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2008年10月 3日
第22回 Mentor
英語にはMentorという言葉があります。 ちょっと訳しにくいんですが、先生に近いんですが師匠とか先輩とか、「面倒をみてくれる年上の人」というような感じのニュアンスですね。
今年の9月から、実はプロのミュージシャンにmentorしてもらうコースに入りました。 Mentorの方はTom Hessという人なんですが、メタル系のギタリストで、有名というほどでもないんですけどそれなりにその道では名が通っているベテランの人です。 ギターの先生としても著名でオンラインでレッスン教えたりとかするところから活動を展開させていったんですが、その延長としてMusic Career Mentoring Programというコースを数年前始めたのです。
これはプロのミュージシャンとして食べていくための方法を伝授するオンラインの特訓コースのようなもので、月に3回ほど生徒はそのレッスンを主にmp3としてダウンロードして聴き、その中にある課題をこなしてフォーラムに結果を投稿する、とこういうやり方をしています。 年に3グループ、1月、5月、9月に始めるんですが、僕が入った9月グループは参加者が12人ほど、10代から50代まで年齢の離れた様々なミュージシャン(といってもやっぱりロックギタリストが多いですけど)が世界各地から参加しています。 もう一つ特徴なのは誰でもお金を払えば参加できるわけでなく、申し込む時に聞かれる質問への返答によって向こうの方で参加するのにふさわしいかどうか判断します。
ミュージシャンとしてのキャリアといってもギターとかヴォーカルとか技術を特訓するわけでは全くなく、まず最初に個人としての音楽への姿勢とか成功に関する人生観とか、そういう風に内面的なところから始め、じょじょにもっと現実的なノウハウ、例えばオンラインでの自分の活動のプロモーションとか、他のミュージシャンとうまくコラボレーションするコツとか、そういう話もするようです。
近代的な職業で見損なわれがちなのは、例えば板前さんとか、伝統的な職業はやはり弟子入りして、やりながらその職を学ぶやり方が多かったわけなんですね。 学校にいって必要な知識とか技術とかを身につけるようになったのは最近の話。 この昔ながらのやり方を、実はオンラインでやろうとしているコースがこれなんです。 だから技術を身につけるんでなく、どういしたら技術を身につけられるのかとかそういう話はするんですが、実際に練習とかするのは個人任せなんですね。
ミュージシャンになるのが難しいと一般にいわれるのは従えばいいレールというものがしかれていなく、みんな手探りで模索しながらやっていくからであって、ミュージシャンの中でも昔ながらに「弟子入り」する方法があったら、成功した人にくっついてその知識と体験を吸収して自分のキャリアにも当てはめるということができるんではないか、と僕も考えています。 このコースは2年間の長丁場なので、この先もっと色々と使える知識や情報も出て来ると思いますので、そしたらまたここでお知らせしますね。
世界各地のミュージシャンたちとオンラインとはいえ一緒に学ぶのはとても楽しい体験ですし、僕も成功したらこんなことがしたいな、と考えてしまいます。 もちろん日本に向けても、ね。
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投稿者 ari : 2008年10月 3日 14:39