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2009年7月 1日
第34回 練習の仕方
さて、今年でギター弾き始めてからなんと20年になる自分ですが、最近になってやっと練習のコツというものが見えてきたような気がします。 ギタリストとしては個性はあっても腕前の方はアマチュア以上プロ未満というところにある自分ですが、この自己発見した極意、ちょっと読んでやって下さい。
一般に練習というのはメトロノームをかけてゆっくり弾きながらという定番があるでしょう。 これはどの程度遅くすればいいかというと、「絶対に間違えない」ほどのスピードまで遅くしなければ駄目なんですね。 これは何故かというと、練習とは基本的には「完璧な状態で弾くという現実に慣れる」のが一番有効なアプローチなんではないか、というところに気付いたわけです。
僕の場合、まあ独学でやってるせいもありますけど、要するに弾けそうで弾けないところにメトロノームセットして、それを繰り返し練習して弾けるようになる。ということをやってたんですね。 で、弾けるようになったらまた弾けないところまで速度を上げる。 でもこれをやってることのどこがまずいかというと、いつも間違いながら弾いているんです。 演奏の中に間違いがあるという現実が普通で、それに慣れているんですね、体も心も。 だからいざ人前で演奏というときになっても普段のクセで弾ききれないとわかっていうフレーズも自己制御できないでついつい挑戦してしまう。 「できる範囲で間違えずにまとめる」という能力が全く育ってないんです。
でもそうではなくて、「絶対に間違えない」という現実が常にある。 自分のやっていることを常に完璧にコントロール、制御している。 こういう状態に慣れるのが実はうまくなるコツなんです。 トモ藤田先生なんかもいつも口をすっぱくしておっしゃっているようですが(注 僕は彼の生徒ではありません)手元を見なくても間違えようがないというところまで速度を落とし、練習を頻繁に録音することによりさらに間違えてはいけないという緊張感を持ちながら練習する。 超シンプルでもいいから、自分でしっかり弾きこなせるフレーズ、これの範囲を少しずつ広げていく。
自分でもまだ完全に実施できてないんですが、最近は練習時間が短時間でもだいぶ自分で弾いていることのコントロールができてきたような気がして嬉しいです。 理想的には練習は二部にわけて、前半はテクニック向上のエクササイズなどに、後半は「演奏する」という行為のリハーサルのために即興や「曲」の演奏に力を入れる、というのがいいと僕は考えますが、どちらも共通しているのは「間違えずにやること。」 いや、間違えを恐れて挑戦してはいけないということではないんです。 でも間違えずに弾けないフレーズなど発見したら、そこは速度を極端に下げて、完璧に弾ける状態をつくり、それにどっぷりと浸ることにより、少しずつ速度を上げていっても完璧状態を保てるようになる。 そんなアプローチがいいんではないかと最近思っています。
少しでも参考になれば幸いです。
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投稿者 ari : 2009年7月 1日 18:14