第7回目:Tears For Fears と私

皆さん、お元気ですか?
私は元気です。
弦楽四重奏の作品がぎっしり詰まったニューアルバム
Soundtrack - Lorna Doone-の発送に追われながらも
なんとか毎日のルティーンはこなしています。
最近は子供達の勉強が大変で、(二人ともミドルスクールの6年生です。)
週2回、いわゆる塾へ彼らを連れて行っています。
何せ、日本とアメリカは、学ぶ内容もやり方も随分と違うので
宿題なども、助けたくても助けられないところが最近は出て来ました。
親の私も、子供達が勉強に必死にならなくてはならないのを 見ているのは辛いのですが、大好きだったビデオゲームもちょっとの間おあずけ。
親子共々、意を決してレポートカード(成績表)の向上に勤めています。

さてさて、最近は、ちょっと外での音楽活動をしていないで、
華やかなお話が出来ないのですが、そろそろ自分の中の
創作の虫?が目を覚まし動き出しつつあるので
曲書きモードに突入するのも時間の問題だと思っています。
曲は無理に書いた事はありません。
書けないと悩んだ事もありません。
書く気分じゃない時に、無理矢理書けば、
そりゃ苦悩も生じるでしょう。
私の場合、朝起きた時大体わかります。
曲が湧き出てきそうな日が。
そんな時は、どこにいてもどんな状況で何をしていても書きます。
紙きれ一枚と鉛筆さえあれば大丈夫。
家にいて書きたくなったら、愛用のバックスバニーテープレコーダーを
回しっぱなしにして、曲も詩も同時に記録します。
で、後からマッキントッシュを使って、それを形にしていきます。
もうなかなか形にならないなあとつまずいた曲は、大体そこでさよなら。
これはいけると思う曲は、かなりあっという間に勢いで書き上げます。
頭の中で書いて、書き留めなくてしまった!と思った曲があったとしても、
それが本当に自分の曲として世の中に残る運命なら
必ずしばらくしてから、私の頭に舞い戻ってくるものなのです。
だからあせったりしません。
子供達のお友達の父兄の方から、子供に教えたいので曲の書き方を教えて下さいと 尋ねられるのですが、基本的な曲の構成などについては
お話出来ても、書き方は教えられません。
これは、学ぶものではなくて、感性から来るものだからです。
ここ数カ月、いろいろと心境の変化があったので、
次のアルバムは、内容的に今までとははちょっと違うものになりそうです。
自分でもまだ想像がつかないので、なんだか楽しみです。

さて、私はデビューしてバリバリ日本で活動をしていた時期、
ラジオのパーソナリティーとしても、多くの番組を持っていました。
文化放送の目玉番組だった”ミスDJリクエストパレード”をはじめとして
自分でも何本レギュラーを持っていたか全部は覚えていないほど。
どの番組も、かなり自分の趣向で選曲などもやらせてもらっていたので
そういう意味ではラッキーでしたね。

1985年、私はロンドンで初の海外レコーディングアルバムを
作ったのですが、その頃の私は、もちろんビートルズをはじめとする
ブリティッシュ系のロックが大好きでした。
プリファブ スプラウト、キュア−、スクイーズ、
数々のルパート ハインのプロデュース作品、ケイト ブッシュ、
ウォータ− ボーイズ etc......etc......
中でも特にお熱だったのは、Tears For Fearsで、
私はまるで彼らの専属プロモーターのように
彼らの曲を自分のラジオ番組でかけまくっていました。
当時のマーキュリーレコードの宣伝部の方にはよく感謝されていたものです。

で、ある日私は、自分の番組内(レコパル音の仲間達)で、
Tears For Fearsにインタビュー!出来る事になったのです。
夢のような気分でした。
ビビッドな印象を感じてほしくて、しっかりキモノまで着てスタジオに出掛けました。 (その頃私は、夢工房という着物会社のモデル、 スポークスパースンもやっていたのです。)

あの日は、気合い入ってましたよ。
でも、彼らに何を尋ねたかあまり記憶にないのです。
めちゃめちゃ嬉しかったのは事実だけど。(笑)
強く印象に残っている事がひとつ。
Curt SmithがRoland Orzabalに物凄く気を遣っていた事。
まるで女房のように、です。
あの時点でCurtには、愛する奥様がいらしたので、
妖しい関係だったわけではないとは思うのですが(失礼)、
”喉乾いた?””何か欲しい?”と、まあ、マメに声をかけていましたっけ。
私はあっけにとられてそれを観察してました。
バンドっていろいろ難しいでしょうからね、力関係とか。
(と、これも単なる私の想像です。)
当時、彼らのSongs From The Big Chairというアルバムが超大好きで、
多分、私のファンの方々の中でもご存知の方は少ないと思うのですが、
私はそのアルバムからシングルカットされて世界で大ヒットした
Rule the worldの12インチシングルのライナー ノートを直筆で
書いているのです。(マーキュリーレコードの方に頼まれました。)
この前、実家に帰った時、久々にそのレコードを手にとって
ライナーも読み直してみました。懐かしかった。
結構、良くかけていましたよ。
さて、今日は、私が彼らにインタビューした約15年前(うっそみたい!)の
歴史に残る?瞬間の写真を皆さんに御披露します。
お楽しみ下さい。


では、また来月までお元気で。
追伸:私のニューアルバム(サウンドトラック)に興味のある方は、
是非、ホームページに遊びに来て下さい。
www.marimusic.com
真理

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