第16回 Uncle Kracker
Uncle Kracker(アンクル・クラッカー)のソロ・デビュー・アルバム"Double Wide"は生まれ故郷の仲間でありラップ・ヒーローでもあるKid RockのTop Dog / Atlantic / Lava labelから発売されました。現在のKid RockとUncle Krackerは家族同然の間柄です。2人が出会ったのは1987年のMichigan州Clawson。その時、Rockは町でも有名なナイト・スポットのDaytona'sでおこなわれていたDJコンテストに出場していました。2人は音楽の好み(The Commodores、Run D.M.C.、Lynyrd Skynyrd、George Jonesなど)が似ていることもありすぐに友達になりました。 Krackerの音楽界での初仕事はRockの1991年に発表された"Grits Sandwiches for Breakfast"への参加。そしてRockの大ヒット・アルバム"Devil Without A Cause"にも参加協力しました。それらはKrackerが自分の音楽活動をするためのステップとなりました。2000年夏に発売されたUncle Krackerのアルバム"Double Wide"は単なるラップ・ミュージックのカテゴリーに収まらない幅広い音楽性を持ったもの。収録曲である"Follow Me"はラジオやMTVでのヒット・シングルとなりました。2002年にはアルバム"No Stranger to Shame"が発売されました。 Uncle KrackerはKid Rockの仲間ということもありラップ・シンガーという印象があります。たしかに彼のデビュー・アルバム"Double Wide"にはラップの曲が多く収録されていました。しかし、セカンド・アルバム"No Stranger to Shame"にはラップの曲はほとんど収録されておらず、アメリカン・トラッド・ロックやポップ・ロックの曲がほとんど。現在の彼はラップ・シンガーというよりロック・シンガーの印象です。コンサートでは聴かせるバラードからロックのスタンダードまで幅広く披露。そして演奏を盛り上げたのがCalifornia州出身のギター・プレイヤーPhillip Sayce。Sayceのギター・プレイはJimi Hendrixのようにがんがん弾きまくるもの。KrackerのヴォーカルとSayceのギターの絡みは絶妙で見応え聴き応え十分。上質のロック・ショーでした。 Uncle Krackerのセカンド・アルバム"No Stranger to Shame"の日本盤にはボーナス・トラックとして某清涼飲料水のCMで使用された"Follow Me"が収録されています。この"Follow Me"を含めて良い楽曲が詰っていますので聴いて損はありません。Krackerの作曲能力は卓越しています。 Uncle Kracker公式ホームページ 音楽びしばし写真館の今までのコラムはこちら。 |