« 第3回:Gwen Stefani tour - リハーサル | メイン | 第5回 : Gwen Stefani tour - ドイツ & イギリス »
2006年01月01日
第4回 : Gwen Stefani tour - AOL Session & 祖国日本
パワープラントでのリハーサル最終日、Launch Session と AOL Session というインターネット放送用ビデオの収録が入った。各番組に数曲ずつ1日で2番組分を収録しなければならない。これまでのクルーの他に、スタイリスト、メイク、ヘアー、と各アシスタントが加わって来る。メインスタイリストのアンドレアは、今まで、ジェニファーロペスや、フェイスヒルのドレスなどを手がけて来た。ヘアーのダニーロは、アメリカンモデルなどのテレビ番組で活躍してきた。
肝心の録音の方は、Le Mobile というモービルスタジオが来て、レコーディングを担当する。エンジニアは、このモービルのオーナーでフランス系カナダ人 Guy Charbonneau 少し前まで Weddington street にあった、Leeds というスタジオも所有していた。この日のドラムのマイキングは、キックの表から BEYER M88 キックの中に Shure Beta 91 スネア表に Shure Beta 57 タムには Shure Beta 98 オーバーヘッドに AKG 414 珍しい所では、ハイハットに AKG 452 を使っていた。サウンドチェック後、トラックの中にプレイバックを聞きに行ったが、クリアで良い音で録れている。ちなみにこのモービルが手がけたアーティストリストはこちらで、
http://www.lemobile.com/artist.htm
このモービルに加え、レコーディングのアシスタントクルー、カメラクルー、セットのクルー、レーベル関係者、マネージメントまで含めるとスタジオの中はかなりの人数になっている。
パワープラントにいた頃は、となりのスタジオでベンハーパーなどが作業していた。本人もバンドメンバーもとても良い人達だった。TOTOも一度ハービーハンコック主催の東京ジャズのイベント前に来る予定だったが、結局リハ無しで出発してしまった様だった。
12pm に始まったこの日の収録も 9pm 頃にようやく終わり、ツアーマネージャーの Ray と軽く呑みに出かける。
そしてその数日後、最初の目的地となる日本に向け旅立つことになる。当初は5日程の滞在予定だったが、最初の3日間は、グウェン本人とダンサー達(原宿ガールズ)のみのインタビュー、撮影などだけという日程だったため、バンドは最後の2日だけでよしということに急遽予定が変更になった。しかし、実はこの時なんと、約10年ぶりの帰国だったため、ツアーマネージャーに『ホテルはいらないから、フライトだけ最初の予定で行かせてくれ。』と頼んで、東京の実家に帰る事にした。
ダンサー達と同じ便でL.A.から成田へ、成田からホテルへと向かう車の中、ダンサーの中の1人マヤちゃんが、『そういえばマコトさんココどこ?』と聞いて来たので、『うーんココどのへんだろうね?』と答えると、『そうじゃなくてコウコウ(高校)どこだったの?』(爆笑)『あっ高校ね。吉祥寺にある、、』と言いかけた所で、『えっどこ?私も吉祥寺なんだけど』『えっうそーどこ?』『xx学園』『えっ同じじゃん!?』『えーっ!!』ということで盛り上がってしまった。なんと一緒に仕事初めて約2ヶ月後こんな形で発覚するとは。(まああまり話もしてなかったし、、)ちなみに彼女は僕の6年後輩、 そしてPCI にコラムも書いていて、その時矢沢永吉のツアーで日本に行っていた ギターのトシさんは僕の6年先輩。うーん恐るべし吉祥寺の 明星学園。
ホテルに着いた後、その高校の同級生で、日本でギターテックをしている友人とご飯を食べて、実家まで送ってもらった。そして両親と9年10ヶ月ぶりの再会。とっんっ?お袋小ちゃくなってる!!人間年をとると萎んでいくけど、約10年も会わないと、こうも違いが分かるものなのかとびっくりしてしまった。ちょっと縮んだね。(笑)
そしてそれから3日間昔の友達にちょっと会ったり実家で少しゆっくりして、滞在先のキャピトル東急にチェックインする。ここはよく海外のアーティストが使うらしいが、フロントの人の対応が素晴らしい。そして別便で合流して来た他のメンバーやクルーと出かけたりした。
Gig の方は、東京国際フォーラム という会場で、前日にサウンドチェックがあった。楽器の方もほぼ注文通りの物が、来ていてスムーズに進んで行く。(後日、この時のセットは、ナッシュから来ていた事が判明) この日本でのギグは一般向けの物ではなく日本での発売元ユニバーサルミュージックジャパンのイベントで、他に Jojo なんかも出演していた。仕事としては、結構楽な方だったと思う。レオミュージックの古い友人にも再会出来楽しかった。
Show も無事終わり、クルー連中行きつけの赤坂のラーメン屋へ出かける。なんと気が付けば、日本人は自分だけなのがちょっと奇妙な感じ。その後テックの TS と呑みに行き、3時頃ホテルに戻る。そして7時のロビー集合に集まると、約30分前まで六本木で呑んでいたという Kevin と Eric の姿が。2人ともへべれけの状態でスーツケースを引きずりながら必死で、チェックアウト、車へと乗り込んで行く。空港へ向かう車の中で(うーん次に来るのは、又10年後か?)などと思いながら、成田へ到着。ここから L.A. へ戻るのではなく、ブリティッシュエアーでロンドンへ。そして旅は続く。
Web Site はこちら、http://www.makoto-izumitani.com
Le Mobile モービルスタジオの中の様子
Le Mobile モービルスタジオの中の様子
Gwen Stefani and Guy Charbonneau
収録スタジオの様子
ドラムスローンの下に付いている物は、バットキッカーと言って低音の振動を体に伝える為の物ですが、大きくしすぎると大切な所に振動が伝わりすぎて危険です。(笑)
投稿者 admin : 2006年01月01日 02:06