Dean Parks at NAMM2002
NAMM showの数日前、ディーンパークスから連絡があり、「1月19日に、ギャリエン・クリューガーのブースで、チャックレイニーのデモ演奏があるんだ。 一緒にギターを弾くのでDr.Zのカルマンギヤコンボを貸してくれないか?」と頼まれました。 当日ブースへカルマンギアのコンボを運んで行くとディーンがやって来て、「今日はありがとう、助かるよ。 マゼラッティも気に入っているけど、こいつも楽しみだよ。」と言って、早速ローランドのGE-5を出してアンプに繋いだだけで音も出さずに何処かへ消えて行きました。 本番寸前に戻ってくると、ギターを繋いでボリュームとトーンを軽く調整していきなりギグがスタート。 しかし、しっかり良い音を出すんです! このギグ、特に前もっての告知もなく初めは人もパラパラだったのですが、演奏が始まって少しすると黒山の人だかりになりました。 ほとんど打ち合わせもなく始めたギグだったので、時々3人で顔を見合わせる場面もありましたが、ディーンの演奏はとても素晴らしいものでした。 指先での微妙なニュアンスの付け方やトーンコントロールは完璧で、彼らしいお洒落で洗練されたメロディーラインには、息を飲むばかりでした。バンドとしてのまとまりは今一つでしたが、それでもスティーリーダンの名曲「ジョージー」をディーンとチャックレイニーが揃って演奏するのを見れただけでも感激でした。この日のメンバーは、チャックレイニー、ディーンパークス、ボノのトリオでした。 ショーのあとKTSとPCIのブースに遊びに来てくれた彼は、「マゼラッティもいいけど、カルマンギアも素晴らしいね。 だってこのアンプは18Wだろう? 音圧も音量もとても18Wだなんて思えない。 クラブのギグならこのコンボで充分だね。」と嬉しいことを言ってくれました。 しかし私が驚いたのは、彼が初めにアンプのトーンコントロールをちょっといじっただけで、後はいっさいタッチせずに最後まで演奏してしまったことです。 彼は「良いアンプだからセッティングが簡単で気に入ったポイントがすぐに見つかるからさ。」と言ってますが、これはアンプの良さもさることながら長年のキャリアのたまものでしょう。 この日のディーンの機材は、ジーンベーカーの2HM、Dr.Zカルマンギア・コンボ、ローランドGE-5のみでした。