2020年11月25日
第19回 : Toshi Maezawa
コロナといえばメキシコ産のビールで、ライムと塩を入れて呑むと、とっても美味くなる! としか思っていなかった去年 (2019年) の春頃、『ちょっとご相談が有るので、お話ししたいのですが。。』とフェイスブックのメッセンジャーで連絡をくれたのは友人の前澤敏之君。以前ロサンゼルスに住んでいて、よくベイクドポテトなどにギグを見に来てくれていた ピアノ、キーボード奏者。今は日本に戻って東京に住んでいる。久々にお互いの顔を見ながら、スカイプのビデオチャットで話してみると、『実はマコトさん、今自分のアルバムを製作しようとしてまして、ドラムを何曲か叩いて欲しいんです。それでもし出来たらなんですけど、ギターのマイケルランドウにも弾いてもらえないか、もし可能だったらで良いので聞いて頂けないでしょうか?』という話でした。あとは、『誰かは任せるので、アコースティックベースも欲しい』とも。マイケルは当時ジェームステイラーのツアー、スティーブガッドバンドのツアー、マイケルランドウバンドのツアーなど、結構な頻度でツアーに出てしまっていて、家に居なかった事が多かったので、『ちょっと時間かかるかもしれないけど、聞いてみるから待ってて貰えますか?』みたいな返事をしたのを覚えています。
そして確か6月の終わり頃マイケルがニューヨークに居て、もうすぐツアーも終わりロサンゼルスに戻ってくるというタイミングを見計らって、携帯に電話して留守電にメッセージを入れておいたのかな。ランドウとはストールンフィッシュというバンドのアルバムを2枚、彼の自宅スタジオで製作した事があったので、同じようにレコーディング出来ないかを聞いてみた所、すぐにメールが来て『今自宅のスタジオは、ギターのオバーダブ用にセットアップしてあって、リズム録り用にセットアップを変えて、また元に戻すのは色々大変だから、もし良かったらアランハーツの所でレコーディングをやってみない?』あと『音楽は難しいフュージョンとかじゃないよね?最終的にはデモを聞いて決めても良い?』という返事でした。(笑)アランのスタジオは僕も遊びに行った事が有ったし、彼自身マイケルランドウグループや、スコットヘンダーソンのバンドなどのドラマーで、エンジニアとしてもナッシュビルにある ブラックバードスタジオ (時間がある方は、是非この ユーチューブ の 3:15 をチェックしてみて下さい。オーナーのジョンマクブライドが、撮影中のクルーに向かって、超レア Telefunken 251 ステレオ チューブマイクを投げてキャッチさせるシーンがありますw その後に、『おーっ良かった!1千万が床に落ちる所だったぜ。』とコメント w すいません、話がそれました)などに、仕事をしに行っていたのは知っていたので、その事を東京のトシくんに伝えて、あと色んな兼ね合いでエレクトリックベースの方が良いかなと思ったので提案して、了承してもらいました。そしてマイケルにデモを聞かせて正式に参加が決まり、ベースはランドウとも仲が良いジミーハスリップにやってもらう事になりました。
トラッキング(リズム録りのレコーディング)をしたのが、8月の終わり。その2週間位前にパーカッションのレニーカストロのお家でのお食事会にお邪魔して、美味しいプエルトリコ料理をお腹いっぱいご馳走になり、帰りには奥様のちえさんにお土産を持たせてもらって、レニーとも『そのうち何かやりたいね。』なんて話をしてお別れした事もあって、レニーにも1曲オーバーダブで参加してもらおうか!という話になりました。リズム録りの時には、ジミーが偶然『この曲コンガ入れたら良いんじゃない?』と言い出し、マイケルも『こっちの曲はトランペットのパートが聴こえる』(トランペットは今回は実現せず)と色々と提案してくれました。後は、数々の裏話で皆んなを笑わせるハスリップ。そして話の合間に数回テイクを録るみたいな感じで、非常にリラックスした雰囲気で終わりました。ランドウはなぜか自分のマイク (MD421) を持ってきていて、『これはストールンフィッシュのアルバムでタムに使った同じマイクだぜ!』なんて言いながら、自分のアンプに使ってました。自宅のスタジオではギターに、『SM57 と MD421 と R-121 を欲しい音色によって使い分けてるよ』と言ってました。アランと後でファイルトランスファーをやってる時に『そういえばランドウってさぁ、ベイクドポテトでライブやる時とかも、自分でマイクや、マイクスタンド、マイクケーブルとか持ってきてくれるよね。(笑)』なんて話をしてました。そうそう青、緑、赤、白、黄色、など色がついたケーブルや、スタンドやマイクなども持ってきてくれてました。
パーカッションのオーバーダブは、家にレニーが来てくれて二人で作業したのですが、愛犬のハニーちゃんを連れてきて、録音中は超大人しく静かにしてました。(笑)コンガ、シェイカー、タンバリン、トライアングル & フィンガーシンバルの4種類違うパートを重ねてくれたのですが、どれも美味しいパートばかりで、スピードも速いし、常に最善のパートを残そうという姿勢が素敵でした。
パフォーマンスは、例えばベースなどルーズな箇所も有って直そうと思えば、色々と直す事も出来たのですが、アーティストのトシくんから、プレーヤーの人がその時にそれで良いと思って弾いたパートなので、そのままで良いんじゃないですか?という思いもあり結構そのままの状態になっています。(笑)そしてミックスは、当初あるエンジニアの方に頼もうと思っていたのですが、色々あって今回はなんと自分でトライしてみました。他の曲などが出来上がって、アルバムとして完成されたのは、今年の6月くらいだったのですが、コロナの関係で日本からアメリカに CD を発送するのに、エアーメールを使えずに船便で3ヶ月程かかる事が判り、曲数、ミックスなどを少し変えて、リミテッドナンバー限定でアメリカ盤をプレスする事になりました。そしてこの度ようやく完成!皆さん是非聞いてみてください。
日本にお住いの方のCDオーダーは こちら から。ストリーミングとダウンロードは、こちら から。
アメリカにお住いの方のCDオーダーは こちら から。ダウンロードは、こちらと、こちらになります。
最後にまず声をかけてくれて、こちらからの色々なアイディアや提案を受け入れてくれたトシくんに感謝です!トシくんを紹介してくれたノリ君や、トシ君の奥様のレイちゃんもありがとう!またそのうち会える事を楽しみにしています。
これからコロナのワクチンが出来れば、色々と状況も変わってくると思いますが、現在アメリカでは、以前はツアーに出ていたミュージシャン達も、まだ家に留まっている状態です。各自スタジオも持っている人達も多く、メールやビデオチャットなどで連絡を取り合いながら、レコーデイングしたファイルを送受信出来る時代になりました。もし興味を持っている方が居ましたら、お気軽に facebook などでメッセージを送ってみて下さい。
それでは皆さん良い年末を!
そうだ。YouTube 始めました。(笑)
あと twitter も www もし良かったら宜しくお願いします。
マイケルランドウ
ジミーハスリップ
マコト & アラン
レニーカストロ
ハニーちゃん(レニーの愛犬)
posted by Makoto Izumitani at : 09:59