ばれる運命ではなかったのだと思います。
少なくとも、この人生の内では。

愛する人が、その人自身の”真実”を知らずに生きているとしたら、
自分の愛がどんなに誠実でも、相手に振り回されてしまいます。
愛が尽き果てる事は決してなくても、
与えてばかりでは、心も体もぼろぼろになってしまいます。
相手に望みすぎない心構えで恋をする事は
決していけない事ではないけれど、
どんなにきれい事を言っても、
やはり誰だって相手にやさしくされたいし、
自分が”愛してるよ”と言ったら、”僕も”って言ってもらいたい。
自身でも抱えきれない痛みと共に生きている人は、
心の中で起こっている混乱の対処に常に手一杯(あっぷあっぷ)で、
目の前にいる人にまで気を配れないのだと思います。

ここ数年ですが、いわゆる”天才型”の人々とのお付き合いが続いて、
その経験やくぐり抜けた痛みを通して、
自分について多くの事を学びました。
自分の生い立ち、心に織り込まれたパーソナリティー。
私がお付き合いしてきた方々もかなりぶっとんでいますが、
実は私自身も、適当に(はは)
ぶっとんでいるという事に気が付いたのです。
ただ、本物の”狂気”と向き合った時、
私は自分の”正気”を心に垣間見る事が出来るので、
それが私が完全に狂人ではないという”手応え”となって残ります。
私は一応ですが、どんな苦しみの中にいても、
”相手の事が考えられる。
少なくとも考える努力は出来る。”と思うので、
そこに”狂気”と”正気”の違いがあるのではないかとも思います。

ちょっと重たい話になってしまいましたね!

さて、話題を変えて、"JET"の話をしましょう。
今、私が一番好きなバンドです。
一昨年から今年にかけて大好きだったMAROON5とか、
夢中になったバンドは数えきれませんが、
JETは今年に入って、私の心に光をくれました。
この前、彼らのシークレットライブがロスであったのです。
250人くらいしか入れない小さなクラブで。
チケット発売の情報が入ってすぐに買いに行きましたよ。
エコーパークにある小さなインディーレコードストアーで
売りに出されたのですが、ちょっとコワイ場所にあったので、
もう”命がけ!”って感じでした。
開演まで何時間も(骨折してるのに!)
会場の外に並んで待っていたとき、
一緒に並んでいた音楽ファンの人々と共に、
少し音楽の話をしていたのです。
みんな、JETが私の本当のお気に入りのバンドだというのを
信じられない顔をして聞いていましたね。
ストーンズとかビートルズとかっていう人が多いのでしょうね。
私はそういう大御所達の影響を受けて育ったJETが好きなのですから。
”どうして?”って聞かれても、はっきりとした答えは出せませんが、
はやり、メロディーがしっかりしてて
綺麗なバンドを私は好むのだと思います。
そして、骨太な感じがいいかな。それで、見た目は可愛らしくて。
全体の雰囲気が好き。
JETを音楽的にアナライズしたくもないし、されたくもないです。
悲しい時、辛い時、ふとそれを忘れさせてくれる存在って
誰でも必要だと思います。
それが今年の私にとっては、JETだったという事です。
これからも彼らの存在が、
私の世界に光を注いでくれる事を望みます。

最後に。

私は思いがけなく、
Just Plain Folks Music Awardsというアワード賞で、
Best Asian Song 賞というのをいただきました。
彼らは2年間に渡り、100国以上から送り込まれる
30000枚以上のCDを聞き込み、
数えきれない”ふるい落とし”を経て、受賞者を選びます。
11月4日に、グラミーよりはひとまわり規模は小さいですが、
その結果発表会ーフェスティバルが行われました。
最初は自分がノミネートされている事も知らず、
まったくペイアテンションしていなかったのですが、
主催者であるブライアンオースティンから直接電話をいただき、
ノミネートされた楽曲”Unspoken Love"を
パフォーマンスしてほしいと頼まれ、
いろいろ考えた結果、ピアノ一本で
アコースティックバージョンとして演奏する事に決め、
当日、ひとりぼっちでとぼとぼ会場へ出掛け、
もちろん、”賞を獲る事”などは全く頭になく、
きちんと演奏する事だけに気持ちを集中させました。
歌い終わった後、自分の席についてようやく食事を口にし、
(歌う前は食べられないで、もうお腹がペコペコでした!)
第6位からでしたか、その部門の順位発表が行われ、
私の名前は2位まで姿も形もなかったので、
でかいブロッコリーを口に入れた途端、
"And . . . . the winner is Mari Iijima, Unspoken Love !!"
いやーーー、嬉しかったですねーー。
こんなに嬉しい事が人生まだ残っていたの?っていう感じで
ステージに駆けていったのですが、
その途中で、私のパフォーマンスの後、
”良かったよ!”と心から声をかけてくれた”知らない人々”達に
”おめでとう”って再びやさしい言葉をかけていただいた時、
(ああ、わかってくれる人もいるんだ。)って、
一筋の希望のようなものを感じました。

最初、アジアソング部門でノミネートされたのを知って、
何というか、アメリカで、
英語で成功したいと思っている自分にとって
本当に皮肉な出来事だなと思ったのですが、
実際この音楽賞に参加して、ほかの部門でノミネートされた
30組のアーティスト達の演奏を目の当たりにして、
部門は関係ないな、と。自分がそこにいた事に意味があり、
そして、競争ではないにしても、ほかのアーティスト達に負けない
パフォーマンスをする事が出来たという事、自信につながりました。

今日は、話題のベスト3に
ニューアルバムの事が入っていませんでしたね。
自分でも、どうしてかなあ、、、、とちょっと頭をひねりましたが、
私にとってアルバム"Uncompromising Innocence"は、
まだまだこれからの存在なのです。
2006年を閉めくくる話題の一部ではなく、
2007年、2008年にかけて辛抱強く押して行きたいと。
なので、希望と愛を心にこれからもがんばります。

私のニューアルバム"Uncompromising Innocence"は、
ここで購入出来ます。
Mari's New Album at marimusic.com
(私のサイトからお買い上げ下さる方のCDには、
一枚ずつサインをします。)
そしてCDベイビーにて。
Mari's New Album at cd baby
出来るだけ気楽に2007年を迎えましょう。それでは、また!!
真理 12月24日 2006年
Mari Iijima Official Homepage

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投稿者 mari : 2006年12月25日 18:37