第27回 Adrian Legg (エイドリアン・レッグ)
イースト・ロンドン生まれのAdrian Legg(エイドリアン・レッグ)が最初に演奏していたのはオーボエでしたが、ギターとの宿命的出会いによって、オーボエからギターに切り替えました。それ以来、彼はクラシック、フォーク、カントリー、ロック等の要素のある、個性的で高度なフィンガー・テクニックを持ち合わせたギター・プレイヤーとの評価を確立しました。彼が1970年代後半に何枚かのアルバムを発表すると、多くのギター雑誌の読者投票で1位に選ばれました。その後はNanci GriffithやJoe Statrianiなどさまざまな音楽性を持ったアーティスト達が出現しましたが、Leggはそれらの出来事に影響される事無くライブ・パフォーマーとして成功を収めました。Leggは他にも教則ビデオ制作や本の出版、ラジオ出演など幅広い音楽活動をしています。 私はNAMM 2005のDean Markleyブースにある特設スタジオでLeggを撮影しました。この時、Leggは足元に数多くのエフェクターを接続したボードを置き、それらエフェクターを使用したソロ・パフォーマンスをおこないました。彼の曲はニューエイジ・ミュージックと呼べば良いのでしょうか、聴きやすく幻想的なものでした。NAMMではギター・プレイヤーによるパフォーマンスはよくおこなわれるのですが、カラオケのバックに合わせてギター・ソロを弾きまくるというものが少なくないです。ところが、Leggの場合は1人でエフェクターを駆使して完成度の高い楽曲を演奏します。聴いただけではとても1人で演奏しているとは思えませんから、いかにLeggのテクニックが凄いかが分かります。また、このパフォーマンスはLeggの演奏を聴くのみならず、観客との質疑応答、Leggのエフェクターの説明などもあるレクチャー的内容でした。 Adrian Legg 公式ホームページ 音楽びしばし写真館の今までのコラムはこちら。 |